権利の制限には敏感に

 ウィルスの感染拡大防止という、誰も反対できない理由をもとに権利を制限する動きが大きくなっている。

 小学校から高校の全国一律の休業要請。それも木曜日の夕方に発表し、次の月曜日に実施せよとの、総理大臣直々の発表。
 これは、明らかに子どもたちの学ぶ権利を制限している。効果については専門家さえ首を傾げるようなものであるにもかかわらずだ。

 各地の地方議会の傍聴についても、禁止とは言わず遠慮しろとのお達しがでている。インターネット中継をしている議会はまだしも、それもない議会も横へならえだ。私たちの知る権利を制限している。

 感染防止よりも権利の確保を優先せよ、と言いたいのではない。どうしても権利の制限が必要な場合には、もっと丁寧に実施すべきではないか、と言いたい。

 学校休校も、本当に必要であれば、唐突に全国一律などではなく、必要なところに、それもある程度の時間をおいて実施すべきではなかったか。議会の傍聴遠慮も、ネット中継が実施できていないのであれば、録画でもなんでも動画の配信をできるようにする努力をした上言ったらどうか。
 他にも図書館や美術館などの公共施設の休館や集会の自粛などあまりに安易にやり過ぎてはいないか。

 このままだと日常生活がことごとく制限されてしまうことになりはしないか。
 権利の制限に対して、私たちはもう少し敏感でいた方がいいし、やる方はもう少し丁寧なやるべきだと思う。

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