見出し画像

【SDGs世界ランキング1位】スウェーデンでの生活を調査してみました

SDGsに多くの国が取り組んでいますよね。でも、どこの国が一番SDGs達成に近いのかが分からないという方も多いハズ!

実は毎年SDGsランキングが発表されているんですよ♪

今回はSDGsの基本内容とランキング詳細を踏まえ、ランキング世界1位を獲得したスウェーデンの生活と取り組み事例をご紹介します★スウェーデンではジェンダーや多様性の受け入れ、環境への配慮が進んでいました!

■2030年の世界のために取り組むSDGs

画像1

SDGsは、Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称で、エス・ディー・ジーズと呼ばれています。

2015年の国連持続可能な開発サミットにて採択された「2030アジェンダ」の要となるのが、国際目標であるSDGsです。

SDGsは、「誰一人取り残さない」というテーマのもと、2030年までに現代社会が抱える深刻な問題を解消することを目的に定められた17の目標と169のターゲットで構成されています。

【SDGs17の目標一覧】
目標1「貧困をなくそう
あらゆる場所で、あらゆる形態の貧困に終止符を打つ

・目標2「飢餓をゼロに
飢餓に終止符を打ち、食料の安定確保と栄養状態の改善を達成するとともに、持続可能な農業を推進する

・目標3「
すべての人に健康と福祉を
あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を促進する

・目標4「質の高い教育をみんなに 
すべての人々への包摂的かつ公正な質の高い教育を提供し、生涯学習の機会を促進する

・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
ジェンダー平等を達成し、すべての女性及び女児のエンパワーメントを図る

・目標6「安全な水とトイレを世界中に」 
すべての人々の水と衛生の利用可能性と持続可能な管理を確保する

・目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する

・目標8「働きがいも経済成長も」
包摂的かつ持続可能な経済成長及びすべての人々の完全かつ生産的な雇用と働きがいのある人間らしい雇用(ディーセント・ワーク)を促進する

・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
強靱(レジリエント)なインフラ構築、包摂的かつ持続可能な産業化の促進及びイノベーションの推進を図る

・目標10「人や国の不平等をなくそう」
各国内及び各国間の不平等を是正する

・目標11「住み続けられるまちづくりを」
包摂的で安全かつ強靱(レジリエント)で持続可能な都市及び人間居住を実現する

目標12「つくる責任 つかう責任」
持続可能な生産消費形態を確保する

・目標13「気候変動に具体的な対策を」
気候変動及びその影響を軽減するための緊急対策を講じる

・目標14「海の豊かさを守ろう」
持続可能な開発のために海洋・海洋資源を保全し、持続可能な形で利用する

・目標15「陸の豊かさも守ろう」
陸域生態系の保護、回復、持続可能な利用の推進、持続可能な森林の経営、砂漠化への対処、ならびに土地の劣化の阻止・回復及び生物多様性の損失を阻止する

・目標16「平和と公正をすべての人に」
持続可能な開発のための平和で包摂的な社会を促進し、すべての人々に司法へのアクセスを提供し、あらゆるレベルにおいて効果的で説明責任のある包摂的な制度を構築する

・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」
持続可能な開発のための実施手段を強化し、グローバル・パートナーシップを活性化する

ターゲットは以下のリンクにまとめられています。

一見すると、SDGsは私たちに関係の無いことのようにも感じられますが、ターゲットには、「たばこ規制」や「同一労働同一賃金」、「教育の無償化」など、私たちの生活に影響を与えるものも多数定められているんですよ♪

■最新版!SDGsランキングTOP10を発表!

画像2

毎年開催されている世界経済フォーラムの年次総会「ダボス会議」にて注目される「SDGs達成度ランキング」。以前、日本の課題と現状をご紹介した時にも登場しましたね。

最新ランキングのTOP10は以下の通り!

1位:スウェーデン(84.72)
2位: デンマーク(84.56)
3位: フィンランド(83.77)
4位: フランス(81.13)
5位: ドイツ(80.77)
6位: ノルウェー(80.76)
7位: オーストラリア(80.70)
8位: チェコ共和国(80.58)
9位: オランダ(80.37)
10 位:エストニア(80.06)
(参照:Sustainable Development Report

スウェーデンはSDGsランキング上位の常連!
現在の課題は目標14と目標15に対する取り組みとされているようです。

■スウェーデンは以前からサスティナブルな社会の構築に取り組んでいた!

画像3

最新のSDGs達成度ランキングをご覧いただくと、北欧諸国が上位を占めていることが分かります。

これは、多くの国が近年なってからサスティナブルやSDGsといった取り組みを本格的にスタートさせたのに対し、北欧諸国は何十年も前からサスティナブルな社会のための取り組みをしてきたため。

例えば、世界初の多国間エコラベル制度として知られる「Nordic Swan(ノルディックスワン)」も、1989年にノルウェー、デンマーク、フィンランド、アイスランド、スウェーデンの5カ国が共同でスタートさせています。

また、2017年9月には「Generation 2030」を立ち上げ、SDGsが期限を迎える2030年以降に社会の中心となる子どもや若者をサポートすることを決定。

このように、スウェーデンをはじめとする北欧諸国は、サスティナブルな社会の取り組みに歴史があり国民の生活の一部となっているため、社会全体でSDGsについても高い意識を持っていると言えるでしょう。

ちなみに、SDGs認知度の調査結果によると、日本が50%未満なのに対しスウェーデンは87%という結果も出ているんですよ。

次項からは、実際にスウェーデンではどのような生活が送られているのかを見ていきましょう♪

■3Rを推進した取り組みで99%のリサイクルを実現!

画像5

スウェーデンでは3Rに関する取り組みとして「ゼロウェイスト」を推進。

【3Rとは】
Recycle・Reuse・Reduceの総省のこと。

リサイクル(Recycle):不用品や廃棄品を再生して利用すること。
リユース(Reuse):使ったものをゴミにせず再利用すること。
リデュース(Reduce):ゴミの発生を抑制すること。

なんと、ゴミを100種類に分別!商品の原材料や発電所の燃料として家庭ゴミの99%をリサイクルしています。

「100種類の分別は大変そう・・・」なんて思っちゃいますよね。

スウェーデンでは、ガソリンスタンドやスーパーマーケットなどに回収ステーションを設置したり、古着を洋服店に持って行けるなど、「ちょっとしたついで」に分別できる仕組みが整っています。

また、預かり金やクーポンが渡されるが渡されるものもあるのでお得に分別できるのも注目したいポイントです★

■世界初!?ショッピングモール「レトゥーナ」をオープン!

画像4

3Rの取り組みとして大きな話題となったのが「レトゥーナ」。

「買い物を楽しんでもらう」というコンセプトのレトゥーナは、リサイクル商品と中古品に付加価値を加えたアップサイクル商品を専門に販売する世界初のショッピングモール!

リサイクルセンターに隣接しており、ユーザーが不要品を持ち込みやすいようドライブスルー形式を採用している点も嬉しいところ。

家具・家電・おもちゃなど、2階建ての15店舗ほどで運営されています。

飲食店はオーガニック食品を使っていたり、リサイクルを学ぶ施設があったりと、モール全体を通して3Rを体験できるスポットがたくさん!

レトゥーナが人気のスポットとなっていることから、スウェーデンの人々は中古品やリサイクル品に対して抵抗が無いようですね♪

HUFFPOSTによると、セカンドハンドショップが街中にあること、そして中古品を自分好みにアレンジして使用しているスウェーデンの人々の様子を伝えています。

日本でもDIYが男女問わず人気ですよね!
スウェーデンの人々のように、中古品をアレンジする方も多いのでは?

ものをリサイクルすることはもちろん、長く使用するためにメンテナンスやアレンジをすることは、結果としてゴミの量を減らすことにも繋がります。最近使っていないものをアレンジして使うのは楽しいかも★

■ジェンダー平等が当たり前!スウェーデンの育児休暇制度とは

画像6

FRAUでは、スウェーデンの生活の様子として、ベビーカーを押している男性が多いこと街中の光景を紹介しています。

スウェーデンでは、法律によって夫婦で合わせて1年間育児休暇を取得すること、そして2ヶ月は男性が取得することを義務付け!さらに、夫婦で半年ずつ分け合えば、育児休暇手当のほか報奨金も支給されます。

育児休暇は職場復帰も保証されているので安心です★

画像7

スウェーデンの男女平等は歴史的背景が関係しているとの説も。

第2次世界大戦の戦禍を免れたことをキッカケに経済成長をしたスウェーデンは、労働力不足から女性の社会進出が進んだとされています。また、移民も積極的に受け入れたことで、男女平等と多様性を受け入れる社会が形成されたのかもしれません。

現代では、それをさらに後押しする「クオータ制」を政策に導入。

【クオータ制とは】
役職やポストにおいて、一定の比率で特定の属性の人を起用すること。

クオータ制の導入により、男女平等の指標となる女性議員の比率は1970年の14%以降、1988年には38.1%、そして1994年からは40%台を推移、それに伴い、国内企業においても女性の起用は高まり、女性の3人に1人は管理職のポストに就いているとされています。

現在の女性議員比率は47.3%と約半数。
日本が約10%なので、いかに女性が社会に出ているのかが分かります。

■再生可能エネルギーでCO2を約25%削減!

画像8

再生可能エネルギーとは自然の力を利用して作るエネルギーのこと。主に、風力発電・水力発電・太陽光発電・地熱発電・バイオマス発電がこれに当たります。太陽光発電は個人向けにも普及していますよね♪

今世界中で普及が進められている再生可能エネルギーですが、スウェーデンでは、風力発電・水力発電・バイオマス発電の普及が進んでいます。

風力発電:風力で回る風車の回転数を利用して発電するシステムのこと。

水力発電:水が高いところから低いところに流れる位置エネルギーを利用し、その勢いを発電用ポンプの水車を回し発電するシステム。

バイオマス発電:化石燃料を除く、動植物などのから作られる有機性エネルギー源を燃焼するなどしてタービンを回し発電機を動かすシステム。

水力や風力で動く電車のほか、なんと、バナナの皮を燃料にした環境循環型バスやタクシーまで!

国内における移動の足を再生可能エネルギーに切り替えを進めたことで、地球温暖化の原因となるCO2を約25%削減することに成功しました。こういった取り組みは、SDGsはもちろん、地球環境全体にプラスとなりますね。

■SDGsが根付いているスウェーデンの暮らし

今回はスウェーデンの生活の様子にスポットを当ててご紹介しました。

【今回ご紹介した内容】
・SDGsの基本内容と目標チェック
・SDGs達成度ランキングの結果とスウェーデンの課題
・スウェーデンにおけるサスティナブルな社会の取り組み
・家庭ゴミ99%のリサイクルを実現
・世界初のショッピングモール「レトゥーナ」
・育児休暇制度と歴史的背景
・再生可能エネルギーの活用

サスティナビリティに対する取り組みや歴史的背景による平等社会の実現など、スウェーデンはランキング上位を毎年獲得することにも納得できる国のようです♬

日本でも、最近SDGsやサスティナビリティを意識した取り組みが企業などの団体にも広まってきています。noteで順次ご紹介しますのでお楽しみに★

▼参考サイト
SDGs Foral|北欧の「2030世代」がSDGに取り組む
資源リサイクル推進センター|スウェーデンのリサイクルのようす
e.oct|第10回 スウェーデンの男女平等~女性が活躍するスウェーデンの社会~

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?