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SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」とは|日本企業の事例やできることをご紹介します!

普段私たちが何気なく使用しているエネルギーの多くは有限資源です。
未来でも快適な暮らしをするために、再生可能可能エネルギーへの切り替えが着実に進められているんですよ♪

SDGs目標7を達成には、どのようなことが必要なのでしょうか?

■SDGsをおさらいしよう!

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SDGsはSustainable Development Goals(持続可能な開発目標)の略称です。2015年に期限を迎えた国際目標、MDGsの後を受けて採択されました。

「誰一人取り残さない」という宣誓のもと、現代社会の問題を解決するために定められた17の目標と169のターゲットで構成されていて、2030年までに全ての目標をクリアすることを目指して各国で取り組まれています。

【SDGs17目標一覧】
・目標1「貧困をなくそう
・目標2「飢餓をゼロに
・目標3「すべての人に健康と福祉を
・目標4「質の高い教育をみんなに 
・目標5「ジェンダー平等を実現しよう」
・目標6「安全な水とトイレを世界中に」 
・目標7「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」
・目標8「働きがいも経済成長も」
・目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」
・目標10「人や国の不平等をなくそう」
・目標11「住み続けられるまちづくりを」
・目標12「つくる責任 つかう責任」
・目標13「気候変動に具体的な対策を」
・目標14「海の豊かさを守ろう」
・目標15「陸の豊かさも守ろう」
・目標16「平和と公正をすべての人に」
・目標17「パートナーシップで目標を達成しよう」

ターゲットは目標達成のために必要な項目がまとめられているもので、目標毎に設定されています。

現在の世界ではどんな問題が深刻化しているのか、また、2030年に向けて何を実現しようとしているのかが分かりますよ♪資料としてもオススメなので、是非一度目を通してみてください。

▼SDGsをもっと詳しく!

■SDGs目標7に定められたターゲット一覧

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SDGs目標7はエネルギーに関することを定めたもので、”すべての人々の、安価かつ信頼できる持続可能な近代的エネルギーへのアクセスを確保する”ことを目指して取り組む目標です。

これは世界中の人々が手頃な値段でエネルギーを使用できること、そして、地球に優しいエネルギーに切り替えようという意味が込められています。

以下に目標7のターゲットをまとめました!

【目標7ターゲット一覧】
7.1)
2030年までに、安価かつ信頼できる現代的エネルギーサービスへの普遍的アクセスを確保する。

7.2)
2030年までに、世界のエネルギーミックスにおける再生可能エネルギーの割合を大幅に拡大させる。

7.3)
2030年までに、世界全体のエネルギー効率の改善率を倍増させる。

7.a)
2030年までに、再生可能エネルギー、エネルギー効率及び先進的かつ環境負荷の低い化石燃料技術などのクリーンエネルギーの研究及び技術へのアクセスを促進するための国際協力を強化し、エネルギー関連インフラとクリーンエネルギー技術への投資を促進する。

7.b)
2030年までに、各々の支援プログラムに沿って開発途上国、特に後発開発途上国及び小島嶼開発途上国、内陸開発途上国の全ての人々に現代的で持続可能なエネルギーサービスを供給できるよう、インフラ拡大と技術向上を行う。

■クリーンエネルギーってどんなエネルギー?

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ターゲットにも登場した「クリーンエネルギー」。これは、再生可能エネルギーのことを指しています。

現在世界中で使用されているエネルギーの多くは地球の有限資源を使用しているため、いずれは資源が枯渇してしまう可能性も。クリーンエネルギーに切り替えることでその可能性を無くすことが可能です★

また、地球温暖化の原因となるCO2などを排出しないというメリットも!

主なクリーンエネルギーは以下にまとめました。

【主なクリーンエネルギー(再生利用可能なエネルギー)】
風力発電:風力で回る風車の回転数を利用して発電するシステムのこと。

水力発電:水が高いところから低いところに流れる位置エネルギーを利用し、その勢いを発電用ポンプの水車を回し発電するシステム。

太陽光発電
:太陽の光を電力に変換するシステム。

地熱発電
:マグマの熱によって蒸気となっている場所近辺を掘って高温の蒸気を取り出しタービンを回すことで発電するシステム。

バイオマス発電
:化石燃料を除く、動植物などのから作られる有機性エネルギー源を燃焼するなどしてタービンを回し発電機を動かすシステム。

(参照:みるみるわかるEnergy|図解でみるエネルギーのしくみ)

クリーンエネルギーへの切り替えは着実に進んでいますが、全てのエネルギーをすぐに賄えるかというとそうはいきません。

■クリーンエネルギー施設は高額!!

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クリーンエネルギーは自然の力を利用します。その性質上、発電量が天候に左右されやすいというデメリットを補うために蓄電池が必要不可欠。

蓄電池の価格は安いもので日本円にして5万円/kWhほど。クリーンエネルギー施設の建設が一国の経済力を示す指標にもなっているように、充分なクリーンエネルギーを作り出すためには莫大な資金力が求められます。

エネルギーの需要と供給のバランスや技術的な面を見ても、先進国以外で導入するのは困難となっているのが現状です。

現在は先進国を中心に、世界の最終エネルギー消費の約18%が再生可能エネルギーで賄われています。

次項では、なぜ目標7が必要とされているのかを見ていきましょう♪

■目標7が必要な理由①「電気を使えない人の存在」

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私たちの生活に欠かせない電力。しかし、REN21「Renewables 2020 Global Status Report」によると、世界の約8.4臆人が電気が無い生活をしています。

電気を使えない国や地域では、健康被害や環境汚染にも繋がる薪や炭を燃やして生活をしていることも多いほか、電気が無いために仕事や教育の面でも悪影響を及ぼします。

そういった意味では、インフラ整備がされていない途上国にとっては、目標7の達成が他のSDGs目標達成にも繋がると言えそうです。

■目標7が必要な理由②「エネルギー不足問題」

世界人口は年々増加傾向にあるのをご存知ですか?

現在約77億人ともされている人口は、2050年には97億人に達するとの予測も出されており、今後ますますエネルギーの需要も増加していきます。

有限資源は微生物の市街や枯れた植物が何億年も掛けて作り上げたもの。日本原子力文化財団によると、エネルギー資源確認埋蔵量は、石炭は132年分、天然ガスは51年分、石油は50年分となっています。

近い将来予測されるエネルギー不足問題を解消するためには、有限資源を使用しない再生可能エネルギーを普及させなければなりません。

■目標7の取り組み事例①「いちごECOエナジー」

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不動産の有効活⽤とエネルギー創出を軸とした事業を展開している「いちごECOエナジー株式会社」は、太陽光発電所の建設を主軸としています。

太陽光発電はソーラーパネルを設置することができれば発電をすることができるのが最大のメリット!同社では、その特徴を活かして使われなくなった土地などに大規模な太陽光発電所、「メガソーラー」を建設しています。

2020年現在のデータによると、メガソーラーは全国に46ヶ所、合計で140メガワット以上の発電をしているとのこと。

140メガワット=約4万6000世帯分の電気量

いちごECOエナジーは地域貢献も大切にしているとしており、同社の事業は地域の雇用を創出しているだけでなく、災害時には地域住民が利用できる急速充電施設も設置することで地域貢献に繋がっています。

ホームページにはリアルタイム発電量や1日のCO2削減量などを見ることができておもしろいですよ♪

■目標7の取り組み事例②「パナソニック」

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パナソニックは「ソーラーランタン10万台プロジェクト」を実施し、2018年には目標の10万台寄贈を達成しました。

このプロジェクトは、無電力地域などに暮らす人々に太陽光で発電するソーラーランタンを寄贈するもので、学校に通えない子どものために夜間教育を行っているカンボジアや停電が多いことで知られるミャンマーの病院などに寄贈され有効利用されています。

再生可能エネルギー設備を建設することが困難な途上国において、パナソニックのプロジェクトは、あらゆるSDGsの目標達成に貢献しているようです。

■目標7の取り組み事例③「積水ハウス」

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みなさんは「ZEH」をご存知ですか?

ZEHは「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス」の略称です。加工されずに一次エネルギー量と作り出すエネルギーの量を相殺することで収支をプラスマイナスゼロにすることを目指した住宅のことを指しています。

積水ハウスはこのZEHの普及を目的とした取り組みを実施。

カーボンニュートラルの実現に向けて賃貸事業「シャーメゾン」や分譲マンションにZEH化を推進しています。

■目標7の取り組み事例④「日本航空(JAL)」

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JALグループは2018年に日本企業として初めて株式会社海外交通・都市開発事業支援機構および丸紅株式会社と共同で米国のフルクラム社の株式を取得しました。

フルクラム社は一般廃棄物を原料としたバイオジェット燃料を製造する技術を開発している企業です。

JALは同年10月から「10万着で飛ばそう!JALバイオジェット燃料フライト」をスタート!JALを利用するユーザーから寄せられた綿の衣料品を原料とした国産バイオジェット燃料の製造に挑戦し、2020年3月には国内初となる国産のバイオジェット燃料の製造に成功しました。

https://www.jal.com/ja/sustainability/environment/climate-action/saf/

■目標7の取り組み事例⑤「NTTスポーツコミュニティ」

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NTTスポーツコミュニティが運営しているサッカーチーム「大宮アルディージャ」は、必要以上の電力を使用しないことを宣言しており、ホームスタジアムでの消費電力を20%削減することを目標にしています。

2008年以降、ホームスタジアムではカーボンオフセット運動を継続。

2017年には、埼玉県で発電された住宅用太陽光発電の電力を9000kwh購入し、CO2を大幅に削減することに成功しています。

■目標7の取り組み事例⑥「gooddo マガジン」

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目標7の達成のためには、人材や資金の確保が必要不可欠。しかし、寄付をするのってちょっと気負いしてしまいますよね?

gooddo マガジンでは、会員登録や個人情報の入力不要のカンタンなアンケート(3問)を実施。アンケート回答1件につき、目標7を支援している団体に10円の寄付をしています。

「寄付はちょっと・・・」という方も気軽に参加できますよ♪

■目標7達成に貢献するために私たちにできること

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クリーンエネルギーを誰もが安価に使用できる世界を実現するために、私たちができることは限られているかもしれません。

まずはクリーンエネルギーや現代社会が直面しているエネルギー問題についての知識を深めることが大切!理解を深めることでエネルギーの使用に対する意識が変わってくるハズ!

意外と思われるかもしれませんが、家計の節約を考えながら行動をするとエネルギー使用量を抑えられ、結果的に目標7に貢献することができます♬

■SDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」についてのまとめ

この記事ではSDGs目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」について、日本企業の取り組み事例と合わせてご紹介しました。家計の節約が目標7の達成に貢献するのは意外でしたね!

【この記事でご紹介した内容】
・SDGsとは2030年までに社会問題を解決するための目標
・SDGsが定める17の目標一覧
・目標7「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」ターゲット一覧
・クリーンエネルギーとは再生可能エネルギーのこと
・クリーンエネルギー設備の構築は高額なため途上国には困難
・電気を使えない人々の存在
・エネルギー不足問題
・いちごECOエナジーの取り組み事例
・パナソニックの取り組み事例
・積水ハウスの取り組み事例
・日本航空(JAL)の取り組み事例
・NTTスポーツコミュニティの取り組み事例
・ gooddo マガジンの取り組み事例
・家計の節約が目標7達成に貢献する!

目標7は多くの人がエネルギー使用について考え、実行することが実現の第一歩となります。ぜひ皆さんもエネルギーについて考えてみてください★

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