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秋の読み物1 メタ認知とダブルダッチと秋の空

昨日の朝、とても気持ちの良い秋晴れが広がっていた。それだけで仕事効率はぐんと上がる。そんなタイプの人間であることを悪いとは思っていない。

もうすぐDDDJ2022ですね。選手のみなさん頑張ってください。こっそり応援しています。JAPANの舞台は勝負の舞台として熱いステージの1つだと思います。勝負を心から楽しんでもらいたい。だれが何を言おうと「努力しないと立てない舞台」であることに違いはありません。誇らしく戦って欲しい。


さて、ここのところ、West大会終わりのNoteを発端に、web上で言論めいた活動をしたことで、改めて自分の思考構造を客観視する機会となりiwanessには感謝している。もし、自分の記事ひとつで現役の学生さんが考えて活動するきっかけとなり得るのであれば、これからも書いていこうという思いである。そして、自分の思考整理のためにも。こちらの方が動機は大きいかもしれません。笑


以下、今週末のダブルダッチャーや社会生活を送られている方の1つの読み物となれば幸いです。是非、お酒のおともにでも。

では、本題に入ります。

この頃、現役生並びに様々な人に「メタ認知」をもう少し意識すれば良いのにと思う。この「メタ認知」という言葉は養老孟子の本で出会ったのだけど、それはその単語に初めて出会ったのが本であっただけで、自分ではたまたまメタ認知を大切にしていたように思う。(これが単なる大学からダッチを始めた1人のダッチャーがいくつかの事柄を成した要因に思う。)まずは、その意味を共有します。ご存知の方もたくさんいると思うが。


○Wikipediaを引用
メタ認知(Metacognition)とは、「メタ(高次の)」という言葉が指すように、自己の認知のあり方に対して、それをさらに認知することである。「客観的な自己」「もうひとりの自分」などと形容されるように、現在進行中の自分の思考や行動そのものを対象化して認識することにより、自分自身の認知行動を把握することができる能力である。

これ以上は各々で調べてもらうとして…

このメタ認知を重ねていくことは、これからパフォーマンス創作をしていくみなさんにとって極めて重要であると思う。過去の記事で書いている、他者に正解を委ねることなく勝負をしていくための礎となると考えるからだ。

例えば、

「自分が良いと認知したものに対し、なぜ良いと認知したかを認知する」

ことは、自分がどういった要素を含むものを良いと思うのか、あるいは、好きだと感じるのかを知ることに相当する。つまり、良いと思わされるものの構成要素を抽出することであり、さらにそれを抽象化していくと、人はどういったものを良いと認知するのか、そういったことにまで意識をもっていくことができて、人に伝えたいものや共感したいものがいよいよ出てくる。

(「良い」の定義にまで触れてしまうとこの記事を書き終える前に書くのが嫌になる分量となるのでここでは割愛します。ここでは主題に沿って、感動した、評価できる、感嘆した、うならされたなど、共感性が高いなど、そういった正の方向性で影響を受けるものを「良いもの」とします。)

これらはとても大事な活動だと思いませんか。点数化されることを狙って大会に出るチームだけでなく、人前に立って何かをする、あるいは作品づくりをする際に…人の感度・感受性・無意識のうちに評価するもの(これも定義は割愛)について自分なりの解釈を持ち合わせた上で、これめっちゃ良いでしょー?!って主張したり、共鳴したり、あるいは時に気づいてもらったり。

ふむふむ。そうだそうだとなってください。笑

当記事は一応この先大会に向けて頑張りたい人を主眼に置いているので、話をそちらに絞っていきます。

でね、どのような基準によって評価をするにしても、評価者に「めっちゃ良い!」「うん、それそれ!!」「え、それは想定してなかったけど、やばいやん!」「げっ、それはやられた、一本!!」的な心情に持たせることは「大会で評価を得ることにおいては」とても重要なわけです。

ここで質問。上の「カギカッコ」4つのうち、どれが最もうれしいでしょうか?答えはそれぞれで良いので自分の中に持って読み進めてください。

ジャッジを任される人物ともなると、相当シーンを見てきているし、実力も伴うし、何よりよくあるショーや技は見飽きている。そして、おそらくダブルダッチが好きであり、こうあって欲しいという無意識に近い形のバイアスも持っています。自分の経験則を無視して、無機的に事象を定量化するなどどう考えても不可能です。なぜなら自分の価値観を構成しているのは、その人全ての経験だからです。

それを踏まえて、先輩や過去のチーム、他ジャンルからの単なる輸入的なものは最高値を叩けるものではなく、極めて点数もつきにくいということと、共感性が極めて低くなることから、本来的には上位には入らないということが理屈として明確になります。そして、既に知っている情報は価値が低いのと同様、既視感のあるものは刺激、価値そのものの絶対量も低い。結果、いわゆる刺さらない、または、つまらないと言われ、パフォーマンス冥利がゼロのまま終わる。これはあかんってなりませんかね?

そこで、話を少し前に戻します。

てことはだ、さまざまな現象や事象、作品等を見て、自分が好き、良い、これは面白いと思ったものに対して、それらをただ消費して終わらず、何故面白いと思ったのか、何が自分を面白いに至らせたのか…

から始まり

これって人を楽しませるものの共通項ではないかねとか、こういう要素は人の感受性に訴えかけるよなとか、こういう熱さは世の中に必要だなとか、単純にワクワクできる要素を見つけるとかさ、因数分解的なことをして、自分がこの今の世界線の中で、じゃあ自分たちはこういうものを作りたい!こう言う価値観でみている人を巻き込みたい!今のシーンにこういうものをぶっこみたい!とか、思想みたいなものを持つこと、これがまずもって、見ている側に届くものをつくるための前提条件と言えるのではないかということを言いたかったので、メタを持ち出してここまで展開しました。

ほいでもって、ダブルダッチの皆さんはチーム活動をしているので、この辺りの作品に含有させたいもの、見ている人に対して発したいものについて、コンセンサスや相互理解がしっかり取れてないと、良い作品を作ることは相当に難しいし、見ている人が何を見て良いか分からない作品がものの見事生まれることに繋がります。押し付けるつもりはないですが、ここは腑に落ちてもらいたいところです。

たしかに、目標達成するために技術を磨き、技を習得し、毎日毎日ハードワークすることは大切です。これがないと多くの人が目論む、目標の達成は到底できません。けれど、これオンリーでは無理です。むしろ、全ての努力が結果に最も返りにくいチームとなってしまう。先述のように、ステージ上でダブルダッチをするって共通認識から、チーム内においては、ダブルダッチパフォーマンスで何を届けようとしているのが明確に共有され、そのパフォーマンスのイントロからラストまで、それを感じてもらえるように全身全霊で考え作り込み、そして、それらを届けられるように、練習で体現性を高めていくって過程がそりゃ大切なんだと思うのです。

評価されたいって気持ちでやっていると、そもそもこんな思考回路を持たないと思いますが、評価をさせるって気概で取り組むと、自然と、ちょっと驚かせてやろうとか、想定以上をどこかに含んでやろうとか、意表を突いてやろうとか、クオリティー高めまくって黙らせてやろうとか、そういう気持ちがチームとして持てるのではないでしょうか?自己肯定感って言葉はそこまで好きではないけど、チーム肯定感は持って欲しい。自分たちですら評価できないもの、誇れないものを、なぜ他人が評価するのかって話になるからです。

以上を踏まえて、じゃあ、技術については…表現については…構成については…って書き始めそうになりますが、そこはまず自分たちで考えるべきです。0→1だけは譲ってはいけません。あなたたちの作品なのですから。けれど、その1を突き返してくれたり、一緒に磨くことを手伝ってくれる、サポートしてくれる先輩や指導者はきっと周りにいるはずです。または10まで自分たちで磨けるタフなチームも絶対にいます。

自分で自分を疑い、何度も更新させて、最後にいっときだけでも信じられる自分を作り上げる。そのためには、ありとあらゆる事象を学びの対象とし、謙虚さを忘れずに頑張ってもらいたい。これも押し付けるわけにはいきませんが、僕は…うまくいっている時はおかげさま、うまくいかない時は自分に原因があるとそういうふうに考えて生きています。その結果、自分に大した能力がなくても、人と喜びを共有したり、一緒に頑張ってくれる人がいてくれるのかもしれません。

さて、これから走り始めるチームが多いと想定して、出発の一助になれば良いかなと思い、雑な文章ではありますが、少し丹精込めて書いてみました。是非、チームで共有したい場合などは遠慮なく共有したり、コンタクト取ってみてください。それから、Twitterで呼びかけてるオンラインの雑談にも是非。笑

まだまだ書けてしまうのですが、際限なくなるので、本記事はここで終わりとします。今誰も来年優勝すると予想されてないチーム全チームにその可能性があることを忘れないでください。そして、チームに文句を言う暇があれば、今すぐ自分を変えることから始めてください。

全ての熱いみんなに幸あれです!

僕はまたsddc第2章で、しっかり後進たちに向き合っていきたいと思います。みんなで良いシーンを作りあげていきましょう!

おしまい!

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