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エリザベスという名の女王は名君揃い?

今の英国エリザベス女王はエリザベス二世。エリザベス一世は、あのエリザベスラーで有名。

でも、カラーだけじゃない。大英帝国繁栄の基盤を作った女王の人生に注目!


ビッグコミックオリジナルで、こざき亜衣さんの「セシルの女王」が始まった。

こざき亜衣さんは、「あさひなぐ」を描かれた方で、画力もキャラクター設定もストーリーも素晴らしいので、この作品も期待大!

そもそも、エリザベス一世ほど波瀾万丈の人生を送った女王はいないんじゃないかと思う。

自分がかつて書いたライトノベル「暁のアドミラル」も、処女王エリザベスに隠し子がいたらという設定だったので、余計に興味津々なのだ。

何しろ、母親のアン・ブーリンは、父王ヘンリー8世によって断頭台へ送られ(しかも姦通の濡れ衣を着せられた上で)、異母兄姉にさんざんっぱらいじめられて、政治犯を収容、処刑するロンドン塔で幽閉され、命の危険にさらされる。

当時のロンドン塔ではむごたらしい拷問なども行われていたのだろう。一角が博物館になっているのだけど、そこに拷問器具がどーっさり展示されていて、人間の残虐な本性を思い知らされ、気分が悪くなる。

そんな過酷な半生を生き抜いて女王になったはいいが、この時、イングランドは弱小国。しかも、強大なスペイン、隣国で同じ女王を擁するスコットランドなどのカトリックの国に圧力をかけられ、外交面もつねに緊迫している状態。

でも、エリザベス一世は負けない。

少しずつ少しずつ国力を蓄え、「日の沈まない国」と呼ばれ、強大な財力と、無敵艦隊(アルマダ)を要したスペインに、やがて勝利する。

臣下には、新大陸から強奪してきたお宝を満載したスペイン船を襲い、「ドラゴン」と恐れられた海賊・ドレークに、「悪貨は良貨を駆逐する」という格言を残したトマス・グレシャム…と今も有名な人物がいる。

そして、その臣下の一人が、このマンガの主人公、ウィリアム・セシルだ。

自分が書いたセシルは、もういい年になって、それでもエリザベス一世に振り回される忠臣だったのだが、この作品では、セシルが少年の頃が描かれている。

セシルとエリザベス一世のバディものになるのだろう。

二人がどのように英国王室の中で生き残り、そしてあの大英帝国の基盤を作り上げたのか、興味津々。

ちなみにエリザベス一世の母、アン・ブーリンを主人公にした「1000日のアン」という映画もあるらしい。こちらも見てみたい。1970年公開の映画だから、見られるかどうかはわからないけど。



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