見出し画像

「君のクイズ」、読むべし!です

殺人事件は起きない
宝石や金が盗まれることもない
who done it(誰がやったのか) の犯人当てでもない
でも、すごく好奇心が刺激される

生放送で、優勝者には賞金1000万円が与えられるという、空前のクイズ番組。
早押しで、7問正解した方が勝利するルールで、2人の挑戦者はそれぞれが6問正解している。
最後の一問…
ところが、また問題が読み上げられる前に、一方がボタンを押し、そしてその答えは正解だった!
敗れた三島玲央も、彼の周辺のクイズ愛好者も、番組のやらせを確信する。
しかし、本当にそうだったのか?
<なぜ、もう一人の挑戦者・本庄絆は、問題を聞く前から正答することができたのか…>
クイズを愛し、クイズにすべてを捧げてきた主人公・三島が、まさにそのクイズに挑んでいく。

ミステリアスで、そして推理が整然と合理的で、無理な設定が全くない。
たたき上げのクイズプレイヤー三島と、天才的な頭脳を持つ本庄絆。
この二人のキャラクター設定とその対比が絶妙。
謎が解かれて行くにつれ、三島のクイズとクイズにまつわる背景が少しずつ明らかになっていく。
構成も上手い!
ストーリーライン、キャラクター設定、伏線と回収、そしてもちろん読者の前に提示される謎のユニークさ…
どれをとっても素晴らしい!
なんて美しいミステリなんだろう。
恐れ入りました。小川哲さん
話題作の「地図と拳」も読まねば。

https://amzn.to/3w4pQbx

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?