慟哭

世界とは
見える半径か
伝えられてゆくニュースなのか
イマジンか
僕が寝てる間に
どこかで人が死ぬらしい
わからない
僕もゆくゆくは死ぬらしい
不思議だが事実
未来の事実

街には冷たい笑み
眼は笑ってない
マスク越しでもわかる
悪意
おいおい
ジョーカーごっこは
もう、やめにしなさい
壊れた心
涙の代わりに人を刺す
その手よ

一生を何かに捧げて生きている
全ての人は
一生を何かに捧げて生きている
その一生は
自分じゃなくて
何かに捧げて生きている
そこが美しい

我欲に突っ走り
空の空き瓶 空いた錠剤
煙 夜は重たい
布団からは出られない
そんな夜があった
誰かのため
それだけで
100倍力が出る
そんな日もあった
今は
夜の眼を盗んで
詩を書くだけ
墜ちた魂よ
今また浮上せよ

僕よ
また僕であれ
君よ
今日も君で居ておくれ

潰れたペン
荒れた肌
届かない声
あまたの表現者
折れた電柱
穴の空いた膵臓
君の居場所はどこだい
大雨 雨戸 雨の匂い

ものすごい音を立てて
走り去ってゆく車
時間よりも速く動きたい
急ぐ人達
破損した脳で眺める
白昼夢にしか見えない
目の前の路地!!

情報の渦
相反して
深まってゆく
孤独

またひとつ
叫び声が
消えた夜

慟哭

ペンを膝に突き刺して
生きてる実感を欲するような
この作業!!

大丈夫
生きていていい
生まれたからには
生きていていい

仮面は要らないから
24時間目の君の一瞬の素顔よ

またひとつ夜が膨らむ
捕食者よ
このセメントの大草原を駆ける
男達よ
街角を美しく彩る
醜い貴女よ

遠くから聴こえる声に
耳を澄まさないか

慟哭

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