KADOKAWAのランサムウェア被害と合接の誤謬というバイアス

KADOKAWAのランサムウェア被害に関連して、ダークウェブで流出データのサンプルを入手したという報道やXのポストを見かけます。流出自体の真偽は別として、この報道やXのポストという情報は私たちに合接の誤謬というバイアスを与えていると感じました。

ダークウェブ上のサンプルデータはあくまでもそれらしい内容のデータです。内容も見ていない私達にランサムウェアの流出データか判断する術はなく、実際には誰かがUSBメモリで抜き取ったデータだったり、何なら生成AIで作られたデータだったりする可能性があります。しかし、私達は「ランサムウェア被害で流出したデータのサンプル」と思い込みます。

合接の誤謬で考えるなら、私達は無意識に「KADOKAWAに関連するデータである確率」<「KADOKAWAのランサムウェア被害で流出したデータである確率」と見積もっています。

合接の誤謬は具体例であるリンダ問題を調べると分かりやすいと思います。リンダ問題にも批評はありますが、今回の例と枠組みはよく似ています。


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