インティマシー・コーディネーターと契約

性別関わりなく個人の保護のためにインティマシー・コーディネーター含む専門家の存在は重要だと思います。一方で、映画『先生の白い嘘』で監督がその導入を断ったというこの記事そのものからは強要や上下関係は読み取れませんでした。また、こたつ記事でPVを得られる女性自身はうれしそうに感じます。

日本の規則は契約を元に成り立っていると理解しています。下請けと元請け、雇用主と従業員のような力関係があればその契約は法令という規則に成約されますが、対等な関係で合法な契約を選ぶことは法人含む個人間の自由です。私人が法令から逸脱して規制した場合、どちらかの都合で正しくても契約自体が無効になるはずです。

記事によると監督はインティマシー・コーディネーターを導入しない理由をしっかりと伝えており、一方でその時期や不当な強制力は記載が皆無です。女優や事務所は契約段階なら契約自体を拒否できましたし、強制力があったなら契約自体を無効とする、あるいは合理的な範囲の違約金を支払って取り消すこともできました。

今回の報道はあからさまに情報量が絞られています。批判自体が正しかったとしても、大衆を扇動して楽しむマスコミ、そして利益関係者を妄想してしまいます。あとは批判により女性の性を扱う映画が減ったとき、あるい世論に迎合したとき、誰が利益を得るのでしょうか。

「「間に人を入れたくなかった」有名映画監督 奈緒主演作の性的描写で“インティマシー・コーディネーター拒否”発言に広がる衝撃」(7/6、女性自身、Yahoo!ニュース)

映画.comの記事はインタビュー結果も踏まえて書かれています。

「奈緒「わたしは大丈夫」 インティマシー・コーディネーター問題で監督&プロデューサーが初日挨拶で謝罪」(映画.com、7/5)

追記 原作が性被害/性加害を題材とするにも関わらずウェブページのあらすじで「快楽に溺れ」を強調して、それを無言で削除したことは上記とは別個に批判されるべきだと思います。

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