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男性不妊の日記8〜無精子症が発覚した日の妻との会話〜

今回は、無精子症が発覚した日の妻との会話を書きます。

 前回までにご紹介した泌尿器科での診察を終え、家路につきました。ここで、やっと妻とゆっくり話すことが出来ました。

私 : 「ごめん。俺、精子を持ってないから、子供が出来ないかもね。すまん。」
妻 : 「こればっかりは、しょうがない!精子が無いとはいえ、7匹の精鋭達がいたじゃん!」
私 : 「7匹。」
妻 : 「まだ可能性はゼロじゃないよ!」

 不妊検査の記事で書きましたが、顕微鏡でよくよく観察すると7匹の精子が発見されました。もちろん7匹では、体外受精さえほぼ不可能と言われています。妻がなんとか、私を元気付けようとしてくれているのが辛い。。。この時から、涙がボダボダと落ちできました。「妻への申し訳無さ」や「自分への不甲斐無さ」など、色々な感情が入り混じって、心が限界を迎えたのだと思います。人通りがある大きな道で、大の大人が号泣です(笑)今考えるとやばい。。。

妻 : 「あと、もし子供が出来なかったとしても、子供作るために結婚した訳ではないし、2人の生活も楽しいよ!」
私 : 「ゔん。。。ありがどゔ。。。(号泣)」

 なんと良い人と結婚したことか。と心から思いました。本心で言ってくれてるのが分かりましたし、この言葉にどれだけ救われたことか。。。

 それから家に着いて、2人で一晩中話し合いました。そこから冷静になり、前に進むしかないんだと気持ちの整理が出来てきました。

 男性不妊と分かった時は、目の前が真っ暗で、何も考えられる状態ではありませんでした。もう私が消えた方が妻は幸せになるのでは?とまで考えました。今となっては、完全に無責任な考えだなと反省しています。私達は夫婦。どんな困難が合っても、2人で乗り越えていくと誓った仲です。精子がいないくらいで、へこたれている場合ではありません。どんなに泥臭くてかっこ悪くても、全力で足掻き続けて、乗り越えなければならないのです。もう出来ることを全てやるだけです。 

 次回、手術に向けた準備についてです。


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