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ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて 感想

クリア時間は約70時間であった。難易度はドラクエシリーズでは高い方だと思う。ちなみにIとIIとVIIは未プレイである。
感想を一言で言うと、良くも悪くも古典的なRPGだなと言うところである。良く言えば、問題のない普通のゲーム。悪く言えば、退屈なゲームであった。僕は、正直プレイしていて眠くなるくらい退屈であった。それでもプレイし続けたのはドラクエというブランドであったからである。経験するに値するゲームであろうと思ったからである。

僕の好きなドラゴンクエストはIVとVIIIである。XIと比較対象になるのはVIIIだが、それと比較すると冒険感がXIは感じられないと思った。ストーリー的には、「お前は勇者だ」と言われて意気揚々と旅に出たら「お前は悪魔の子だ!殺せ!!」と逆に人間に追われる始末。で、ずっと逃避行が続くわけで冒険しているのでなくただ用意されたレールを歩くことを強制されている感が強い。それに対し、VIIIは素性の知らない旅人が何かを目的として旅をしているという設定だったので序盤からワクワク感があった。で、XIに話を戻すのだが、逃避行を続けている中で村に立ち寄りそこで何らかの問題が起きているのでそれを解決するの繰り返しである。名探偵コナンのように行く先々で事件が起きる様は、昔のレトロゲームであり、ご都合主義的な感じもあって令和でこの方式はツライなって思った。これが退屈で眠くなった理由である。

逃避行が終わるのは、魔王が姿を現した時点であり、話としては終盤である(ゲーム的には中盤くらい)。この話としては終盤というのは、魔王が出たから倒しに行きましょうということなので、そこからの話はただ魔王を倒す準備なので、話的には見るところはない。
で、なんやかんやあって魔王討伐して世界に平和が訪れましたでエンディングとなる。そこで終わりかと思いきや、旅の途中で死んでしまった仲間を生き返らせたいということでその方法を探すことになる。その方法は、過去に戻ってやり直すことなのだが、一見難題的なこの方法はあっさりと見つかる。で、それを実行するのだが、過去に戻れるのは勇者一人のみ。他のみんなは過去に戻れない。みんなその仲間に会いたいのに、過去に戻れるのは自分=勇者だけ。そんな条件でも過去に戻ることを決意する勇者。ちょっと待てよ他の仲間の気持ちはどうなるの?疑問に感じた人は僕だけだろうか?他の仲間は、死んだ仲間に合えずさらに勇者も失うが、まあ勇者は自分の都合で行くのだから仲間ではないか笑。結局、残った仲間は失意の中で生きていくことになったのだろう。

勇者は、かつての仲間を捨て、過去に戻る。そこはその仲間が死ぬことになる前日であった。未来のことを知っている勇者は、大惨事が起きないように立ち振る舞い魔王も倒すが、今度は邪神が出現する。ちなみに一度目の世界では、邪神は魔王が一太刀で倒している。邪神と魔王の関係はよく分らんが、邪神の方が強いので、それを復活前に一太刀で倒した魔王はある意味上手だと言える。もうあまり覚えていないが、魔王を倒した後、邪神が出てきてすぐ邪神に挑めるものの鍛えてから倒しに行きましょうというゲーム的な感じになり、ひたすらサブシナリオをこなす。その様は、サガスカーレットグレイスのファイアーブリンガーが倒せないと似たような感じでこれドラクエ?って思った。そういうわけで、XIの世界観にあまり興味がないので、続くモチベーションが保ちにくかった。後、やはり未来に置いてきた仲間が不憫で別に感情は移入していないがシナリオとしてみた場合、あまりにもひどい気がしてやる価値に疑問も感じていた。


そんな中、とある試練で願いが叶うというものがあり、「幸せになりたい」という願いを叶えてもらう。どういうものかというと、仲間一人を選ぶと、そいつと唐突に同棲を始めるというもので、はいはいギャルゲーはじまたくらいの軽い感覚で選んでみたのだが、このイベントでやる気が出てくる。選んだ相手は、ベロニカという先述した死んだ仲間なのだが、中々に僕好みのセリフを内田真礼がフルボイスで喋るものだから、ベロニカに恋をしてしまった…
「あんたが困っているときはあたしが助けてあげる。だけど、あたしが困っているときはあんたも助けてよ」
というセリフにはやられた。
うん、邪神頑張って倒そうね!!
となって、色々装備を集めたり金策をしたり本当に頑張ってようやく邪神を倒す。この邪神だが、ドラクエのラスボスの中では上位に入ると思われるくらい本当に強い。状態異常で攻めてくる系のラスボスは初めてではないか?ある意味ドラクエらしくなかった。なんやかんやで二十分くらいの死闘を繰り広げ倒す。エンディングは、例の過去に戻るところに行って先代の勇者一行の仲間が化け物になって生きながらえているのでそいつを過去に送り返して終わる。そいつは勇者と違い過去に戻ることには賛成である。なぜなら、当然だが、過去の人物なので他の仲間は魂だけの存在になっている…ん?先代の勇者以外、なんやかんや実在しているな。文字通り亡霊の如く。話は逸れたが、他に仲間はいないので戻るのは至極当然である。仲間を置いていった勇者とは事情が全然違う。そもそも生きる時代が違うわけだから。ということでそこは納得はできるだろう。

書きたいこと書いていたら話がごちゃごちゃしてしまったが、まとめるとシナリオがレトロゲームの如く継ぎ接ぎ感が強く、そして、ドラクエと言えば多少の冒険感を感じるのが良さであったがそういうのがほとんど感じられなかったという意味であんまり良いとは思えなかった。シナリオが良くないということでキャラにも愛着が持てずただ淡々とプレイしていた。ただ、先述したように「幸せになりたい」イベントでベロニカ一人を好きになっただけで他のキャラというかドラクエXIの世界に愛着を持ったのも事実である。多分、僕はチョロいのだろう。
それはそれとして、難易度も微妙に高いのでRPGとして万人が楽しめるドラクエとしても人に勧めにくいような気はする。駄作ではないが良作とも言えない。それが僕の感想である。

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