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FINAL FANTASY VII REMAKE INTERGRADE 感想

本編をクリアした感想を一言で言うと、プレイして良かったである。アドベントチルドレンとほぼ同質のキャラクターを自分の手で動かせるというのはそれだけで感動した。今のとこ、このクオリティのゲームはないであろう。全編ゲームであり映画のようであった。


クリア時間は35時間であった。一言の感想では、べた褒めであったが、実際は欠点も相応に目立つ。この35時間すべてが楽しめたかというとそんなことはなく、イライラする場面もおそらく半分近くはあった。
原作とは別物なので比較はあまり意味はなさないが、分かりやすいのであえて比較すると、原作のダンジョンは単純な作りになっているのに対し、本作では、迷路の如く長いダンジョンになっている。長いだけならまだしも、例えば電力が足りなくてドアが開かないみたいなことがほぼすべてのダンジョンで起こり、その電力供給のために奔走する羽目になる。そのために梯子を上ったり下がったり…ただ、面倒である。長いダンジョンでも平坦でただ敵が配置されていて、無双の如く敵をなぎ倒して進んでいくスタイルだったら、グラフィックの良さも相まって爽快感が得られたと思う。なぜ、こんな謎解きのようなギミックをたくさん設置したのか理解に苦しむ。ギミックがない平坦なダンジョンばかりで構成されていたのなら、二週目もやりたいと思えたし、ハードモードもあるようでそのゲームとしての意義も分かりやすく伝えられたであろう。


個人的に印象に残った場面は、エアバスター戦である。原作と同じ場所で戦うのだが、これが令和にアレンジされると全然違う風景になる。時代を感じられる場面である。具体的に言えば、原作だとエアバスターをサイドアタックするだけでRPGなのでコマンドで戦うだけに対し、本作ではエアバスターもこちらも自由に動いて戦う。バスターキャノンという技が原作にあったか記憶にないが、くらったら木っ端微塵になりそうなレーザーを放ってくる。原作なら、大ダメージをくらうだけだしくらうしかないのだが、本作では自由に動けるのでかわすことが前提になっている。要は、戦闘のリアリティが格段に増しているのである。ゲームの進化を感じられる一場面である。
戦闘自体は、エアバスターで書いたように見た目的な進化は感じられるが、仲間との共闘感はすごく薄いのが欠点である。最大三人(と後半は一匹)の仲間が戦闘に参加するのだが、コマンドを指示しない限り、少し動いて通常攻撃をするのルーチンを繰り返すだけである。例えるならば、無双シリーズの雑魚兵士の動きそのままである。ガンガンいこうぜみたいな作戦を設定できて、自動で魔法や技を使ってくれればスピーディーで良かったと思う。結局、自動で使ってくれないため、わざわざコマンドを使って指示するのは、リアルタイムの良さを殺していると感じた。後は、敵のターゲットが基本的に操作キャラに集中するのも解せない。故に、味方は残機のような扱いである。結果的に敵の方は味方を各個撃破する形になり、敵の方が戦闘的に効率の良い戦い方をしてくるのは納得がいかない。やはり、味方が単純動作しか繰り返さないことはストレスである。


総じて、プレイして良かったとは思うものの、すごく勧めたいかと言われれば微妙なところである。僕が良いと思うゲームは二週目もしたくなるゲームであり、本作はそれに該当しない。ペルソナ5よりは周回してもいいと思うが比べる相手が極端すぎる。


FF7は、派生作品が結構出ているがそれらを追っている人に対しては、結構考察のし甲斐があると思う。ネタバレだが、クライシスコアのエンディングが書き換えられる描写があり、それが現実なら本編のクラウドは成り立たない=偽物か?と考えたりする。本作は、三部作の第一作である。なので、続きがあるのだがそれを楽しみにするだけの魅力はある。ただ、肝心なのが、現在二作目は出たが完結するのはいつ頃か?と思うとHUNTER×HUNTERに似た感覚を覚える。未完で自分の中で区切りをつけるのが精神的に良さそうな気はする。

本編とは別にINTERMISSIONというユフィというキャラクターのストーリーがある。その感想も書く。

一言で言うと、本編よりかはゲームとしては良かった。本編と違い、多少のギミックはあれど、基本的には道中の敵を倒していくだけでストーリーが進むので、戦闘とストーリーがいいバランスで取れている。本編がこういう感じなら二週はプレイしたと思う。
約四時間でクリアしたが、大方の想像通り悲劇的な終わり方をした。そして、その後、後日談的にメインパーティのエンディング後が流れて端的に言えば、次の街に行く道中が描かれて終わる。原作通りなら(進め方によるが)みんなと合流し、星を救う旅をすることになるが、REMAKEでは当然出会わずに終わる。続く。という形で終わるのだが、それを切なく感じるのは僕だけだろうか?

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