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ヨーロッパ文化教養講座(「傭兵ピエール」完読)

2023/01/08
3ヶ月ほどかけて佐藤賢一「傭兵ピエール」を完読した。
後で知ったのだが、漫画にも宝塚の舞台にもなっているとのことだった。

あらすじは、WIKI等 WEBに詳細があるので、さっと書くと

1.時代・舞台は、ヴァロア朝 の フランス
イギリスと100年戦争で苦戦中
2.主人公は、貴族の私生児、ピエール
一傭兵から残忍で強欲なシェフ(ボス)を暗殺して、シェフになり、傭兵隊長(20数名のグループ)となる。戦争があるときは、傭兵隊を率いて、戦争に参加して報酬をもらうが、戦争が終わると、盗賊になる。
3.ジャンヌ・ダルクが登場し、ピエールは虜になる。
ジャンヌ・ダルクは、オルレアンの戦いの勝利までは、神がかっていたが、その後は、普通のか弱い女性になる。ジャンヌ・ダルクもピエールを愛し始めるが距離はなかなか縮まらない。
4.ジャンヌ・ダルクは、イギリス軍に捉えられ、火あぶりの刑になる。
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のだが、寸前で、ピエールが、助ける。
5.ピエールは、その功績で、領地を与えられ、ジャンヌ・ダルクと結婚し、幸せになる。

感想:
1.西部劇のヒーローのようなピエールは、「男らしく」「人間らしい」魅力的な人物に描かれている。
この長い小説を飽きないで読むことができる原動力となった。

2.歴史上の人物が多数登場して、フランスの歴史の勉強になる。

3.とにかく、荒っぽい傭兵の話なので、セクハラ、パワハラの嵐だが、
時代が600年前のことなので、筆者も遠慮せずに気持ちよく書いている。
読者も「まあ600年前だから」という気持ちで、物のように扱われる女性達の描写を楽しむことができる。


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