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ヨーロッパ文化教養講座(クラシック音楽館 N響第2003回定期公演)

2024/04/30
モーツァルトのヴァイオリンとビオラのための協奏交響曲 K.364
ヴァイオリン協奏曲より後に書かれたためか、完成度の高い協奏曲だと思う。

N響第2003回定期公演
2024年1月24日サントリーホールで収録
指揮:トゥガン・ソヒエフ
管弦楽:NHK交響楽団

プログラム:
1)モーツァルト: バイオリンとビオラのための協奏交響曲 変ホ長調 Es-Dur K.364
郷古 廉(バイオリン) 、村上 淳一郎(ビオラ) 、(28分55秒)

2) ソリストアンコール
モーツァルト:
バイオリンとビオラのための二重奏曲 第2番 変ロ長調 K.424 第3楽章
郷古 廉(バイオリン) 、村上 淳一郎(ビオラ)、(4分15秒)

3)ベートーヴェン:交響曲 第3番 変ホ長調 作品55「英雄」(52分22秒)

コメントと感想:
1.ヴァイオリンの郷古廉(ごうこ すなお)さんは、2024年4月よりMAROこと篠崎史紀氏に代わってN響の第1コンサートマスターに就任。
これからのN響を支えていく人。

ヴィオラの村上淳一郎さんは、ここ数年のN響で、よくヴィオラ首席の席に座っていて、独特のチョンマゲ?姿で演奏されているので印象に残っていた。実際は、2021年10月よりN響の首席ヴィオラ奏者となったそうだ。

演奏前のインタビューで、お二人のモーツァルトに対する強い思いを聞いた。特に、演奏中は怖い表情をしている(と思っていた)村上淳一郎さんが、饒舌に曲の説明をするのが、とても印象的だった。

2.1)のモーツァルトの協奏交響曲は、5曲のヴァイオリン協奏曲より後に書かれたこともあるのか、曲も長くてより完成度が高いイメージ。特に、いつもは、他の楽器の引き立て役に徹しているヴィオラが全面に出てきて、落ち着いた低い音ながら技巧的にも魅せるように作曲されていると思った。
カデンツァもモーツァルト作のものだということで、当然ながら曲に馴染んでいる。

あまり、実演される機会は少ないようだが、是非生演奏を聴いてみたいと思った。

3.2)のアンコールは、ちゃんと、モーツァルトは、ヴァイオリンとヴィオラだけの曲も作曲したのだということを知った。やはり、「顧客」のニーズに合わせてどんな曲でも作るモーツァルトの職人性が現れているのだなと思った。

4.3)ベートーヴェンの英雄は、ベートーヴェン本人は1番気に入っていると伝えられている。でも、自分としては未だその良さを理解できていないようで、あまり積極的に聴いてこなかった。
曲が長いせいもあるのか、集中力が続かない。
生きている間に、この曲の素晴らしさが理解できるといいなと思う。


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