ヨーロッパ文化教養講座(NHKクラシック音楽館 「N響首席指揮者ファビオ・ルイージ特集」を観て その2」
2023/10/04
N響首席指揮者、イタリア・ジェノヴァ出身のファビオ・ルイージ・マエストロ特集の2回目を観た。
コメントと感想:
1.舞台となるプーリア州のマルティナ・フランカは、イタリアをブーツで例えるとアキレス腱の辺りに位置する、人口5万人弱の小都市。
グーグルマップを見ると、この街は、4方に街道が延びているので、この辺りでは交通の要所だと思われる。
隣町が、トンガリ屋根で有名なアルベルベッロ。又州は違うが、西へ向かうと、こちらも洞窟住宅で有名なマテーラがある。
2.この地方都市で、1975年以降オペラ・フェスティバル(Festival della Valle d'Itria イトリア渓谷フェスティバル)が開催されているなんて全く知らなかった。
3.マエストロ・ルイージは、40年以上もこの音楽祭に関わり、2021年以降は、音楽監督として、ドイツ人の演出家セバスチャン・シュワルツ氏と一緒に、このオペラ・フェスティバルを製作しているとのこと。
4.今回の放送は、オペレッタ(Il paese dei campanelli「鐘の街」)を実演するまでの主にリハーサルの場面を映し出した。
「鐘の街」を作曲したのは、カルロ・ロンバルドとヴィルジリオ・ランツァートという初めて聞く作曲家で、1923年にミラノで初演されたそうだ。
5.イトリア渓谷フェスティバルは、演奏機会の少ない作品を演奏するのが特徴ということで、世界中から通常のプログラムでは飽き足らないオペラ・オタクが集まるのだろう。
また、30歳未満であれば、公演の前日の衣装を着けた通し稽古が無料で鑑賞できるので、未来のオペラ・オタクの開拓にも繋げているのだろう。
6.オーケストラは、プーリア州の州都バーリのオーケストラで、ちょっと聞いただけだがレベルはかなり高そうだ。
リハーサルでは、プリマ・ドンナの質問にも、マエストロが的確に答え、マエストロの半端ない知識量がわかる。
また、マエストロがイタリア人なので、イタリア語で歌手、合唱団、オケと円滑にコミュニケーションが取れるのも利点だなと思った。
7.この放送を見ると、N響だけでなく、マエストロのオペラの指揮も観てみたいと思った。
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