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ヨーロッパ文化教養講座(「薔薇の名前」)

2022/09/04

ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」の事を書いたので、WOWWOWでタイミングよく放映していた、ショーン・コネリーの「薔薇の名前」を15年ぶりに観た。

当時と違って、2013年にクリスチャンになったので、キリスト教の知識が増していることもあり、とても興味深く鑑賞した。

アッシジの聖人、サンフランチェスコが開祖となった、ベルトの代わりの腰縄のずたぶくろのワンピース、ローマ教皇の使節団の豪華な衣装の対比、
清貧の協議。
使節団を迎える、ベネディクト会が、晩餐のために屠る牛の血をためておく樽に、横溝正史の「犬神家の一族」で、湖に足だけつきでた死体のシーンを思い出すように、殺された修道士。
殺された修道士たちの様相が顔も体型も気持ちが悪いくらい醜く撮られ、
対比するように、地元住民の娘と語り手男爵の末っ子アドソの美しさ。
など、長い原作の観客受けがする部分だけを切り取った構成は、さすがに映画制作者はプロだと思った。

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