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ヨーロッパ文化教養講座(クラシック音楽館 N響 第2013回定期公演 オール・スクリャービン)

2024/08/16
原田慶太楼マエストロと反田恭平君のオール・スクリャービン・プログラム。
原田慶太楼マエストロは、スクリャービンの魅力を伝えようと頑張ったことは良く伝わったが、肝心の曲の魅力はあまり感じられなかった。

オール・スクリャービン・プログラム:
収録:2024年6月8日NHKホール
1)夢想 作品24
2)ピアノ協奏曲 嬰ヘ短調 作品20
ピアノ:反田恭平
3)ソリストアンコール:
グリーグ: 叙情小曲集 第8集から「トロルハウゲンの婚礼の日」
4)交響曲 第2番 ハ短調 作品29

コンサート+α 反田恭平(ピアノ)

収録: 2019年1月30日 CHABOHIBA HALL (立川市)
5) ショパン:ピアノ・ソナタ第3番 第4楽章

収録:2021年11月25日 NHKスタジオ
6) ショパン:エチュード ハ長調 作品10-1
7) ショパン:ラルゴ「神よ、ポーランドをお守り下さい」

コメントと感想:
・スクリャービンのピアノ協奏曲に関しての反田君のコメントは、「テクニック的には難しい。ピアニストとしては、良いところをオケにもって行かれる感じがする。曲想はスクリャービンの狂気を感じる。」ということだった。
実際初めて聴くと、反田君の言うとおり、なるほど、ここはピアノの聴かせ処だなというところで、オケが重厚な音をかぶせたり、耳に残るような旋律がなかったり、やはり、演奏機会が少ない理由は、テクニック的には難しい割には、観客を感動させられないという点にあるのではないかと思った。

・交響曲第2番も、美しい旋律があったり、部分には、良い点があると思うが、全体としての構成が弱いというか、チグハグというか、聴衆の心をわしづかみにする点で、同じ年のラフマニノフには、負けてしまっているのだなと思った。

・コンサート+α のショパンは何回が放送されているが、
5)の立川市のホールのFAZIOLIは、ホールのせいか、録音のせいか、キラキラする反田恭平サウンドが聴かれないのが残念。
6)7)は、さすがの演奏で文句なし。


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