ヨーロッパ文化教養講座(「忠実なる羊飼い」 シェドヴィルがヴィヴァルディの名前を使って出版)
2023/03/23
高校生のころだったか、NHK FMで早朝「バロック音楽の楽しみ」という皆川達夫氏が司会解説する番組を良く聴いていた。
テーマ曲は、ヴィヴァルディの「忠実なる羊飼い」というフルートとハープシコードの曲だった。とても気に入ったので、フルートのレジェンド、ジャン・ピエール・ランパルのLPをお小遣いをはたいて買って良く聞いていた。
音符も少なく素人でも弾けそうな曲だったので、リコーダーで真似して弾いていた。
あれから、50年近く経ち、LPもすべて処分したので、すっかりこの曲のことを忘れていた。
先日、NHKクラシック倶楽部で、リコーダーの演奏会が放送された。
ルーシー・ホルシュというオランダの素晴らしい奏者だった。
その中で、懐かしい「忠実な羊飼い」の6番が演奏された。
難しくて小生はとても弾けなかった曲を、軽々と弾きこなすところはさすがにプロだと思った。
それ以上に驚いたのは、作曲が「ヴィヴァルディ」ではなく、「シェドヴィル」という初めて聞いた人の名前になっていたこと。
WIKIによると、フランスの作曲家 ニコラ・シェドヴィル (1705~1782)が、「アントニオ・ヴィヴァルディ作曲『忠実な羊飼い(Il pastor Fido)』Op.13」として出版したそうだ。
それが、1989年にシェドヴィルであるという証拠が発見されて、現在は、シェドヴィル作ということで落ち着いたということだろう。
作曲者がヴィヴァルディであろうが、無かろうかこの曲を久しぶり聞いて嬉しくなり、早速ジャン・ピエール・ランパルの録音(中古CDがあった)を発注した。
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