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ヨーロッパ文化教養講座(2024年フランス映画 「パリ・ブレスト 夢をかなえたスイーツ」)
2024/04/21
アラブ系移民の少年が、パティシエの世界大会で優勝するまでの半生記を描いた映画。
筋書きは、成功者ものとして、ありふれていると思ったが、ほぼ実話だと知ってなるほどと思った。
関わった人たち、すなわち少年養護施設の仲間や教官、里親、パティシエの修業先のレストランのシェフや同僚たちは、あっけないくらい普通の良い人たちが多く、人種や出自差別をしないで、主人公の才能を認めてくれる。
もちろん、悪い奴もいるが、ドラマとしては驚くほどではない。
本人の天才パティシエ、ヤジッド・イシェムラエン氏も監修で映画に関わり、「実話はもっと悲惨だった」とインタービューに答えていたので、本当はもっと苛められたのかもしれない。
本人の生い立ちの厳しさと比べて、映画は痛々しいシーンが少なく、映し出された、美味しそうな(高そうな)デザートの数々が1番の見どころだった。
22歳でパティスリー世界選手権チャンピオンに輝いた天才パティシエ、ヤジッド・イシェムラエンの自伝書をもとに映画化し、つらい少年時代を過ごした孤独な青年が極上のスイーツで奇跡を起こす姿を描いたフランス発のヒューマンドラマ。
母親に育児放棄され、過酷な環境で暮らす少年ヤジッド。そんな彼にとって唯一の楽しみは、里親の家で団らんしながら食べる手作りスイーツで、いつしか自分も最高のパティシエになることを夢見るように。
やがて児童養護施設で暮らし始めたヤジッドは、パリの高級レストランに見習いとして雇ってもらうチャンスを自らつかみ取る。田舎町エペルネから180キロ離れたパリへ通い、時には野宿もしながら必死に学び続けるヤジッド。偉大なパティシエたちに従事し、厳しくも愛のある先輩や心を許せる仲間に囲まれて充実した日々を送るが、嫉妬した同僚の策略によって仕事を失ってしまう。
主演はTikTokで6600万人のフォロワーを持つ映像クリエイターのリアド・ベライシュ。本作が長編初監督となるセバスチャン・テュラールがメガホンをとり、劇中に登場する美しく華麗なデザートの数々をヤジッド本人が監修。
2023年製作/110分/PG12/フランス
原題:A la belle etoile
配給:ハーク
劇場公開日:2024年3月29日
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