ソメイヨシノはサクランボができない

近くの公園にお花見に行ってきた。ソメイヨシノが大部分で、他にオオシマザクラやサトザクラ(ヤエザクラ)、カンヒザクラなどが植えられている。

ところで、ソメイヨシノにはサクランボができない。ソメイヨシノは、エドヒガン(2n = 16)とオオシマザクラ(2n = 16)の種間雑種で、すぐれた性質を維持するために、接ぎ木によって増やしている。すべてクローンなのだ。

サクラなどバラ科の植物の多くは自家不和合性といって、自家受粉では種(実)ができない。だから、ハウス栽培のイチゴはわざわざハチを話して他花授粉させている。

ソメイヨシノはクローンなので、隣の木の花粉によって授粉しても自家受粉と同じことで、実がならない。実験的に自家受粉させてみると、花粉管が十分伸びず、めしべの根元に到達しない。つまり受精しない。

ところが、稀にソメイヨシノにサクランボができることがある。おそらく近くの他種のサクラの花粉によって授粉したとされる。

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