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新種発見ラッシュ!巨大植物属の多様性、さらに拡大

植物は、階層的な分類体系で整理されています。まず、「種」という基本単位があり、似た種が集まって「属」を構成します。属は、さらに「科」「目」へと、より大きなグループにまとめられていきます。

属の大きさはさまざま

同じ科に属する植物でも、属の大きさはさまざまです。例えば、キク科とラン科にはそれぞれ3万種以上が含まれますが、たった1種しか含まない科も存在します。属の大きさの分布は非常に偏っており、被子植物の属の75%は5種以下しか含まれていません。

大きな属は「ビッグ」

Moonlightらは、500種以上を含む大きな属を「ビッグ」、1000種以上を含む非常に大きな属を「メガダイバース」と定義しました。彼らの調査によると、ビッグな属は全部で86属あり、メガダイバースな属は28属存在します。これらの属には、既知の植物種の4分の1が含まれており、その多様性の大きさが際立っています。

なぜ属の大きさが重要なのか

属の大きさは、進化の過程を反映していると考えられています。例えば、種分化の増加、絶滅の減少、進化速度の変化などが、属の大きさに影響を与える可能性があります。

属の大きさは安定している

Moonlightらは、2004年のFrodinの研究以降、ビッグな植物属がどのように変化したかを調査しました。その結果、ビッグな属の数と、それらが含む種の総数は増加していました。しかし、属の構成は比較的安定しており、2004年にビッグとされた属の大部分は、現在もビッグなままです。

新種発見がビッグな属をさらに大きく

ビッグな属の増加の主な要因は、属の再分類ではなく、新しい種の発見です。2000年以降に発表された植物の新種のうち、約3分の1はビッグな属に属しています。特に、メガダイバースな属に属する新種の数は、予想を上回るものでした。

引用元


タイトル:Twenty years of big plant genera
URL:https://royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rspb.2024.0702
著者:Peter W. MoonlightLudwig BaldasztiDomingos CardosoAlan ElliottTiina Särkinen and Sandra Knapp


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