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枝振り子の運動方程式

ある時にふと思いつき、その勢いで求めてみた、という代物です。過去の振り子記事同様に、導出の過程はpdfで清書しましたので、興味ある方はダウンロードして下さい。

枝振り子とは

振り子の糸(剛体)から枝のように生えた振り子やその系全体を枝振り子と名付けました。もしかしたら、同じことを考えている人がいて別の名前が既に付いているかもしれませんが、そこはご容赦を。

今回は枝振り子の運動方程式や加速度、枝振り子を計算したシミュレーション動画を紹介します。

枝1本の枝振り子

まずは枝が1本の場合。
運動方程式は2重振り子と似ていて、結果だけを示すと運動方程式は次のようになり、

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角度に関する加速度は次のようになります。

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α1が0のときは独立した2本の振り子、1のときは2重振り子になります。枝が1本のときは2重振り子はより一般化した形になっています。

枝N本の枝振り子

次でいきなり枝がN本の場合になります。
2重N足振り子のときと同様に、1本の振り子に枝が付いている場合で考えているので、N重振り子に比べればやさしい問題です。導出過程は清書のpdfをご覧頂くとして、結果だけを示すと、運動方程式と加速度の式は次のようになります。

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ということで、シミュレーション結果のご紹介。

N=4
充分に位置エネルギーを与えた場合。
 

N=10
ベースの振り子の糸を支点の反対側に伸ばすこともできます。
 

N=30
ベースの振り子の質点を重くした場合
 

N=1000
枝の本数をべらぼうに多くした場合
(参考情報 ⊿t = 0.005/30 で1秒分を計算するのに約20分かかりました)

おわりに

ふとした思いつきで手を出したものの、質点から次の振り子がぶら下がるN重振り子よりも、バリエーションに富んだ計算条件を考えられたのは良い誤算でした。振り子もなかなか奥が深いです。

以上、枝振り子の備忘録寄りの紹介でした。

終わり。

 

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