もしも桃太郎がSNSで鬼退治の成果を報告したら?【情報モラル教育】
もしも桃太郎がSNSで鬼退治の成果を報告したらどうなるでしょう?
『桃太郎のリスクを想像してみよう』
これは、LINEみらい財団と静岡大学のコラボによって作成された情報モラル教材の一場面です。(教材の説明とダウンロードはこちらから↓)
2012年頃からLINEみらい財団は、学校や企業、自治体、政府機関などと協力して、情報モラル教育に力を入れています。
LINみらい財団からは、様々な情報モラル教材が提供されていますが、その中でも特にオススメなのが、「『楽しいコミュニケーション』を考えよう!「ネットトラブル回避編」です。(あくまでも個人の主観)
本校ではこの教材を活用し、夏休みに入る一週間前に学年単位で情報モラルの特設授業を行います。
この授業の授業者は情報担当でも担任でもなく、生徒指導主事の私です。
普段は授業を持つことはありませんが、この時ばかりは全ての学年に入り、同様の熱量で授業を実施します。
また、特設授業は授業参観日に実施し、保護者にも授業を受けていだだきます。そうすることで、SNSの利点や欠点を各家庭でも考えていただくことがねらいです。
教材の特徴
この教材には、「桃太郎」という誰もが知っている人物の立場に立ってSNSの利用に伴うリスクを想像するといった「ちょっと変わった面白さ」があります。
授業の中では、桃太郎の行動に・・・
①賛成する人(おじいちゃん、おばあちゃん)
②反対する人(鬼)
が登場します。その他にも、
③情報を信じやすい人
④情報を面白おかしく拡散する人
なども登場し、4つの登場人物の視点から起こり得るリスクを想像していきます。
その際、子供たちは、「見える化シート」と言った思考ツールを活用し、桃太郎の実際に行った行動について
①よく知っている人
②ちょっとだけ知っている人
③全く知らない人
の3つの視点から情報の拡散によって起こり得るトラブルをより具体的に想像していきます。(詳しい説明はこちらから↓)
「課題予防的」生徒指導
生徒指導と言うと、課題が起き始めたことを認知したらすぐに対応する(即応的)、あるいは、困難な課題に対して組織的に粘り強く取り組む(継続的)というイメージが今も根強く残っています。
しかし、起きてからどう対応するかという以上に、どうすれば起きないようになるのかという点に注力することも大切です。
そのためにも、「課題予防的」生徒指導として全ての生徒を対象に、トラブルの未然防止をねらいとした、意図的・組織的・系統的な指導を実施することが重要です。
今回の情報モラルの特設授業は、夏休みにおけるSNSトラブルを未然に防止するといった狙いのもと実施します。
おわりに
さて、皆さんの学校の教育課程には、情報モラルやデジタル・シティズンシップ教育は計画的に位置付けられていますか?
もし「今度の情報モラルの授業はどんな内容にしようかな?」と思われていましたら、この教材を一度ご覧になられてはいかがでしょうか?