決済の未来フォーラム デジタル通貨分科会:中央銀行デジタル通貨を支える技術(第4回会合)セッション3

共有備忘録
決済の未来フォーラム デジタル通貨分科会:中央銀行デジタル通貨を支える技術(第4回会合)セッション3

日本銀行決済機構局は経産省の委託でISOの金融サービス専門委員会TC68の国内委員会事務局を担当している。

発表者:森毅(もり たけし)(日銀決済機構局参事役)

→情報技術の標準化を担当
この発表ではデジタル時代の金融サービスの相互運用性と標準化の内容を紹介した。

ISO20022は、資金決済、証券決済、デリバティブ取引など、幅広い金融サービスの相互運用性を可能とする国際標準。
→クロスボーダー取引の改善にも貢献

相互運用性とは、異なるシステム・仕組みを連携させること。
制度面・技術面両方の相互運用性がある。例えば、稼働時間が異なると相互運用できない。

決済情報は、「ヒトが読めるもの」から「機械+ヒトが読めるもの」へ進化している。
例:レター(文書、手紙)→FAX→ISO7775→ISO15022→ISP20022
(参考:金融業務で利用される通信メッセージの国際標準化動向)

ISO20022の特徴

①メッセージが汎用性・柔軟性の高いフォーマットで書かれていること。
②通信メッセージのフォーマットだけでなく、前提となる業務の流れやメッセージ条件なども標準化の対象とする階層構造になっていること
③標準化された内容が規格自体ではなく、レポジトリ(進化するオンライン辞書)に保存する形で登録が行われること。

メッセージが汎用性・柔軟性の高いフォーマットで書かれていること。
従来型のフォーマット(SWIFT MT103)はバイナリで、項目の意味を位置で表現している。
一方で、XMLフォーマット(ISP 20022)は、テキストで、項目の意味をタグ(例、<id> </id>)で表現。
XMLは、システムやアプリケーションを問わず、データを交換できるフォーマット。 
データの項目・条件などをタグを使って自由に決められる柔軟性がある。
システム依存度が低く、データの共有・再利用が容易な点などで、従来型フォーマットよりも優れるとされた。

田貝征之(たがい まさゆき、JPモルガン・チェース銀行、MD)

JPMコインの特徴は以下。
・ホールセール向け
・クロスボーダー決済に注力
・デジタル通貨ではない。なぜなら原資は顧客の預金だから。
・既存の預金にプログラム可能性を付加して、高機能な預金サービスを提供しているという表現の方が適切。

APIリソースの標準化がISO20022の最重要課題
InquiryとreponseがセットになっているのがAPI

ISO20022とAPIの違い

標準化は後追い、後追いにならざるをおえない


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