生命の起源 - 宇宙編2(宇宙から地球へ)

宇宙には、地球上では確認されていないバクテリアが存在することが確認されています。

例えば、2021年には、ISS(国際宇宙ステーション)で、3種類の新種のバクテリアが発見されました(日本語記事バクテリア解析に関する原著論文バクテリア採取に関する原著論文)。くわえて、宇宙空間に1年間または3年間放置されたバクテリアの生存も確認されています(日本語記事1日本語記事2研究論文1研究論文2)。また、バクテリアよりも少し大きい生物であるクマムシも宇宙空間で生存できます(ちなみに、クマムシは高温環境や低温環境など、宇宙空間以外にも様々な厳しい環境に耐えて生存できます。英語記事1)。最近では、宇宙空間に存在するウイルスに焦点を当てた研究分野「宇宙ウイルス学 Astrovirology」もあるそうです。

これらの科学的知見が示すように、ドレイク方程式が探しているような知的生命体ではないにせよ、宇宙空間にはバクテリアやウイルスといった単純な生命が存在することは事実です。

では、宗教や神話では、宇宙から生命が地球に飛来してきたことは記述されているのでしょうか。

調べた限り、地球上の生命が宇宙から来たと記述しているような宗教や神話はありませんでした。しかし、隕石(流れ星)は古来より特別なものとして、具体的には凶兆および吉兆の両方として扱われてきました。凶兆の例としては、流れ星が起こると人が死ぬ、という伝承が多く、一方で、吉兆の例としては、キリストの誕生を示す流れ星などがあります(キリストの誕生を示したいわゆるベツレヘムの星に関しては、流れ星なのかどうか意見が分かれています)。

このように、太古の人々は隕石または流れ星を超自然的なものと認識していたようですが、隕石が生命を運んできたとは考えていなかったようです。

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