【雑記】オキヨ死去後の状況説明と個人的見解

お知らせ(必ず読んでください)

園より回答を頂きHP上での訃報の掲載を行って頂きました。ですが今後似たようなことが起こったときの参考にするため、掲載がされていない前提で記載した文章を以下に公開します。その旨ご理解のほどよろしくお願いします。

要約

・ 難しいと思うがせめて名称のある子には最低限訃報は出して頂きたい
・ SNSの普及で遠方にも個体のファンがおり展示のみでは周知されない
・ 公式HPやSNSなどのメディアで告知されないと訃報に信用がおけない
 (特に若い個体は尚更・何か後ろめたいことがあったと思われてしまう)

あくまで個人的見解をまとめただけですので、これをもって何か活動するという予定はありませんし、何かの団体の意見を主張するものでもございません。ただ思ったことをまとめただけの雑記ですのでご了承ください。

1. 状況説明(今回起こった出来事)

先日のんほいパークにいたホンドタヌキの雌・おキヨがわずか1歳という年齢で亡くなった。ホンドタヌキの寿命は10年ほどあり成熟した1歳の個体が亡くなること自体が異常なのだが話はここで終わらない

出典元は伏せるが年末年始を挟んでいたため訃報が上がらず様子を見てたがいつまで立っても通達がこないため問い合わせをした方が何人か出できた。実際に自分も園に問い合わせし頂いた回答を要約すると下記の通りとなる。

・ ホンドタヌキのおキヨ死去は事実である
・ ただし告知および献花台の設置は行わない
・ なぜならゾウなどの人気な動物ではないからである(非公開の規定?)
・ また来園してから1年しか経っておらず注目も浴びていないからである

実際に自分も問い合わせたのだがほぼ同じ回答であり、要約すると「ゾウほど人気な種ではないから報告をしませんでした」ということになる。

2. 本件の問題提起(要約および個人的見解)

今回の訃報に関する点
・ 来園者は原則飼育個体が死ぬと訃報があがるものと思っていた ※1
・ 園は不明瞭かつ非公開な基準をもとに訃報をあげるか決めていた

その背景にまつわる点
・ 該当する園は基本的に訃報をHP・SNSであげる園である(大前提)
・ それなりにオキヨのことを気にかけてくれる来園者がいた
・ 直近2ヶ月「体調不良で展示中止」とだけ張り紙がされていた
・ たまたま年末年始を挟んだため訃報を待っていた人が多かった
・ 人気がないと認識されていたがスポンサーがついていた(客観的基準)

何も情報が上がらないままバックヤードに収容され、何も情報があがらないまま「亡くなりました」のビラ一枚で済まされたうえ、理由も理由でもあったため、当然タヌキのスポンサーをやってる身としては丁重に苦情を入れさせて頂いた。(正直タヌキのこと気にかけて問い合わせする人に言う言葉ではないと思う)

とは言えライフライクルが短く数が多い種(e.x. ハムスターやモルモット)に対し全部報告を上げていればとんでもない工数がかかるのは目に見えている。どこで線引きを引くべきなのか。

3. 訃報をあげる必要性とその理由(個人的見解)

・ 展示場の張紙1枚では真実か判断できないため正式な文章を期待している
・ SNSの普及で遠方でもその個体に注目している人が増えている
・ 訃報や死因が告知されないと何か後ろめたいことを隠していると思われる
・ 来園者がその個体を推している「かもしれない」ためあげるべきである
・ 「この動物には価値がない」というメッセージを園が発信することになる

特に今回は若い個体の死去であったため、突然張り出された展示場の張り紙1枚だけでは訃報を信じてもらえなかったというのが一番大きかったと思います。その前にも「体調不良のため展示中止します」とだけ張り紙がされており、詳細を訪ねても「回答できません」の一点張りであったため、来園者から不信感を買っていたことは否めません。

またSNSの普及に伴い飼育個体の情報は(見ている来園者がいれば)即座に全国に発信されてしまうため、園が想像する以上に他地域の方々がその園に住む動物たちのことを気にかけているという背景もあります。新型コロナの影響もあり遠征も控えられていたため近隣の方々でも直接来園して確認することができない方も多かったと思います。

さらに言えば動物の間で待遇に格差を付ける場合、それが明確に納得されるような基準を「事前に」提示していない場合、園から「その動物は価値がない」というメッセージを伝えられたようにしか映らないと思っています。それでは来園者が安心してその動物を観察することができないのでは?と思いますし、現場で飼育している飼育員さんの苦労も報われないと思うのですが。

4. 要望:個人的主張

・ 名称のある子に関しては訃報を公式HPなどに出してもらいたい
・ 個体識別が可能ならば名称がなくても訃報を出して頂きたい
・ 訃報を出さないなら園としての思想を事前に提示頂きたい

わざわざ名前をつけてる以上、その子はその種の動物としてだけでなくその個体としても展示されているため、広く文面に残る形で訃報を出して頂きたいと思う所存です。可能ならば死因や経緯も乗っていればありがたいです。

もし「レクリエーションとしての動物園を目指すからネガティブな話題は原則出さない」というスタンスの園だったら訃報がでなくてもやむなしだと納得はいったのだと思います(そういう園もあるようです)

個体識別が出来てしまう以上その個体目当てで来園されている方がいるという前提で

浜松市動物園

クロカンガルーの死去。高齢個体だったのありますが掲載されています

盛岡市動物公園
若齢個体の死去に関して訃報だけでなく原因と対策まで記載されています。ここまでを要求するのは困難だと思いますが……

福山市立動物園

こちらも手術ミス?(高齢個体ゆえ寿命とも)に関する報告資料です。


5. 注意事項:推し個体のいる方向け(個人的見解)

今回の指摘に対して実際に受けた指摘事項を要約・抜粋して記載します

賛成?
・ どの個体にも推している人がいるのだからきちんと告知してほしい
・ 動物園という生き物を扱う教育機関だから死亡告知ぐらいはするべきだ
・ 動物園が飼育個体に優劣をつけるメッセージを出すべきではない
・ スポンサーがいる個体なのだから不人気なのはおかしい

反対?
・ スタッフの手間を考えたらそれを要求するのはおかしい
・ 騒ぐなら人様を巻き込まないでほしい
・ 生きてるうちにおかしいところがあったのを指摘しない方が悪い
・ 死んでから騒ぐなんて虫が良すぎる。

その他?
・ 最初から園は価値があると思ってなかったのは自明だから今更

個人的には各方面から今回の件を不本意に思う方の意見を多数聞いておりましたので、最低限園の公式HPに記載されている問い合わせフォームから意見の受付を行っていることを展開してあります。多分自分がいわないとモヤモヤを抱えたままになってしまう人が多かったでしょうしやむを得なかったという解釈です(最も脅迫してるわけではございませんので……)

何となく似たような思いを過去にしていたり推し個体のいる方々から賛同を得られた反面、「生きてるうちに指摘しない方が悪い」という指摘を受けるとは予想外でした。正直一番堪えたご意見もこれだったと思います。

確かに見抜けなかった自分も問題なのですが、願わくばここまで観察しなくても推し個体を末永く推して行けるような環境を動物園に提示頂きたいものですし、個人的にはあまり動物観察の敷居をあげたくもないので要求できないな……と思います。(補足※2・※3・※4も参照)

中立意見に関しては展示開始の段階で塩対応だったとは自分も思いますが、展示場をいつまで空白にしておけるのか自分も把握してないので何とも言えないです(補足※5も参照)

6. 補足

※1 「来園者が」と主語をわざと大きくしています。もし自分一人が騒いでなかったらここまで話題にもならなかったでしょうから、少なくとも複数人はそう思ってる方がいるなと仮定して文章を記載しています

※2 マサキチがオキヨのごはんを奪って食べている件については、オキヨが力づくで奪えば奪えるのを知っていたため、オキヨの自由意思と判断して無視していました。オキヨが脅してマサキチを退かしてた光景も何度か見てますし……

※3 毛並みについては動物から入った人間ではないので詳しくなくこの点は盲点だったと思います(行動分析出身のため行動しか見てない)。ただフサフサしてないのは栄養状態というより個体所以(フサフサする茶色い毛が生えにくい個体は一定数おり当然健康体のタヌキである)なためこちらも無視しています。動物は体調不良を隠すので知識がないと難しいな……とは思いました。

※4 なお気づいた点に関しては然るべき場所に指摘しております。

※5 来園当初もならし期間なしでいきなり展示を開始しており問題ありと叩かれていた印象。当時は常同も酷かったためやはり炎上はしていた。裏ではバックヤード飼育の個体の復帰が絶望的であり、どうも展示場をそれ以上空けられず無理やり展示再開した模様。こちらもアナグマはならし期間ありで展示しているため何の基準に従ってこのような結論になったかは不明。

※6 一応のんほいのお問い合わせコーナーは載せておきます。ご意見・ご感想は受け付けているようです。本件で思うことがある方がいれば投稿すればいいと思いますが、私は内容に関しては何も保証しません(あくまで意見・感想ですし)


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