ルールの恩恵。 あると思います!

同一カード3連勝、4/15現在で貯金が2つ。

開幕カードのこっ酷いやられようを見る限り、「今年も相当厳しくなりそうだなあ…」と予感したが、まだ対戦1巡ちょっとで先は長く、1シーズンこの状態が維持できるか全く予想はつかないが、あの最初の3連敗からしたら本当によく持ち直したなと。「心」に「火」が付いた事、ひとまずそこは称賛したい。


ざっと対戦一巡した所での雑感を。

まず今年の9回打ち切りというルールはかなりヤクルトには利があって、恩恵は多大に受けていて、おそらく他チームよりも恩恵が大きいと思われる。

ここ何年かの問題として、まず「先発が試合を作れなさすぎ」はヤクルト投手陣の最大の問題点とされているが、もう一つの大きな問題点で自分が思っているのはいわゆるビハインドリリーバーの人達のクオリティ。

先発が5~6回にアップアップになるのはどのチームでも起こり得る事で、その時に出ていく2番手3番手あたりのリリーバー。特に点差が±2のまだ比較的僅差と呼べる状況で、ワンチャンスで勝敗がどっちに転んでしまうか分からい状況で出ていくリリーフの人達。まさに『試合の中を継げるか否か』が問われる場面。今年は後ろが9回で絶対に終わる事が分かっているので、少し早めの逆算が出来るようになり、これまでより少し優先順位が高い投手を6回の時点から早めに投入出来るようにもなり、同点以上なら7回以降は勝ちパも投入出来るので「勝てないまでも負けにくい」試合はルール変更の恩恵を受けて出来るようになったとは思う。


その少し早めの逆算という点について。

今年、楽天を構想外になり新加入した近藤弘樹。ツイートでも称賛したが、彼の存在が圧倒的に光る。ここまでの投手陣ではMVPだと思う。6回途中で先発投手が息絶えそうな状況になって残したピンチを刈り取るという非常にしんどい仕事を、ここまで満点を何度あげてもあげ足りないほどの最高の仕事ぶりでこなしてくれているのは良い意味での予想外。彼の働きがあるから試合が壊れず、中盤から終盤へきちんと継がれている。これぞ中継ぎの仕事という所で称賛する以外に無い。

とにかくヤクルトはここが弱かった。リリーフ陣の層が厚いチームならおろらくは1軍にもいないであろうレベルの投手がこの局面で投げ、さも当然のように試合を壊し、更に順位の低い投手への継投に移らざるを得なくなりボロボロに力尽きて試合が終わるという無様は、この何年かで幾度も見せられた光景。

これが今のところ無くなった(とはいえ、中継ぎも毎登板完璧は無理なのでたまには力尽きての敗戦はかならず幾度かは起こる)。それが現状で貯金を持てている大きな理由かと思う。


だが、ここで心配事。

これまたツイートもしたが「近藤さんの使い過ぎ」が明らか。余裕で2試合で1登板以上、今日時点で計算してみると85登板ペース。もうこれは完全な赤信号。このペースで投げていたら今年1年を無事で乗り切れるかも相当怪しい。何とか多くても65登板くらいに抑えてあげたい。

現状、勝ちパの3人、清水・今年絶好調のマクガフ、抑え石山のこの3人はNPBの中でもセットアップ・抑えとしても平均以上の能力は持っており、これに6回の近藤が加わり、6回途中まで競ればかなり負けにくいゲームが展開可能になったと。

だが問題は今のリリーフの序列上位4位以降。上位4人とそれ以下のクオリティの溝があるように見える事が不安点。

既に上位4人も3連投にならないように的な配慮はされているが、概ね3連戦で2回登板みたいな事になっては3連投回避したとして相当な登板過多になる。それを補う5番手以降の中継ぎ陣の底上げは欲しい。もう少し頑張りが欲しい所。

具体的に名前を挙げると、今だとベンチが何とか戦力化しようと苦心しながら使っている坂本、それからもう一人はまだ若いが既に1軍経験は豊富な梅野。この2人が近藤や勝ちパ3人の登板過多をどれだけ減らしてあげられるかは、もうそう遠くない直近で問われる事になりそう。

あと去年、今の坂本と同じような使われ方の長谷川。彼は残念だが現状は明らかに調子が下降線で、今現在はリード・ビハインドに関わらず『僅差のゲームで到底使える状態に無い』ように見える。ビハインドリリーバーの役回りは今は今野・大下が担当できているとは思われるので、左が1人で心許ないみたいな考えはあろうが、長谷川は今の状態で1軍に置くくらいなら、一度ファームで再調整や鍛え直しを…という風には傍目からは見える。


そんなこんなで開幕3戦から上手く立て直しての今ですか、今の戦い方、特にブルペンの運用面を1シーズンずっと継続すると序列4位までの投手は疲弊してパンクしてしまう可能性が否定出来ない。

その心配事は、先発投手が6回7回まで投げきる事や、坂本や梅野ら更なるリリーバー達がより信頼を高める事は必要になってくるのかなと。序列4位までのリリーフ投手の負担をもう少し軽減してあげたい。

去年の惨状からすると随分欲張りな意見だとは承知だが、一部の人の頑張りに依存しすぎるのはチームとして健全では無い。チームとして上手く回れる持続可能なサイクルを作る為には更なる投手層の強化は望まれるところ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?