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カンボジアではどれくらいの子どもが1日2回歯磨きをしているか

毎食後歯を磨きなさい、と教わって育ったので、わたしは1日3回の歯磨きをめざしていますが、ランチは外に出ることも多く、朝晩の2回が普通です。先日日本の方から、「カンボジアの子どもも1日2回歯磨きするの?」と聞かれ、はて、どうだろう? と思って調べてみました。

他の国と比べると少ない

わたしが調べたデータでは、カンボジアを含む東南アジアの4か国では、22.4%の子どもが1日に2回以上歯磨きをしているとのこと(2016年調べ)。ちなみに中国は50%以上だそうです。となると、これは決して高い数字ではないですね。
小さい子どもが自主的に歯磨きをするというのは難しいと思うので、これは家庭環境、親の認識、そして学校での指導に関係しているようです。

歯医者へのアクセスが悪いカンボジア

もちろん生まれつきの体質で歯がとてもよい人もいますが、口腔内を衛生にしたり、むし歯を予防したりしておくことで、歯医者に行かなくてもいい歯を保つことは可能です。しかし、それは知識が必要だったり、日々の心がけ、習慣も大切になってきます。それでもいざむし歯になったら歯医者に行かざるを得ません。
カンボジアは、歯医者の数がとても少ないと言われています。少し古いですが、2006年のある調査では、カンボジアの歯医者は400人で、そのほとんどがよい収入を求めて都市部で働いているとのことです。今はもう少し増えていると思いますが、劇的な変化はないと思われます。
田舎では、歯医者は気楽に行ける場所ではないんですね。

歯が痛くて学校を休む子も

そんな状況ですから、もしむし歯で歯が痛くても、すぐに治療を受けることができません。学校を休む理由が「歯が痛い」という子どももいるようです。
歯が痛いというのは、歯だけの問題ではありません。学校を休んで勉強が遅れてしまう原因にもなりかねません。休まなくても、歯が痛くて勉強に集中できない場合だってあります。
また、食べものがしっかり咀嚼できず、消化不良や栄養不足を招いたりといった問題にもつながっていきます。

何よりも予防

むし歯は、予防することができる疾患です。歯の定期健診が受けられなかったり、治療する場所がない田舎でも、予防はできます。
口の中を衛生に保つことと、むし歯の予防は、学校保健教育でも重要な項目のひとつです。
最近教育省のポリシーで禁止になりましたが、学校でも甘いお菓子やジュースが売られていたりします。
予防のためには、子どもだけを教育するのではなく、子どもを育てる家族、子どもが長時間過ごす教師を含む、コミュニティベースでの活動を視野に入れていくことも必要かもしれませんね。

まずは、1日2回の歯磨きの習慣づけがうまく行くといいなぁと思います。

(プロジェクトコーディネーター YM)

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