スーパーマリオとスペランカー

私の子供のころ、最も流行ったゲームと言えば、ファミリーコンピューター。
その中でも一番売れたのはやはりスーパーマリオブラザーズだろう。

ジャンプ力は抜群で、水の中も長時間潜れる。
きのこを食べて強くなり、花をとって火を吹く。
まさにスーパーなおじさん。

スーパーファミコンになると、空を飛んだり、恐竜をあやつったりまさに万能なおじさん。

今でも、カートに乗ったりテニスやゴルフをしたり、愉快なおじさん。

そんなおじさんになりたいと思ったことはないが、愛くるしいキャラクターは人々から絶大な人気を誇っている。

一方、ファミコンで最弱キャラとまで呼ばれた悲しいキャラクター。スペランカー。

高いところからジャンプすれば地面に叩きつけられ即死。
コウモリから放たれる超音波に当たっても即死。
自分の仕掛けた爆弾に当たって即死したり、うっかりな面もある。
まさに最弱。
もともとファミコンはうまくはなかったので、スペランカーでクリアした記憶はない。

でも、スペランカーは決してスーパーマリオのような強さを目指してはいなかったのだろう。
スペランカーは一段一段着実に階段を登り降りし、ロープから降りるときもちゃんと足がつくのを確認してから降りる。
派手さはないが、まさに堅実派である。

洞窟の中を探検したいとは思わないが、どちらかというとスペランカーのような地道な行動をする方が現実生活ではしっくり来ると思う。

もしスペランカーがスーパーマリオの世界に行ったら確実にクリアできないだろう。
でもスペランカーなら、キノコや亀が歩いてきたり、飛び移らないと移動できない上下に移動する道があるスーパーマリオの世界には間違っても足を踏み入れないだろう。
自分の実力をよく把握してるはずたから。

キャラクターとしては地味だが、堅実に行動するスペランカーの生き方。
自分もどちらかというとそちらの生き方を今後も選ぶだろう。ローリスクローリターンな生活。

だからこそ、たまにはマリオのように高くジャンプし大空を飛ぶそんな体験もしてみたいと思う。
死なない程度にね。