【図解で学ぶ】学校ブランディング研究所 ~”未来の約束”を学校改革の軸に~

学校や大学に10年以上関わっている所長が、学校ブランディングを学び、問い、考え続ける場…

【図解で学ぶ】学校ブランディング研究所 ~”未来の約束”を学校改革の軸に~

学校や大学に10年以上関わっている所長が、学校ブランディングを学び、問い、考え続ける場。 「意義や目的は?どんな視点や考え方が必要か?どんな形や進め方がよいか?」など、 所長自身の学びの発信を通して、現場で奮闘する方々の思考の変化や改革前進のきっかけになれば幸いです。

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ブランディングの核・軸づくり(ディフィニション・モデル②)

学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 前回に引き続き「ブランディングの核・軸づくり」について、『ブランディング』(2019 日本経済新聞出版社 中村正道)を基に、中核概念の言語化・策定方法を学びます。 0.ディフィニション・モデルの復習 1.ブランドオーナーの意志 ブランドオーナーの意志は経営者だけでなく、組織の歴史や文化、現場の教職員(場合によっては在学生、保護者、卒業生など)の声も重要になる。 2.顧客インサイト 顕在的なニーズではなく、顧客も言

    • ブランディングの核・軸づくり(ディフィニション・モデル①)

      学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランディングの核・軸づくり」について、『ブランディング』(2019 日本経済新聞出版社 中村正道)を基に、中核概念の言語化・策定方法を学びます。 ブランディングの目的、対象、内容などはビジネス上の課題によって変わりますが、どんなブランディング活動においても根幹として必須かつ最も重要な要件となるものが、すべての活動の起点となる「中核概念」の策定です。 1.起点となるブランドの中核概念 2.中核概念の策定方法と

      • ブランディングの前提となる課題・目的・役割の明確化

        学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランディングの前提となる課題・目的・役割の明確化」について、『ブランディング』(2019 日本経済新聞出版社 中村正道)を基に、ブランディングの前提を学びます。 1.ビジネス課題の明確化ブランディングに対する理解に差がある中では、企業においても打ち手先行になってしまうケースがあるようです。以下の例を基に、ブランディングプロジェクトの内容を左右するビジネス課題の重要性を見てみましょう。 学校・大学においても、S

        • ブランドの測定・評価

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランドの測定・評価」について、『広告キャリアアップシリーズ ブランディング戦略』(2010 誠文堂新光社 松尾順)を基に、測定・評価する方法について学びます。 1.11個の最重要指標 測定指標は細かくは数十以上になりますが、全てを測定しようとするのは難しいと思います。ここでは最も頻繁に活用される11の最重要指標を紹介。 2.何を明らかにするための指標か 学校・大学においては、何を測定指標として置くかも重要

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        • 【第1章】ブランディング・ブランド論を学び、全体像を掴む
          20本
        • ブランディング事例(学校ブランディング研究所)
          4本
        • カケハシ所長より(学校ブランディング研究所)
          1本

        記事

          ブランドの対象(何をブランド化するか)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランドの対象」について、『広告キャリアアップシリーズ ブランディング戦略』(2010 誠文堂新光社 松尾順)を基に、何がブランド化の対象となるかの具体的な要素を学びます。 1.ブランドの対象となる5つの要素 ブランドとして認知される対象はモノ(有形財)だけではなく、サービスなどの無形財、技術、地域・国、人などもブランドとして成立しえる。 2.学校・大学に当てはめると何が見えるか? 学校・大学自体のブランド

          ブランド知識(認識・イメージ)深掘り

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランド知識(認識・イメージ)」について、『広告キャリアアップシリーズ ブランディング戦略』(2010 誠文堂新光社 松尾順)を基に、要素の具体的な部分を学びます。 まず、前回詳しく見た「ブランド要素」との関係をまとめます。 1.ブランド要素とブランド知識の関係性 「ブランドとは、人々の頭の中に形成されるものである」と言われます。つまりブランドの価値を決めるのは、企業・学校・大学がつくり出すブランド要素自体よ

          ブランド要素(識別記号)深掘り

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランド要素(識別記号)」について、『広告キャリアアップシリーズ ブランディング戦略』(2010 誠文堂新光社 松尾順)を基に、要素の具体的な部分を学びます。 これまでの記事でも「ブランド=識別記号×知覚価値」「ブランド化の条件=識別させる×差異を知覚させる」など”識別”というキーワードが様々な所で出てきていました。※以下過去記事より抜粋 ブランディングにおいては、この識別の役割を果たすものを「ブランド要素(識

          ブランド化の2つの条件(識別と差別化)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランド化の条件」について、『ブランド戦略マネジメント第3版』(2010 東急エージェンシー ケビン・レーン・ケラー)を基に、何を行うと製品がブランド化するのかを学びます。 1.ブランドの定義過去にもブランドの定義については触れてきましたが、ブランド・マネジメントの権威である著者の定義をまず確認しておきたいと思います。 2.ブランド化の条件 製品がブランド化するには「識別させるネームや記号」と「ブランド間の差

          ブランディングとマーケティングの関係

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランディングとマーケティングの関係」について、複数の書籍を用いて考えてみたいと思います。専門家の中でさえ様々な捉え方をされており、所長自身もまだまだ定義や関係性について学びの途中です。 まずは、世の中の関係性例をいくつか見てみましょう。 1.2つの関係性の違いや考え方(例) 事業戦略とブランドが一体となり、ブランドがマーケティングを含めた全活動のドライブするという考え方。 価値を伝えていく活動がマーケティ

          4つの顧客提供価値(①機能的価値②情緒的価値③自己表現価値④社会的価値)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランドが顧客に提供する価値(便益)」について、『ブランド論』(2014 ダイヤモンド社 デービッド・アーカー)を基に、4つの価値を学びます。※本書内では価値=便益と記述 1.具体的な事実・特徴の上にある4つの価値 過去に学んだフレームでは①機能的価値、②情緒的価値(心理的価値)の2つのみでしたが、さらに人の根源的な原動力となり得る③自己表現価値と④社会的価値も加わっています。 学校・大学では、事実・特徴、機

          4つの顧客提供価値(①機能的価値②情緒的価値③自己表現価値④社会的価値)

          学校事例「追手門学院大学(複数の略称を一つに絞り”識別記号”を明確化)」

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は大阪府茨木市にある追手門学院大学のご紹介です。追手門学院大学は優れた広報活動を行う大学として業界内で取り上げられることもありますが、2021年2月に変わった宣言を行いました。※以下、概要と宣言内容 1.事例概要 2.この事例から何が学べるか?(所長考察) 過去の記事「ブランド定義(識別記号と知覚価値)https://note.com/school_branding/n/n1d2d29f77167」で紹介した図を以

          学校事例「追手門学院大学(複数の略称を一つに絞り”識別記号”を明確化)」

          ブランド提供価値規定(扇フレーム)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は昨日に続き、マーケティング領域に特化した戦略コンサルティングファームである博報堂コンサルティング社のフレームを学びます。 昨日紹介した「ブランディングの活動全体像」を復習として再掲します。 1.ブランドが約束する価値を規定する扇フレーム <参考事例>スターバックスの場合 このフレームを用いて規定されることは、そのブランドが「誰に(ピンク)」「何を(ブルー)」提供するブランドであるのか、ということです。 2.

          ブランディング全体像②(提供価値規定を核に置いた4つの活動)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランディングの活動全体像」について、マーケティング領域に特化した戦略コンサルティングファームである博報堂コンサルティング社のフレームを学びます。 ※同様にブランディングの全体像について、過去に作成した以下の記事「ブランディング全体像(7つの原則)」も再掲します。https://note.com/school_branding/n/n4a7579a87a31 ​1.ブランディングの定義と活動全体像 この考え方

          ブランディング全体像②(提供価値規定を核に置いた4つの活動)

          ビジョン定義と構成要素(①有意義な目的②未来のイメージ③明確な価値観)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「優れたビジョン」について、世界的ベストセラー『ザ・ビジョン(新版)』(2020 ダイヤモンド社 ケン・ブランチャード/ジェシー・リン・ストーナー)を基に、定義と構成要素を学びます。 当研究所は改革を前提にした学校ブランディングを考える場所。つまり、今の姿について伝える内容や伝え方を考えるだけではなく、未来の理想の姿を目指してあらゆる資源を結集させて改革を進めることを前提に置いています。その際に必ず必要になるのが「

          ビジョン定義と構成要素(①有意義な目的②未来のイメージ③明確な価値観)

          その他事例「旭川市 旭山動物園」(視覚的なビジョンと現場力)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は、学校・大学事例でもなく、企業事例でもない動物園の事例です。 紹介する「旭山動物園」は、V字回復を果たした奇跡の動物園としてご存じの方も多いと思いますが、ブランディングや組織変革の観点でも非常に学びが多い事例だと思います。 1.事例概要 2.この事例から何が学べるか?(所長考察) 旭山動物園では、スケッチや行動展示が事例の特徴として目立ちますが、「人(現場の飼育員)」の思いの強さや行動力がすべてのプロセスの下

          その他事例「旭川市 旭山動物園」(視覚的なビジョンと現場力)

          ブランド戦略の2種類のターゲット(理想的なユーザー像、マーケティングターゲット)

          学校ブランディング研究所、代表のカケハシ所長です。 今回は「ブランド戦略におけるターゲット設定」について『デジタル時代の基礎知識 ブランディング』(2018 MarkeZine BOOKS 山口義宏)を基に、ターゲット設定の意味と2種類ターゲットについて学びます。 学校・大学ではターゲットが広くなりやすい特徴があるので、2種類の違いを理解するのはもちろん、保護者・高校教員・塾などステークホルダーのターゲットをどう考えるかも重要になります。 1.ターゲット設定の意味と2種

          ブランド戦略の2種類のターゲット(理想的なユーザー像、マーケティングターゲット)