きょうのひとこと2020.02.26 苦手は伝わる


 仕事関係で”どうしようもなく苦手な人”がひとりいて、そのひとと一緒に仕事をする日は前日夜から体に変な力が入って気分が重くなる。


 職場では存在感が薄く、取り立てて優れたところもないただの平社員であるわたしにとってそのひとは、立場も能力もあきらかに上なのである。求められる水準にわたしが達していない故の、相手が何とかわたしを自分と同じ水準に引き上げようとする熱意がとてもプレッシャーに感じられる点で苦手なのだ。


 同じ職場の他の人たちもそのひとに対する思いはそれぞれであろうが、毎日顔を合わせる訳でもなく、今日一日やり過ごせば何とかなると割り切っているんだろうなと想像する。仕事に行く前にぐずぐず考えてる、割り切れない自分自身がちょっと情けなくなる瞬間でもある。


 どんなひととも上手く関われるスマートさに一時は憧れもしたが、今はそれが幻想に過ぎないと理解している。自分では苦手だろうが何だろうが、相手とは上手くやれていると思っていたとしても、実際は敬遠したい思いは言葉や態度に表さなくても相手には伝わってしまっているのである。自分の本当の気持ちと裏腹な事をしているとき、自分だけでなく周りにいる人たちにも違和感は伝播しているのに、そのような微細な感覚は度々”この場はこう振る舞うべきだ””このように感じてはいけないのだ”という脳のジャッジにかき消されてしまっていることが多いのではないかと思う。


 さて今日も、苦手は伝わっている前提で自分の仕事に極力集中するしかなさそうある。

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