繊細さと狂気 2020.02.29
年中無休の職場でシフト制で働いていると、時間も曜日の感覚も怪しくなる。今日は土曜日だったのかとカレンダーを見ないと分からないし、通勤途中に国道を走る車の量が少なければ休みの日と認識する次第である。花粉症もピークで仕事は非常に忙しく、まさに時が矢のごとくあっという間に過ぎていくように感じている。
生まれつきなのか、家系的に受け継いでしまったからなのか、私は幼少期から相当感覚が敏感な子であった。両親は神経質で繊細すぎる私が、大きくなって社会でやっていけるのか本気で心配したらしい。その繊細さが空気を読むとかそんなレベルじゃないことに気づいたのは実は3年ほど前の事で、それまでは単にHSP(極端に繊細な人)か、あるいはエンパスと呼ばれる性質なのだろうと思っていた。
思い返せば私は5歳のときと8歳の時3ヶ月ほどの登校拒否状態に陥ったことがあって、5歳の時は確かに体の大きい子に意地悪されたりしたのがきっかけだったような気がするが、後者は明らかに”身代わりでの登校拒否”だった。いじめられていたのは私の前の席の子だったのになぜかその子は学校を休まず、私がしばらく行けなくなってしまった。
その後も1982-83年にかけて、天秤座で土星冥王星がコンジャンクとしていた時期に、いろいろあって1ヶ月半くらい完全に引きこもって休学するしないで揉めた。体調が優れない訳でもなく、なんとも言えない不穏さとか不安で動けなくなるという時もあった。それがいわゆる”集団の意識”の中にあるものと共鳴してそうなっている事が分かったのが3年前の転勤事件だったのである。
ルシエルさん(@Ruciel_AIN)は”海王星を使って仕事をしている”と私の事を評してくださっているが、私自身はそこには表と裏面があって、裏面というのはいわゆるミディアムのような”人との境目のない”やりとりに巻き込まれやすい自分の性質そのものなのだろうと考えている。しかも透視のようなこちら側の意思が働かない、無意識からの情報があちらから勝手に入ってくる事もあって、私がそれをどう取り扱うかを試されているなと感じる事も多々ある。海王星意識は、個人が扱うのは極めて難しいのである。
世の中が混沌としているとき、あるいは特定の出来事の記念日前後などの時期がやってくると今も私は心身がかなりしんどくなる。そういう状況で何を優先すべきかを理解し、自分を守るように努めているのでどうにかやり過ごせている。まあそんなもんだと受け入れてしまうと、案外楽になるものなのだ。
私のご先祖様の一人も霊媒師であったそうだし、世の中を見渡すとそのような能力を生かした仕事をしている人はたくさんいるのだろうが、私は自分自身の特性そのものを仕事にすることは全く考えていないし、今後もそうすることはないだろうと思う。薬剤師を主だった生業としているのは、この繊細さ、感覚の特異性は狂気と表裏一体である事を多くの実例を通して身にしみて分かっているからである。"Stay real"(現実に留まる)が常に必要だからこそ、日常のささやかな楽しみと、現実から離れようとした時引き戻す手助けをしてくれる、ザイルパートナーの存在が私にはとても大切なのである。
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