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美味しいだけではない食体験

美味しいものは好きだが、美味しいものを説明的な文章にするのが(実は?)苦手だ。わたしのありきたりな言葉によって、美味しさが損なわれていくような気がする。そも、店員さんがしてくれる料理の説明も、へぇ、ふぅんおいしそう!と聞いているつもりが、美味しい一皿ペロリとするあいだに記憶の彼方に飛んでいってしまう。

それでも、この夏に訪ねた、とあるカジュアルフレンチのお店のお料理は、いまだかつて味わったことのない、驚きに満ちたランチだったので記録に残してみようというわけである。頑張ってはみるが、すでに3日前のことで忘れかけている…、、

最初の一杯、泡
ナスの揚げもの、ザワークラウト、スダチ
衣の黒い色はナスの皮をパウダー状にして衣にしているから
カルパッチョ
フルーツトマト
モロヘイヤ
イエローズッキーニソース
コリアンダーと紫じゃがいも、タコ
ガスパチョ
複雑なスパイスの味、アメリカンチェリー

一杯目がカラになったところで、スタッフがタイミングよく次のおすすめボトルを並べてくれる。最高。5本ほどのなかから、近くのナチュラルワイナリーのオレンジワインをチョイス。

オレンジワイン
皮の渋みの次に、まろい、もったりした口当たり
鱧、オクラ、ケイジャンスパイス
食感の楽しさ
さくさく、ふわふわ、ねばねば
鱧の身の厚みがすごい
ふわふわほろり

数年前に食べた旅館の鱧より断然おいしい…!癖のない白身に、ケイジャンスパイスが絡んでスパイシーな仕上がり、これまた初めての組み合わせ。

百日鶏ロースト、焼き加減が絶妙すぎて
ソースの味を忘れてしまった、、。
皮目がパリッパリ、身がプリップリ
桃のチェー
バジルアイス
生姜のしゅわしゅわ

バジルのアイスとバニラアイス、並んでいたら必ずバニラアイスを選ぶ自信がある。わりと保守的な味覚のわたしが、これまでの料理を食べて、この一皿の説明を聞き、間違いないと全信頼を寄せた。これは絶対おいしいに違いない…。

「チェー」はベトナム語で、「甘いスープ」。桃をココナツミルクで割って夏の味わい。甘みのさわやかなバジルのアイスと、生姜のしゅわしゅわがけ。どうやってしゅわしゅわしてるのか気になる。ひとくち掬えば、ホットワインのように複雑な香りが鼻腔を抜けて食べる手が止まらない。大人すぎるスイーツ。

スパイスマカロン


美味しいだけでない食体験
普段口にする日本食には、あまり見られない調味料と食材の組み合わせによる味覚への刺激

今月中に再訪します。必ず。

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