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すきなもの備忘録Vol.5

シナリオアート
「EVER SICK」リリースワンマンツアー
-in the shelter-ファイナル東京渋谷WWW
2020.10.02.

まず朝起きた時点でめちゃくちゃ晴れていたことからもう素晴らしい。

半袖の季節もそろそろおしまいかとクローゼットに押し込んだシナリオアートの「nats a tea」のTシャツとお気に入りの青いシャツを着て、家を出た。
『アオノリビドー』を聞きながら太陽を浴びてサビに合わせて走る。急ぐ必要も無かったけれど、予定より1本早い電車に乗った。

「EVER SICK」のアルバムが発売されたのは今年の4月。それに合わせてリリースツアーも5月に予定されていた。
しかし、それもコロナ禍の影響で延期になり、5ヶ月経った今、やっと開催された。

私は最速のチケットを買っていたから、1月に支払いをしていた。らしい。
実は忘れていて、昨日まで本当に自分はチケットを所持しているのか分かっていなかった。払ったか払ってないか分かっていないんだから、なんとなくこのチケットは私の目の前にぽっと出てきたような感覚がする。過去の私から最近心がくもっていた今の私へのご褒美だと思うことにした。

ライブの内容は、もちろん良かった。
半年以上ぶりのライブだ。目の前で繰り広げられるストーリー、空気が揺れるような大きい音、メンバーの一挙手一投足に目が離せなくなる。
マスクをして、人との間を開けて、声も出せないから普段通りとは言えないけれど、それでも生のエンターテインメントはやはり力があると思った。

ヤマピーの技巧的なベースライン、クミコさんが力強いリズムを刻む。そして、コウスケさんは、、

ハヤシコウスケという人物は私に多大な影響を及ぼしている。言葉とか、感情とか、声とか、目線とか、彼の全てに釘付けにされる。
今日だって目の前にいる彼は私たちに感情をぶつけてくる。長い前髪から覗く目は鋭い。
ただ、『イッツオーライ』という曲中で、私たちに語りかけるように「全部、大丈夫だよ」という言葉を発した時、彼の目はこれ以上無いくらい優しさを含んでいたと思う。
ああ、全部、全部大丈夫なんだ。喉の奥の悪い空気の塊が、いつの間にかなくなっているような気がした。

心を揺らす音、優しくて強い言葉、シナリオアートの全てを全身で受け止めた。MCでの3人の関西弁も心地よい。

ライブが終わったあとも、ふんわりとした優しさに包まれながら、ぐるぐると思考が回っている。シナリオアートの音楽に触れると、私の頭はよく回る。

生きていける。
自分と、大切な人を守って、生きていこうと思える1日だった。

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