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#2グレース・オブ・モナコ公妃の切り札

今回は私の大好きな、これもまた何回も何回も見ている、『グレース・オブ・モナコ(原題: Grace of Monaco)』をご紹介します。

ハリウッドスターの地位を捨てモナコ公国大公の妃となったグレース・ケリー。言葉の違いや皇室のしきたりに馴染めないなか、隣国のフランスと関係が緊迫してしまう。そこでグレースがとった行動とは…。史実に基づいたフィクション

※Wikipediaに「グレースとレーニエの子供たちが史実を美化しすぎている」とコメントしていることや、主演ニコール・キッドマンも「完全な伝記映画ではない」と言っていると書かれていたのでフィクションとしました。

どうやら世の中の専門家はあまり本作を評価していないようです。なおさら一度見てみていただきたい一作です!

お気に入りのシーン

敵対関係になったド・ゴールをあえて招待したチャリティパーティで、主催者としてスピーチをするシーン。息を吸うことを忘れてしまうほどの圧巻です。
グレースのかほそい溜息まで拾われていて、会場にいるかのように感じてしまいます。

グレース・ケリーの、そしてニコール・キッドマンの言葉と気品は政治権力や闘争をも、柔らかに退けてしまいます。
ただ美しいだけではない、演技ができるだけでもない。難しい状況を理解し、新たな母国を守るために知恵と才覚を使った、一人の女性の最高の舞台。
こんな公妃をもつモナコ国民は、本当に幸せだったんだろうなあと思わずにはいられません。

こんな時に見たくなります

仕事で疲れてしまったとき。特に、『重要だけど、緊急性の低い』ことが積みあがってしまったときには、本作が処方箋になると思います。まず眼福シーン満載だしね。

この映画を見ると、「あー仕事は仕事って割り切らないとな」とすっと思えて、億劫なこともつべこべ言わず「仕事」としてこなそうと思わせてくれます。
(文字にすると「社会人ウン年目が何言ってねん!」と言われそうですが、そういうこともありますよね?笑)
むしろ、グレースのようにプロとして誇りをもって、そして息をするかの如く当たり前に出来なければ、と見るたびに心を改めることができます。

本当に私の心が改まったかはおいといて、そんなスイッチをいれてくれる映画なので、お気に入りシーンの画像を、お守り代わりにスマホの待ち受けにしております。


離婚の可能性や、フランスとの不調和で国家の危機が間近に迫った状態で、アメリカに帰りレーニエとの人生をあきらめることも選択肢にあったと思いますが、
グレースにとってのスイッチは「女優業」だったのではないでしょうか。苦労しながらフランス語の発音を訓練する姿には、努力無くしてプロにはなれないことを感じましたし、≪モナコ公妃≫に芯からなりきった姿は本当に素敵でした。

そしてその役を堂々と務めるニコール・キッドマンもプロとして凄くかっこいい。

さいごに

この映画が事実だったとしても、そうでなかったとしても、[映画]として素晴らしいと思いますし、心を浄化してくれる美しい作品。

そしてなんとなく、この秋のはじまりにもぴったりな世界観です。ぜひ秋の夜長のお供にどうぞ。

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