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プラチナ帯36連勝!純鉄獣戦線の構築について

初めましての方は初めまして,長い前置きは苦手なので早速本題ですがタイトルの通り純鉄獣戦線でプラチナ帯36連勝(現在も記録継続中)したので構築に焦点を置いて思考のアウトプットをしていこうと思います。

一応ですが全文無料です

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なぜ十二獣やLLを採用せずに純構築を選んだか

まずマスターデュエルにおける十二獣鉄獣戦線とLL鉄獣戦線の長所・短所を考察する。

十二獣鉄獣戦線

長所

・十二獣は獣戦士族であるため天璣の役割が増えパワーが上がる

天璣を状況に応じて使い分けられるのは単純に強い,説明不要。

・十二獣が1枚初動であるため安定性が高い

ドランシアやアーゼウスが刺さる環境であれば十二獣しか引けなくともドランシア→4素材アーゼウスで墓地を肥やしつつ時間も稼げるため実質的な事故の緩和に繋がる。

・ワイルドボウ→アーゼウスの盤面解決能力

1枚で複数枚交換を狙えて盤面でリソースを作る相手であれば最悪それだけでゲームエンドに持ち込める。

特に御前割拠をドランシアで処理しつつワイルドボウで殴りアーゼウスを着地させる動きはシーズン1,2の永続罠で縛るエルドリッチが多い環境では非常に強力だった。

短所

・ドランシアが刺さらない相手が環境に増えた場合結局ドランシア単騎は鉄獣の安定性を支える要因になり得ない

竜輝巧やエルドリッチに対しての先攻ドランシアは有効とは言いづらく,現環境でドランシアが先攻で有効に働く場面と言えば鉄獣ミラーを除くと永続罠の処理や電脳堺の共通効果の対象を割ることが挙げられるが,電脳堺が数を減らしエルドリッチは神罠や激流葬で返す構築が多く見られるようになり活きる場面は限られ,またそれらは双龍でもできることであるため十二獣採用の強みと言えるか怪しい。

・そもそも十二獣で殴らせてくれない

エルドリッチが御前割拠で縛ってきたシーズン1,2においては十二獣からアーゼウスに繋げることでゲームエンドまで持っていくことも多かったが,前述した通り神罠や激流葬の採用が増えた現環境では十二獣ギミックは単なる1:1交換で止まることが多い。

竜輝巧や電脳堺においては誘発で止めるかどうかの勝負であり展開を許すと十二獣ギミックは1:1交換にすらならない場面さえある。

LL鉄獣戦線

長所

・他の鉄獣戦線デッキとは比べ物にならない先攻盤面を作ることが可能である

ほとんど先攻ワンキルのような盤面を作ることが可能,先攻展開が通った場合の勝率は他の鉄獣戦線デッキと比べてもずば抜けて高い。

・LL側で手数を稼げるためギミックで後攻から相手の盤面を捲れる

マスターデュエルでは十二獣の会局が禁止なため環境にいる他の鉄獣戦線デッキは召喚権+ケラスの2つしか攻め手がないが,LL鉄獣戦線はLL側で手数を複数個用意できるため1:1交換を繰り返され手数が枯渇して負けという展開を回避できる。

十二獣同様アセンブリー→アーゼウスの盤面解決能力を持ち,エクシーズ素材を確保する能力にも優れているため6素材以上のアーゼウスを狙えるのも強み。

短所

・誘発の枠が失われ展開ミラーで安定した勝率を得られない

ギミックで捲れる相手であれば後攻でもLLの手数は有効に働くが竜輝巧や電脳堺といった手数が意味を成さない展開デッキが現環境には多いため長所を活かしづらく誘発を削った裏目が大きく出やすい。

・鉄獣戦線の強みである初動の安定性と誘発に対する受けの良さが失われている

LLに寄せたことにより基本的に複数枚初動になる上初動に換算できないカードが増えるため手札の噛み合いが求められることが多く,また鉄獣戦線を削ったことからさらに安定性と誘発の受けの良さが失われている。

純,または十二獣鉄獣戦線であれば比較的軽い条件で誘発を1枚貫通することが可能で,仮に泡影ヴェーラーを貰い止まることになっても場のキットがリソースになるため大量に採用された誘発で凌ぎ返しで再展開するプランを取れる。

またGで止まりやすいのも強みの1つ。


以上から十二獣鉄獣戦線もLL鉄獣戦線もそれぞれ他にない利点はあるものの現環境ではそれを活かしきれないと感じた。

では今回選んだ純鉄獣戦線についても考察しよう。

鉄獣戦線

長所

・金満で謙虚な壺(以下金謙)の採用で狙ったカードを引き込みやすい

現環境における純鉄獣戦線の強みの全てと言っても過言ではない。

例えばエルドリッチのような罠デッキには初手で勝負が決まることが多く,鉄獣戦線側は羽根ライストのような割り物を引くことが求められる。

後攻1ターン目に割り物を引くための期待値1枚に必要なカードは7枚だが罠デッキのためだけにここまで枠を割くと他のデッキへの勝率が望めない。

そこで強欲で貪欲な壺(以下強貪)ではなく金謙で割り物を引きに行くプランを採用することで割り物の枚数を金謙の6枚除外込み期待値1枚↑の4枚に留められるため必要最小限の枠で罠デッキを見つつ,さらに空いた枠で他のデッキへのメタカードを採用できる。

因みに金謙と割り物の合計枚数が7枚ということは,つまり金謙か割り物のいずれかを引ける期待値も1枚↑ということを意味するため金謙を引けなくとも十分割り物のドローは狙える。

短所

・十二獣鉄獣戦線に不利

OCGで十二獣鉄獣戦線が流行った要因は色々あるがそのうちの1つに鉄獣戦線ミラーに強いというものがある。

純鉄獣戦線は手数が召喚権+ケラスに限られるためドランシアを立てられるだけでその内の1つは潰されてしまうのは非常に痛い。(OCG環境ではLL鉄獣戦線は竜輝巧と電脳堺にシェアを奪われていた。)

しかしマスターデュエルでは鉄獣戦線ミラーがそこまで起きず現環境は竜輝巧とエルドリッチが非常に多いためこの短所は無視できるものに感じた。


長々しく考察したが以上より3つの構築にそれぞれの長所・短所がありつつも現環境では純鉄獣戦線が最も優れていると判断した。

構築

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当然入るようなカードの解説は省くのでメインギミックには基本触れない。

初心者の方はここに初心者に向けて鉄獣戦線のゆっくり解説動画を投稿しているためそちらから視聴した方が今回の記事は理解しやすいかもしれない。

手札誘発

総数は期待値1.5枚を望める12枚,このラインは展開デッキを見る場合の最低枚数と考えている。

環境によっては手札誘発を2枚以上引ける確率が5割を上回る13枚が最低ラインになってくるが,マスターデュエルはある程度分布が散っているため今回は12枚とした。

《PSYフレームギア・γ》

PSYフレーム・ギアγ

言わずと知れた最強のストッパー,無効にして破壊するためうららとは違い竜輝巧や電脳堺であっても手札に残ることがなくリソースごと消し去れる。

純鉄獣戦線ではレスキューキャットなど先での役割も広く腐りづらい点も特有の強みと言えるかもしれない。

《ドロール&ロックバード》

ドロール&ロックバードano透過

あまりにも竜輝巧が多かったため2枚採用,通れば確定でターンスキップできるため返しでウーサなりワンキルなりでゲームエンド。

竜輝巧ピンポイントメタに見えるが電脳堺や鉄獣戦線にもそれなりに有効でついでにダイナマイトやイグナイトが即死する。

しかし結局は局所的なメタカードなため,ある程度時間が経過し分布の落ち着きが確認出来次第抜いた方がいいだろう。

《原始生命態ニビル》

原始生命態ニビルMD

環境に跋扈する竜輝巧やエルドリッチには刺さらないため採用したくないカードではあるがGツッパする相手や有象無象の展開デッキを咎めるために1枚のみ採用。

先攻でもルガル抗戦+ニビルという構えが展開デッキ相手に相当強いので環境が落ち着いて有象無象が増えたら2枚に戻したいカード。


《無限泡影》

無限泡影透過

環境上位への刺さりが悪く抜きたいが色々な事情があり抜けない枠。6枚目で引いても強い誘発で指名者も受けづらくそれなりの頻度でマッチするヌメロンのメガトンゲイルやウーサの回答にもなり得るため誘発の中で12枚目を選ぶなら泡影という結論に至った。

なんだかんだ広く見られる誘発であるため悪い選択ではないと思うが採用理由が曖昧で非常に気持ちが悪い。

魔法・罠

《ハーピィの羽根帚》他割り物

ハーピィの羽根帚

羽根1ライスト1ツイツイ2の計4枚。総数については前述の通りだがライストは先攻で腐りやすいためツイツイを2枚採用することにした。

これは先攻を取ったのにエルドリッチに神罠や激流葬,永続罠の択負けをして敗北というパターンが容易に想像できるため,それを嫌った形でもある。

しかし後攻ではツイツイよりライストの全体除去の方が優秀なことに変わりはないため全体除去とツイツイの比重を合わせた。

エクストラ

《天霆號アーゼウス》ギミック

天霆號アーゼウス透過MD

レスキューキャットから繋げるギミック。

よく見る構築ではセイントレアとアーゼウスのみの採用で空いた枠に8シンクロを採用しているが,私は8シンクロを捨てダウナードまで採用。

4素材アーゼウスにして自分のターンと相手のターンに1回ずつ打つという意図はもちろんだがニビルをアーゼウスで受けてからケラスで展開したいという意図もある。

ダウナードを採用していないと3素材になるため1度効果を使うとニビルをスルーされる可能性が高く,ケラスを出したタイミングでニビルを貰うことになるが,ダウナードを採用すればそのままターンを返せばアーゼウスで妨害可能でニビルを落とされるとケラスを出してニビルを除去しつつウーサ抗戦まで確定する。

ダウナードは後攻からのプレイを安定させる役割があるが,8シンクロは先γという有利な状況をより有利にするだけのカードであるためこの枠は固定と考えている。

《小法師ヒダルマー》

小法師ヒダルマー透過

トロイメア・フェニックス。フラクトールと属性・種族が一致しているため御前割拠が開かれてもフラクトールから繋げられるいぶし銀な1枚。

なんだかんだ永続罠多めのエルドリッチはいるため採用して損はない。

除外回収も優秀で打点も最低限あるため評価は高い。

採用しなかったカード

《禁じられた一滴》

禁じられた一滴_透過

現環境で特に警戒すべきデッキは竜輝巧とエルドリッチの2テーマであり,それら2つに有効でない一滴は不採用となった。

これについて一定数の方は「アルデクやパーデクを止められる一滴は有効では?」と疑問に思われるかもしれない。しかしアルデクにチェーンする形でもベアトリーチェにチェーンする形でも竜輝巧側の手札には「朱光+神巫」の1妨害以上が残り,これを想定した場合鉄獣戦線側に求められる手札は最低でも「初動+ケラス+ケラスのコスト+一滴」,または「初動+墓穴+一滴」となる。

また竜輝巧側がイーバをサーチする展開をした場合,一滴を引いても「朱光+神巫」2セット以上が手札に残るため鉄獣戦線側は「初動+墓穴+一滴」以外の勝ち筋が消え,ただでさえ限られる勝ち筋がさらに狭まることになる。

以上から一滴を引くだけでは解決にはならず求められる要求値も高いため竜輝巧に対して一滴は有効ではないと判断し,竜輝巧メタとしては1枚で完結するドロール&ロックバードを採用するに至った。

【壊獣】

妨げられた壊獣の眠り

壊獣においては竜輝巧を想定した場合最低でも朱光+神巫の2セット以上のサーチが確定するため前述した一滴よりも悪手と考えている。

電脳堺や鉄獣戦線を含む環境上位全てを考慮しても有効に刺さる場面があまりにも限られるため採用候補にすら上がらなかった。

以上で不採用カードの解説を〆るがこれは純鉄獣戦線においての理論であり,他のデッキに必ずしも当てはまる理論ではないということは理解していただきたい。

最後に

これで構築解説は終わり!

解説というよりは構築理由の言語化がしたかったという側面が強く投げやりな終わり方になってしまいました。

本当はプレイに関しても触れるべきなんだろうけど…今はもう少しだけ,知らないふりをします。

私の作る地下鉄も,きっといつか誰かの青春を乗せるから。

~Fin~

コメントもらえると元気になります

追加:環境から竜輝巧が減ったことでドロバを抜きスカルマイスターを採用しました。

暇な時に環境の変化で採用されるカードにも触れていこうと思います。

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