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リミットレギュレーション適用後の環境と鉄獣戦線について

タイトルの通り今回のリミットレギュレーションの変更により,現在のカードプールで環境トップのテーマはどのような影響を受け,またそれによって鉄獣戦線はどのような立ち位置になり,どのような構築を意識すべきになるかを軽く考察していく。
先に断っておくが今回の鉄獣戦線とは純,または十二獣鉄獣戦線のような鉄獣戦線が軸となっているミッドレンジデッキのことでありLL鉄獣戦線は除いて考えている。

環境トップへの規制

竜輝巧

~アルデクは尊くて崇光~

今回最も重い規制を受けたテーマ。
盤面が若干脆くなりながらも相変わらずアルデク4妨害程度は用意できるため巷では変わらず環境トップであると噂されているが,妨害を受けた際の貫通率やリソース面に大きな問題を抱えているため前期と同様のシェアを維持できるかはかなり怪しく感じた。これに関してはTCGでは弁天制限後もファフμβ’の登場で環境トップを維持したためイーバ禁止にまで締め付けられたが,OCGでは環境に現れてはドロバの流行で消えを繰り返し現在に至るまで全くの無規制という経緯があるためOCGの感覚で少々過小評価している節があるかもしれない。
TCGとは違いGが無制限であり,またOCGとも違いサイドがないためドロバのようなピンポイントメタが流行らないこのマスターデュエルで竜輝巧がこの先生きのこれるかは判断に困るが,この先の見えない環境こそマスターデュエルの面白い要素とも言える(放り投げエンド)。

鉄獣戦線視点では以前はシングル戦ということもありアポロウーサの信用が低く若干有利程度に収まる相手ではあったが,誘発を含む妨害への耐性が著しく落ちたことにより明確な有利となった。

エルドリッチ

ギミック内の妨害の核であるコンキスタの制限,今では見かけることもないがこれは名推理型,芝刈り型の破綻を意味する。
紅き+コンキスタを構えづらくなったのはもちろんエルドリクシルと黄金郷の循環を考えた際,コンキスタを一度消費すると相手依存で妨害の質が安定しないワッケーロか,妨害の質は保証されるが後続が途絶える永久しか選べなくなるため無計画な長期戦は避けたいところ。
羽根やライストでコンキスタもろとも伏せを剥がされた場合,エルドリッチのギミックでは前述の通り後続か妨害の質かのどちらかを切らなければならないため余裕があれば罠を手札に残しておくプレイは常に選択肢として頭に入れておきたい。
使う側は今まで以上にコンキスタを丁寧に使い確実に足止めした上で永続罠を始めとする強力な罠を永久で守り早期に詰みまで持っていくプレイや構築を意識し,使われる側は今まで通り強力な罠を永久で守られるまでに勝負を決め切ることを意識すべきである。

鉄獣戦線視点で障壁となるのはコンキスタではなくその横に並ぶ永続罠なため,今回の規制で大きく有利になることはないだろう。
むしろ永続罠を増やしコンキスタの抜けた穴を埋めようとする構築が増える可能性を考えると,以前にも増して引きゲーが加速するかもしれない。

鉄獣戦線

テーマ内のエンジンであり1枚初動であるフラクトールへのタッチ。
1枚初動が削られることは安定性の低下に直結するため非常に痛い規制だが天璣とフラクトールの総数が5枚を下回らない限り環境で使う選択肢としては十分なため来期も環境トップとして存分に活躍してくれるだろう。

鉄獣戦線視点では他と比べて比較的ダメージが小さいこともあり来期のミラーの増加は当然予測できるため,抹殺の指名者や屋敷わらしなどミラーを意識したカードの採用がそのままランクマの勝率に直結すると考えている。
エルドリッチの分布次第ではミラーに定評のある十二獣鉄獣戦線が有力か。

電脳堺

電脳堺竜-皇々

初動としては最弱の老々の準,最弱とはいえ共通効果持ちの枚数が減ること自体事故を嫌う電脳堺には嬉しくない。
ロンギ以外の誘発は大抵捌けるメタ耐性と環境随一の盤面の堅牢さを誇りながらも若干の安定性に難があり,またシングル戦ということもあり実力が十分に発揮できず,逆にシングルの恩恵を受けた竜輝巧にシェアを奪われてしまった不遇枠。
メタ耐性は活かしきれずともV.F.D.朱雀の圧倒的詰み性能は環境随一であり,また択の押し付けにも長けているため来期からは理不尽を撒き散らすことが容易に想像できる。

鉄獣戦線視点では先攻を取った際はどの展開を取っても電脳堺に対して高い要求を押し付けることが可能であり,後攻からでも電脳堺特有の事故率の高さ(=ムラ)や鉄獣戦線の大量の誘発である程度の対応ができるため有利な対面である。
特にドランシアやアーゼウスが致命的に刺さるため鉄獣戦線と電脳堺に極端に分布が偏った際は間違いなく十二獣鉄獣戦線が台頭するだろう。


以上4テーマ以外は環境上位というほどでもなく,また規制も一部を除き無傷,または微々たるダメージであるため割愛する。
今回のリミットレギュレーションへの個人的な感想としては環境上位に付け入る隙を与えつつもコンセプトが崩壊するほどの規制はしないという意図を感じその点については非常に満足している。
しかしながら一部を除く準制限の面々には疑問が残るものが多く,またエルドリッチのコンキスタ制限に関しても恐らく大多数のプレイヤーはテーマそのものではなくパワーの高い罠に対してヘイトを向けていたことを考えると内容については腑に落ちない点が多い。

来期の環境

竜輝巧が数を減らしその枠に電脳堺等の展開デッキが入る程度で他3テーマは空いた穴を構築やプレイでカバーできる範疇であるため上位4テーマのシェアの変化はあっても環境全体で見た場合の大きな変化は見込めないだろう。
一応ドラゴンメイドが竜輝巧以外には有利に立ち回れるため有力候補ではあるものの,プレイの要求値があまりにも高いため大幅なシェアを獲得できず,結局環境に大きな変化を及ぼすには至らないように思える。

しかし1ヶ月後のBODEを皮切りに続々と驚くべきカード群が追加されある意味刺激的な環境になるため,それまでは比較的平和なこの環境を楽しむのも悪くないのかもしれない。

最後に

新弾でOCGがめーちゃくちゃ熱いから炭酸のような刺激が欲しいならこれを機にOCGも始めてみましょう!

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