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【LEGEND ANTHOLOGY】魔導オルターガイスト【神判フェイカー】

「ダイスケ!あれを見てみろ!」

宮川が目にしたものとは!

神判から飛び出し、さらに相手ターンにおかわりされるマルチフェイカーを目撃する宮川

宮川「ええええええええええええ!?こんなん皆魔導ストラク買うやん!

「そうさダイスケ!!!!世界一盛り上がる祭りはLEGEND ANTHOLOGY FESTIVALさ!」






















スプライトという超新星やユニコーンの新規イラストを無視してすることがこれか?





構築経緯

茶番が続くので苦手な方はこの項目は飛ばしてください。

知り合いに「どうやらLEGEND ANTHOLOGY FESTIVALという意味不明なレギュレーションの催しがあるらしい」と聞き、内心「いつも意味不明だろ」と思いつつ深夜テンションでマスターデュエルを開いたことが事の始まりだった。

────────LEGEND ANTHOLOGY FESTIVALとは

このイベントは、「ブラック・マジシャン」や「青眼の白龍」、「真紅眼の黒竜」など、レジェンドデュエリストたちが使用していたカードやテーマ達が活躍する、専用レギュレーションとなります。ゲームバランスを考慮して一部使用できないカードがあります。

イベント詳細より

文脈からアニメのカードやテーマを軸としたデッキを使用してほしいという意図が読み取れるがその中の一文がこのフェスのレギュレーションにおいてとてつもない影響を及ぼすこととなる。

ゲームバランスを考慮して一部使用できないカードがあります。

遊戯王にかかわらずどのTCGにおいても新しいテーマであればあるほどデッキとしては強力になる傾向があり、今回のフェスにおいてVRAINSのような最新作のテーマは多少の制限は覚悟すべきだろう。
とはいえ大幅に規制しても今回のフェスの趣旨に反し本末転倒なため、そこまで規制がかかることはないと見ていいはずだ。

実際はどうだろうか?一例として転生炎獣のリミットを確認してみよう。

転生炎獣ガゼル         :制限
転生炎獣スピニー        :制限
パラレル・エクシード      :禁止
レディ・デバッガー       :制限
アップデート・ジャマー     :禁止
転生炎獣サンライト・ウルフ   :準制限
スプラッシュ・メイジ      :禁止
デコード・トーカー・ヒートソウル:禁止
トランスコード・トーカー    :制限
アクセスコード・トーカー    :制限
サイバネット・マイニング    :制限
転生炎獣の炎陣         :制限
サラマングレイト・ロアー    :制限

「転生炎獣」及び付随する【サイバース族】のリミット

リミットの内容の善し悪しはさておき推しのアニメテーマで組もうとするとこのような常識では考えられない種類の制限・禁止カードを目の当たりにすることとなり、正直言ってこれだけで構築意欲が失せてしまうだろう。
筆者も例外ではなくこれを見た瞬間に気が滅入ってしまった。汎用カードが大きく制限されるため斬新な構築は望めず、その上テーマ内のカードまでここまで締め上げられては普段の構築から安定性や出力が落ちただけの劣化にしかならないためである。
メイジとジャマーはアニメ出身カードだし、ヒートソウルとヴァレルエンド禁止はアニメに出てないから分かるけど結構ナンセンスでは?
これではアニメテーマを使ってほしいのかそうでないのか、そもそもフェスの趣旨すら理解に至るには相当の困難を極める。

────────しかしそこに一筋の光が差す。

魔導書の神判:準制限

「魔導書」のリミット

そう、レジェンドデュエリストとはアニメで活躍したキャラクターではなくWCSという世界最高峰の舞台で輝かしい活躍を収めたプレイヤー達を指す単語であり、そこから察するにイベント詳細の文言はWCS2013において【征竜】と環境を二分した【魔導書】を使ってほしいという運営による熱いメッセージだったのだ。
逆説的に征竜の緩和はLEGEND ANTHOLOGY FESTIVALの伏線ということになる、賢い。

転生炎獣もWCS2019でKouki Kosaka選手が使用し、見事優勝に輝いた由緒正しいテーマだろ…

茶番終わり。

構築と展開

EXのその他は自由枠だが現状はこれ以外に使う機会は全く訪れなかった、何か良い案があったら教えてください…

【オルターガイスト】と【魔導書】の混合構築。
普段のように当然採用されるカードについての説明は省きたいが、両テーマとも古いこともあり今回はテーマカードは全て解説することとする。
尚、筆者は両テーマへの造詣が深いわけではないためそこは留意してほしい。

オルターガイスト

先攻では《リンクリボー》等のリンク素材に変換することで《オルターガイスト・マルチフェイカー》にアクセスし、後攻でも相手場を荒らすことができる優秀なカード。
ただし《オルターガイスト・マルチフェイカー》の効果を使用するターンは《リンクリボー》等に変換すると制約に引っかかるため注意。
今回のフェスでは準制限カードなため2枚採用。

展開やキルパターンに絡む手札リンク要因。
《オルターガイスト・プークエリ》+「オルターガイスト」+《ルドラの魔導書》、または《ワンダー・ワンド》の先攻展開を重視して最大枚数採用。

召喚成功時にテーマ内罠をセットすることが可能で、2ターン目以降はさらに墓地のオルターガイストを吊り上げ盤面強度を上げたりキルにも絡んでくる。
《オルターガイスト・プークエリ》+《ルドラの魔導書》or《ワンダー・ワンド》の展開等を重視した場合《魔導書士バテル》の3枚目や《ネクロの魔導書》と入れ替えて3枚にしてもいいかもしれないが、ある程度の噛み合い要求や魔導書の枚数のバランス等を考慮して現状は2枚採用に留めている。

制圧札。
基本的に《オルターガイスト・マルチフェイカー》から特殊召喚し、そのまま《オルターガイスト・マルチフェイカー》を戻して再利用しつつ相手場をかき乱す。
墓地に送ると今回のフェスでは制限の《オルターガイスト・プロトコル》やピン採用の《オルターガイスト・マテリアリゼーション》を回収できるが、基本的にはそれらの罠は割られないように立ち回りたい。
バウンスには細かいテクニックが存在するが後述。

一生ライフカット許さないマン。
《オルターガイスト・シルキタス》でバウンスして再利用することでバウンス込み3面止めることができる。
《オルターガイスト・マルチフェイカー》を絡めることで特殊召喚時の効果無効も強力に使用できることは覚えておいた方がいいかもしれない。

オルターガイストの核、今回のフェスでは制限カード。
オルターガイストはいかにこの最強カードを使い回せるかに全てがかかっていると言っても過言ではない。
《オルターガイスト・シルキタス》をリクルートすれば除去妨害に、《オルターガイスト・クンティエリ》をリクルートすればラグこそあるが無効妨害に、そして《オルターガイスト・メリュシーク》をリクルートすればリソースを確保できる。
《オルターガイスト・マリオネッター》で蘇生してもリクルート効果を使えるが、制限カードなため《D.D.クロウ》等の墓地除外が存在する場合はできる限り墓地には置かず、《オルターガイスト・シルキタス》や後述する《パーソナル・スプーフィング》で墓地以外の場所に抱えることを意識したい。

制圧札兼魔法・罠妨害。
《オルターガイスト・プークエリ》等を絡めてリンク召喚し、《ルドラの魔導書》や《ワンダー・ワンド》で墓地に送ることで《オルターガイスト・マルチフェイカー》含む全てのテーマカードにアクセスすることが可能で、盤面においても《ハーピィの羽根帚》などの天敵をシャットアウトできるこのデッキのエース。
パンプ効果も強力で《オルターガイスト・メモリーガンド》と組み合わせて10000超のダメージも見込めるため役割が非常に多い。
可能であれば3枚積みたいが制限カードなため泣く泣くピン採用。
《オルターガイスト・マルチフェイカー》にも言えるが1枚使えるだけマシと思う他ない。

今回のフェスでは《オルターガイスト・ヘクスティア》が制限カードなため、主にキルを取るときのみ使用している。
本来は墓地効果でリソース回収できるからヘクスバンシーヘクスとかしてたんだけどヘクス制限でワンキル以外で本当にどう使うのか分からない
詳しくは後述する。

《オルターガイスト・ヘクスティア》が制限なため貴重な打点要因。
キルパターンは後述するが大体の場合は《オルターガイスト・ヘクスティア》と下級でビートし続ける方が隙も生まず裏目に出ない。

フィールドの「オルターガイスト」カードに最強の耐性を与え、さらにモンスターへの妨害も持ち合わせている最強の永続罠。
永続罠であるため空打ちすることで任意のタイミングで《オルターガイスト・マルチフェイカー》を特殊召喚することが可能。
リソース等の面からあまり強い動きではないが《オルターガイスト・マリオネッター》しか初動がない場合でも最低限妨害を構えることができる。
制限カードであるため1枚の採用。
アニメテーマ中心のフェスなのに制限多すぎだろ

蘇生札、発動後に装備カードになる特性上このカードの発動にチェーンして《オルターガイスト・シルキタス》や後述する《パーソナル・スプーフィング》でこのカードをバウンスすることで対象のモンスターが完全蘇生されるという少しばかり特殊な挙動が発生することは覚えたい。
《ルドラの魔導書》等で落とした《オルターガイスト・ヘクスティア》を蘇生して妨害にしたり、《オルターガイスト・シルキタス》を蘇生しそのままリンク素材にして無限に再利用したりと運用は多岐にわたる。

《オルターガイスト・マルチフェイカー》にアクセスしつつそのまま特殊条件を満たしてくれたり要所要所で必要なパーツを持ってきてくれるため、安定性においても、展開においても優秀な永続罠。
今さらだが《オルターガイスト・マルチフェイカー》の特殊召喚条件は「罠の発動」で「効果の発動」ではないため、すでに発動されている状態のこのカードからサーチしても特殊召喚されないことは注意。

魔導書

初動枠、基本的に《グリモの魔導書》か《魔導書の神判》をサーチする。
オルターガイストと召喚権を喰い合うため、1枚削って《オルターガイスト・マリオネッター》3枚目にしてもいいかもしれない。
(まだ十分回せていないため《オルターガイスト・プロトコル》制限の影響が十分に把握できていない。)
現状は事故が見られないため3枚採用。
レアケースではあるがリバースした場合もサーチ効果が発動するため、後述する《ゲーテの魔導書》との噛み合いがある。

《魔導書士バテル》と同じく初動枠だが魔法カードであるため《魔導書の神判》のカウントを稼ぐことができる。
当然最大枚数採用。

基本的には魔導書が固まった際に《グリモの魔導書》をコピーし《魔導書の神判》のカウントを稼ぎつつ《ルドラの魔導書》にアクセスして3カウントに繋げる役割を持つ。
一応《ゲーテの魔導書》のコストとしての役割もあるが基本的に2ターン目以降になるためそれが必要な場面はそれほどない。
3カウントに必要な初手は《魔導書の神判》+《グリモの魔導書》+魔導書(前2枚の内1枚は《魔導書士バテル》でも可能)とやや要求値が高いため1枚採用で選択肢として残す形に留めた。
魔導書がダブついた時はルドラをコピーする選択肢もあることは覚えておきたい。

ドローソース。
《オルターガイスト・メリュシーク》、特に《オルターガイスト・ヘクスティア》を墓地に落とすことで《オルターガイスト・マルチフェイカー》へのアクセスを可能にするという異次元のシナジーを発揮し、《魔導書の神判》のカウントが3未満では弱いという問題を一気に解決したパワーカード。
素引きも強く、魔導書の被りは《セフェルの魔導書》の発動条件も満たし、《魔導書の神判》の3カウントにも貢献するため当然最大枚数採用。

個別の解説は省くが《ワンダー・ワンド》も似たような効果を持つ。
こちらは墓地送りがコストな上フィールドの魔法使いしかコストにできないため、《ルドラの魔導書》と重ね引きした場合はドローから魔導書を引く可能性を考慮し優先して発動すべき場合が多い。

基本的には《魔導書の神判》からサーチし、2ターン目以降に3枚除外の効果で捲りや制圧札として使用する。
2枚除外の効果で自場の《魔導書士バテル》を裏側にすることでサーチ効果をを再利用することができる。
他にも小技があるが魔導に精通している場合は説明するまでもなく、そうでない場合はシチュエーションが限定的で無駄に情報を増やすことになるため今回は省くこととする。

《ゲーテの魔導書》と同じく《魔導書の神判》からサーチし、オルターガイストを蘇生して盤面強度を上げたりキルまで持っていくことを可能とする…はずだが対人経験が少ないことを考慮しても必要である場面は全く訪れていない。
魔導書ネームであること自体が活きる場面は多かっため他の有用な魔導書と入れ替えたいが、現状他に有用な魔導書を見つけられていないためこれに甘んじている。(比較的空撃ちしやすく効果も優れる《ゲーテの魔導書》の3枚目でもいいかもしれない)

追記:現在はブラック・マジシャンへの役割のある(かもしれない)《トーラの魔導書》を採用している。

事故軽減札。
このカードを引くこと自体が事故になり得る奇跡のカードであるためピン採用。
「発動するターン」という重い制約を持つため、《ワン・フォー・ワン》や《ワンダー・ワンド》と喧嘩する点には気を付けたい。

ターン中に発動した魔法の枚数分「魔導書」魔法を回収し、その枚数以下のレベルを持つ魔法使い族を特殊召喚するという世紀のパワーカード、最大枚数の採用は必然。
何故か同名カードを複数枚サーチできる。
3カウントで《オルターガイスト・マルチフェイカー》を特殊召喚することが最大出力ではあるが既にアクセスしている場合は《オルターガイスト・メリュシーク》や《オルターガイスト・シルキタス》を特殊召喚しても強力。

最初は3カウントに固執し《トゥーンのもくじ》などバリューの低い魔法を採用していたが、《ルドラの魔導書》のオルターガイストとのシナジーを重視して《オルターガイスト・マルチフェイカー》アクセスする手段を増やし、このカード自体はリソースカードとして使用した方が強いことが分かったため不採用となった。
(魔導書が固まった場合は3カウントを狙うことが可能で、オルターガイスト要素が絡んだ場合は《ルドラの魔導書》で《オルターガイスト・ヘクスティア》や《オルターガイスト・メリュシーク》を落とし《オルターガイスト・マルチフェイカー》にアクセスできる)

相手DPに発動し魔法の発動を抑制し、EPに《ゲーテの魔導書》で除去を挟みつつリソースを回収し《オルターガイスト・メリュシーク》を特殊召喚するケースは頭に入れておくと活きる場面があるかもしれない。

事故軽減枠。
互いに初動が通らず泥沼に陥った場合のみリンク召喚する可能性があるため採用。
オルターガイストの展開が通っている場合は確実に召喚する機会は訪れず、魔導の動きが通っている場合も基本的に盤面の魔法使い族はルドラのコストになり、ほとんどの場合はそのままオルターガイストの動きに繋げられるため召喚する機会はない。

展開

「オルターガイスト」モンスター+《オルターガイスト・プークエリ》+《ルドラの魔導書》or《ワンダー・ワンド》
→2ドローオルターネーム1枚サーチ

オルターnsオルター+プークエリ→ヘクスlsルドラef2ドローヘクスef任意のオルターカードサーチ
(オルターがマリオorメリュならフェイカー+オルター罠を構えられる)

《グリモの魔導書》+《魔導書の神判》+魔導書(前2枚の内1枚は《魔導書士バテル》でも可)
→2ドロー魔導書3枚サーチフェイカーシルキタス

神判efグリモefバテルサーチnsefセフェルサーチef(対象グリモ)ルドラサーチルドラefバテル墓地2ドロー
EP魔導書3枚サーチフェイカーssefシルキタスss

《魔導書士バテル》or《グリモの魔導書》+《魔導書の神判》or《ゲーテのの魔導書》(展開例としてはバテル+神判)
→ゲーテ+神判(もっといい展開あるかも…?)

バテルnsenグリモサーチefセフェルサーチefゲーテサーチ神判ゲーテセット
相手DP神判ef
EPゲーテss1除去神判ef魔導書1枚サーチメリュss
※ゲーテは相手の展開に合わせて発動してもEPに伏せ除去、また何もカードを置かなかった場合はバテルに打ってもよい

《オルターガイスト・プロトコル》+《オルターガイスト・マルチフェイカー》(フェイカーさえ起動できればプロトコルは割れるオルターネームなら何でもいい)
→11400ダメージ

プロトコルefフェイカーefssefメリュssフェイカー+メリュ→ヘクスlsメリュefプークエリサーチヘクス+プークエリ→プライムlsヘクスefマリオサーチプークエリef回収マリオnsefマテリアセットマリオef(対象プロトコル)ヘクスssプライムef(マリオリリース)シルキタスssプライム+シルキタス→メモリーガンドlsプライムefフェイカー回収シルキタスefプロトコル回収

ここまで長々と書き連ねたけどこのデッキは結局ドロソが入っただけのオルターガイストで動きなんて知らなくても《オルターガイスト・マルチフェイカー》+罠という構えさえできれば割となんとでもなるため何も考えずにマルチフェイカーを投げよう!


最後に

深夜テンションで知り合いと一緒に組んだテーマなので、このフェスを甘く見ていただけで実は最強のデッキが存在するなんてこともきっとあると思います。

ただ…ここまで面白いと思った構築を使わずに終わるなんてもったいないしこの興奮を誰かに共有したいという想いがあまりにも強かったため勢いで記事にしてしまいました。

フェスまであと2日とややフライング気味ですが、マッチした際はお互い満足のいく良いデュエルをしましょう!

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