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音楽とは心の通訳である。

 これは一度聴いたならみんなファンになってしまう作曲家の菅野よう子さんの言葉である。様々な言語を駆使するよりも、音を通して気持ちを伝えたほうが早い、ということで、今や世界中にファンがいる。

 私も多感だった時期を経て、今に至るまで菅野よう子さんの音楽を聴き続けている。私が初めて菅野よう子さんの音楽と出会ったのは、カウボーイビバップだったと思う。当時はまだ地元富山で生活していたこともあり、大人が楽しむ様な深夜アニメを見ることができず、レンタルショップやDVDを購入することで作品に触れていた。面白そうなアニメがあるぞ!んん?なんだこの音楽すごくかっこいい!というお決まりの流れで、その後、菅野よう子さんが関わった作品に注目し始める。∀ガンダム、WOLF'S RAIN、攻殻機動隊STAND ALONE COMPLEX、マクロスF、坂道のアポロン、残響のテロルなど。不思議なことにこれらのアニメ作品、音楽だけがよかった、というものは一つとしてない。それは理由は、攻殻機動隊SACの菅野よう子さんへのインタビューの時に本人が答えた内容に秘密があった。

「この作品は少し難しいところや硬いところがあるので、私の音楽で風通しの良さというか、穴を開けたいなと思いました」

 あくまでもアニメーションを構成する一部でしかなく、相乗効果を与えたい、という考えが込められていることがわかる。菅野よう子さんのオリジナルアルバムが異様に少ないのもその表れだろう。それぞれの作品のオリジナルサウンドトラックばかりだ。そこには監督が作品を通して伝えたいメッセージや気持ちが、音に通訳されて耳に届けられる。それは確かに作品への関心や理解に相乗効果を与えている。いつだって菅野よう子さんが手掛けたサントラを聞けば、その作品のことを思い出せるのだ。

 もうあげればきりがないのだが、最後に私が一番好きなアルバムから1曲ずつ紹介して終わりにしたいと思う。


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