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【漫画】今年面白かったマンガ 2021

「今年は全然更新できなかったので、来年はもうちょっと書いていきたい」という抱負を込めて今年良かったマンガの紹介をする。

「九条の大罪」真鍋昌平(既刊4巻)

「闇金ウシジマくん」の真鍋先生の弁護士を主人公にした新作。
有能だが犯罪者や反社でも弁護する姿は「法の下の平等」を体現している。現代社会の救われないものたちを描いたダークヒーローもの。


「鬼ゴロシ」河部真道(既刊5巻)

北九州の町を舞台にした復讐劇。
ギチギチに詰め込まれた暴力はページをめくるごとに過激になり、吹き荒れる殺戮の嵐は巻をかさねるごとに加速していく。最高。

「忘却バッテリー」みかわ絵子(既刊11巻)

記憶喪失で野球をやめたキャッチャーが、ふたたび野球を始めるという変わった野球マンガ。
コメディぽい立ち上がりから熱い展開へと推移していく感じがうまい。

「ダンス・ダンス・ダンスール」ジョージ朝倉(既刊22巻)

バレエダンスに魅せられた少年がダンサーになっていく物語。
純粋で一生懸命な主人公には好感が持てるし、そもそもバレエってなに?どう見ればいいの?みたいな点にもちゃんと答えているのが良い。

「錬金術無人島サヴァイブ」伊口紺,保志レンジ(既刊1巻)

コック、大工、錬金術師が、無人島で力を合わせて生き延びようとする話。
ことなるスキルを要した3人が知恵を絞って問題を解決していくのが面白い。普段使ってるものを構造から解説されると素直に感心してしまう。文明ってスゴイ。

「ディノサン」木下いたる,藤原慎一(既刊1巻)

恐竜の動物園で働く人々を描いた架空のお仕事もの。
恐竜という動物が生き生きと描写されている。

「島さん」川野ようぶんどう(既刊2巻)

おじさんがコンビニで働いているというだけのマンガ。
なのにちゃんと面白いのは、島さんの秘密を含めた人間的が魅力的に描かれているからだろう。単話売り形式もマッチしたのか評価が高いのも注目。

「ユーロマンガ」(既刊8巻)

複数のバンドデシネを掲載する雑誌。
かなりのページ数でしかもフルカラー。電子書籍でなければ実現しなかっただろう。まだ日本語版が出ていないバンドデシネが読めるのも素晴らしい。
「ブラック・サッド」はもちろんだが、「メカニック・セレスト」「シャングリ=ラ」など読み応えのある連載が多い。

「RAVAGE」Jean-David Morvan, Rey Macutay, Walter, René Barjavel
(既刊3巻)

世界的な災害で後輩した近未来が舞台のバンドデシネ。
抜群の絵力に加え、1巻にはナウシカへのオマージュを感じる描写力に引き込まれた。日本語未翻訳なので細かいことはわからないがストーリーは何となくわかるのがマンガの良いところだ。
楽天koboで購入できる。

「あさがくる」ほそやゆきの

四季賞2021春四季大賞作品。
久しぶりにグッと来た。「実らなかった努力が形を変えて報われ、再び歩き出す」系の話には弱い。

「僕が死ぬだけの百物語」的野アンジ(既刊2巻)

オムニバス形式のホラーマンガ。
理不尽にも降りかかる災厄に、疑問をさしはさむ余地のない恐怖が良い。

「カラダ探し」ウェルード,村瀬克俊(全17巻)

夜の学校で怪物から逃げながらバラバラになった体を集めていくループもの。
グロテスクな描写はあるが、理不尽なデスゲームものと思いきや、青春群像劇の色合いが濃い。全17巻+外伝はちょっと長いが。

「りんたとさじ」オガツカヅオ(全1巻)

怪異を扱う人々と巻き込まれていく女の子のオムニバス。
日常と怪異がつながり、浸食してくる描写がうまい


なんだかんだ毎年良いホラーマンガに出会えている。
楽天koboは未翻訳でkindleにもないバンドデシネを販売しているのが偉い。
といった感じの年だった。
ではまた2022年で。

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