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講師紹介#5 木下 大生先生

こんにちは、SCA研修プログラムチームメンバーの日下竹彦です。

昨年10月からスタートしたSocial Change Agency研修プログラム2021。
一般コースは今年度最後となりました。武蔵野大学の 木下大生 先生をお招きし「ソーシャルアクション」というテーマでご講義いただきます。


なぜ「ソーシャルアクション」なのか

本来、ソーシャルワーカーには目の前にいる人への個別支援だけではなく、その人の困りごとを生み出している社会構造への働きかけが必要です。

しかし「現状日本のソーシャルワーカーの多くは個別支援に終始する傾向があり、社会へ働きかける機能(ソーシャルアクション)が弱いのではないか」という課題意識から、ソーシャルチェンジマインドの醸成、仲間づくり、スキルの獲得が急務だと考え、2017年度より本プログラムの開始に至りました。

わたしたちは事業を通して、多くのソーシャルワーカーの方たちから ”ミクロ実践に留まることの危機感” を感じ、また、変⾰主体への関与はさまざまな方法があるということ( 独立起業、所属組織のシステムへの介⼊、 所属組織の資源の活⽤、外部資源の活⽤、 様々なアクションシステムに関与すること等)、つまりは、多様なメニューをもつことができることが、ソーシャルワーカーたちがしなやかに社会の変⾰に関与していく上で必要だと考えています。

日々クライアントと血をにじませながら向き会い、そこから紡いだ大切なストーリーという宝物を所持しているソーシャルワーカーこそ、社会課題を解決する上でのストーリーテラーとして、その物語を語る必要があるのではないでしょうか。

木下先生プロフィール・著書

武蔵野大学人間科学部社会福祉学科教授。博士(リハビリテーション科学)。社会福祉士。専門は、ソーシャルワーク、知的障害のある人への支援(特に被疑者・被告人に問われた人、認知症症状がある人)。著書に、『認知症の知的障害者への支援―「獲得」から「生活の質の維持・向上」へ』ミネルヴァ書房(単著)、『ソーシャルアクション!あなたが社会を変えよう』ミネルヴァ書房(共編著)、『知りたい!ソーシャルワーカーの仕事』岩波書店(共編著)など。


昨年参加者からの感想


昨年度も木下先生にご講演いただききました。参加者の方の感想から、参考に一部をご紹介します。(※今年度の講義内容の詳細は、昨年度と異なる可能性がございます)

・社会を変えるということについて、問題を可視化しなくては問題とならない、ということに改めて気づくことができました。コミュニティオーガナイジングも学んでいますが、どれだけ自分のストーリーとして語ることができるか、相手に伝わる言葉・ストーリーにできるか、そして味方を増やしていくのかが大切であるということを改めて考えました。

・ソーシャルワークを意識していない内容であったからこそ、わかりやすかった。福祉労働者として行うミクロ実践から離れて考えることができ、葛藤がなかった。

・頭の中にあるもやもやとしたものを、木下先生はきちんとご自身の言葉で言語化されるなと思いました。特に、「社会を変える人の4類型」「仲間と理解者の峻別」という思考の枠組みは参考になりました。メゾ・マクロまで一人でやろうとせずに得意とする人と一緒に取り組むというご指摘は、遅ればせながらようやく自分も理解が達した次第です。

・ソーシャルアクションを起こしていくための具体的な手法について大変参考になりました。特に、何をゴールとして誰にどう届けていくかという道筋を教えていただきイメージが湧きました。ありがとうございました。また今日参加していたみなさんが「役割分担」してアクションを起こしていくという考えもとても素敵だと思いました。


事務局からのお知らせ

木下先生の「ソーシャルアクション」の講義の概要はこちらです。
日時:2022/2/27(日)10:00-12:00
講師:武蔵野大学 人間科学部 教授 木下大生 氏
テーマ:ソーシャルアクション

前日20時まで申し込みを受け付けています。単発参加も可能です。

みなさまのご参加、心よりお待ちしております!