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日本の映画会社

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日本の映画会社のビジネスモデルや業績についてリサーチしています。
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【ざっくり分析】松竹株式会社の業績(2021年2月期 第一四半期)~コロナ及びロックダウンの影響~

今回は松竹株式会社の直近の業績(2020年3月1日~5月31日)について調べてみた。コロナの影響がどれくらい出ているのか気になるところである。 【業績推移サマリ】 ①直近期(2020年第一四半期)は対前年比同期比で売上高が63.2%減少 売上高: 前年 234億円 ⇒ 今年 86億円 (対前年比63.2%減少) 営業利益:前年 8.6億円 ⇒ 今年 ▲14.7億円 ②セグメント別では映像関連事業(映画)、演劇事業が大幅に赤字(合計:▲18億円) ③不動産事業は安定的に収

【ざっくり】松竹業績推移(過去5年間)

日本の3大映画会社と言えば、東宝、東映、松竹である。 今回は松竹について業績推移分析(トレンド分析)をしてみた。 【業績推移サマリ】 ・過去2年間売上、営業利益はダウントレンド ・利益の半分は不動産事業(2018年度は全体の59%カバー) ・2018年度の映像関連事業は大幅減益(対前年比で約72%減) ■会社の特徴 松竹株式会社は、日本の映画、演劇の制作、興行、配給を手掛ける会社であり、他の映画会社と違う点は歌舞伎事業を持っていることである。創業は1895年であり歴史のあ

【ざっくり】東映業績推移(過去5年間)

日本の3大映画会社と言えば、東宝、東映、松竹である。 今回は東映について業績推移分析(トレンド分析)をしてみた。 松竹についての分析はこちら 【業績推移サマリ】 ・過去5年間売上、営業利益は順調に成長 ・利益の大半は映像関連事業(2018年度は全体の76%カバー) ・アニメ映画が好調で、子会社の東映アニメーションの業績も国内外で好調 ■会社の特徴 東映株式会社は映画の製作、配給、興行会社である。2019年現在、直営の映画館2館、2つの撮影所(東映東京撮影所と東映京都撮影所

【ざっくり】東宝業績推移(過去5年間)

日本の3大映画会社と言えば、東宝、東映、松竹である。 今回は東宝について業績推移分析(トレンド分析)をしてみた。 (松竹の分析はこちら。東映の分析はこちら) 【業績推移サマリ】 ・過去5年間売上は順調に増加、一方で営業利益は近年、減少傾向 ・売上は伸びているが、利益率が悪化(主に映画事業、演劇事業) ・利益は映画事業がほとんど(57%カバー)であるものの、近年は苦戦 ■会社の特徴 東宝株式会社は、映画・演劇の製作配給・興行や不動産賃貸を行う日本の企業であり、阪急阪神東宝グ

【ざっくり】大手映画会社3社比較分析(東宝・東映・松竹)

日本の3大映画会社と言えば、東宝、東映、松竹である。 各社の分析を行ったので今回は、3社の比較分析を行いたいと思う。 参考までに過去の分析はこちら(東宝、東映、松竹) それでは比較分析を行っていきたいと思う。 ■直近の業績比較(2018年度) 以下に3社の2018年度の数値を並べた。 上記からわかることは主要映画会社3社と言っても、業界1位の東宝と東映では売上が2倍も異なり、業界3位の松竹も東映に対して、1.5倍の差があり、各社で大きな差ができている。 次の営業利益を比

【ざっくり】東急レクリエーション業績推移/109シネマズ(過去5年間)

109シネマズは東急レクリエーション経営のシネマコンプレックス全国チェーンである。 今回は東急レクリエーションについて業績推移分析(トレンド分析・財務分析)をしてみた。 【業績推移サマリ】 ・過去5年間売上は横ばい、直近は減少傾向 ・全セグメントにおいて売上が減少傾向 ・利益の半分以上は不動産事業が稼ぐ構造(他の映画会社同様) ■会社の特徴 映画興行や不動産業を手がける東急グループの企業である。 もともとは新日本興業株式会社という名前の会社であった。 そこから1998年