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プライマル・ヘルス ニュースレター

SBSK自然分娩推進協会では、ご希望の方にメルマガを配信しています。
今回は、メルマガ23号(2021.9.3)の配信内容です。

プライマル・ヘルス ニュースレター 

ニュースレターはオダン氏が立てたプライマル・ヘルス・リサーチセンターが発行していたレターです。その初期の内容を紹介します。

薬物乱用は出生時に始まる?

先進国では多くの子供が薬物(オキシトシンや麻酔薬・鎮痛剤等)を使って生まれ、その後子供が大きくなってから薬物の常用が増えている。ヤコブソンらはストックホルムで生まれアヘン常用者になった200人の出生時の状況を調査した。対照は同じ薬物常用者になった人の兄弟で、出生状況を調べて比較した。常用者グループでは母親の陣痛時や分娩時にモルヒネ、ペチジンのようなアヘン類かバルビツレート、あるいはその両方を投与された割合が高かった。薬物が分娩の10時間以上前に投与された場合には薬物常用の有意差なかった。頻回投与でリスクは増した。薬物常用の母親グループは分娩時に笑気ガスを長時間頻回に投与されていた。その他の因子は有意差がなかった。

アンフェタミン常用者の調査では、分娩時の母親への笑気ガス投与が、成長してからの危険因子であった。笑気ガスを4.5時間以上投与すると、15分以下の投与時間に比べて子供が常用者になるリスクは5.6倍。このように出産前後の生理的プロセスに影響を与える要因を研究する必要がある。

ヤコブソンはまた、自殺であることがはっきりしている281人の出生記録データを集計した。その結果対照グループ2901人と比較し、窒息死は出生時の仮死に関連し、凶暴な機械的方法による自殺機械的な外傷出産に関係していた(もう厳しい吸引や鉗子は使えないなぁ…)

リー・ソークたちが米国ロードアイランド州で行った青年期自殺の調査では、出生前後の危険因子が46コ見つかったが、中でも出生時の1時間以上の呼吸障害青年期自殺のリスク・ファクターであることがわかった。新生児蘇生術の向上で救命率は高まったが、生き延びた子供が増えたことと十代若者の自殺率の増加との関連が示唆される。

北里大学のかつての分娩方法は予定日の1週間前に分娩誘発を始める。このため誘発前に鎮痛のためジアゼパムとペントバルビタールを投与し、陣痛時にはジアゼパムとペチジンとケタミン(注射麻酔薬)とメトキシフルレン(吸入麻酔薬)、必要に応じて笑気ガスが使われた。熊本の服部医師(精神科医)は有名な医学誌ランセットに「この方法で生まれた子供は自閉症になる危険性が高い」と投稿している(今検索中で、入手できれば詳細をメルマガにて配信)。 

薬物以外でも

シカゴの研究で出生時の受動喫煙曝露と母親の喫煙がクローン病や潰瘍性大腸炎のリスク因子となることを示している。

その他コメント

  1. 出産後1ヶ月の調査で、硬膜外麻酔を受けなかった母親は受けた母親より有意に、「新生児は人懐っこくやりがいがあり育てやすい」と答えた。

  2. 陣痛初期に硬膜外麻酔をされたメス羊は、子羊に対する興味を示さない。

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