株式会社LayerXの機械学習チームにジョインしました

はじめに

はじめまして! 2024年1月に株式会社LayerXに入社した伊藤 (@sbrf248) と申します。
バクラク事業部の機械学習チームで、機械学習エンジニアとしてAI-OCR機能の精度改善を中心に、お客様の体験を向上する施策に日々取り組んでいます。
今回が初めての転職で入社エントリを書くのも初めてではありますが、入社して2ヶ月が経った今の時点で、自分が今LayerXに入社した理由と、入社してから感じたことについてお話しできればと思います。

経歴

前職は、新卒で入社した料理系サービスのスタートアップで、データサイエンティストとして4年ほど働いていました。
入社当時はデータ基盤が導入されて少し経ったくらいのタイミングで、ほぼ最初のデータサイエンティストとしての入社でした。
業務内容を挙げると、分析のための中間テーブル・ダッシュボードの作成や、A/Bテストをはじめとした効果検証の仕組みの導入、機械学習によるサービス改善などで、データに関して幅広い取り組みを行いました。
途中からはデータチームのマネージャーになり、1年ほどデータ組織づくりについて思考を巡らせる日々を過ごしていました。

転職に至った経緯

そもそも新卒入社した会社を選んだ背景には、データとビジネスを掛け合わせて世の中を良くするサービスを届けたいという考えがあり、1社目では実際にそれを実現するための取り組みを数多く経験させていただけたと思います。
同時に、今後のキャリアを長い目で見て、今後より確実にサービスで世の中を良くしていくためには、データ組織全体を見るような動きだけでなく、機械学習のような特定の分野に深く入るような時期も大切だと感じるようにもなりました。
また、プレイヤーの視点 → マネージャーの視点を両方経験した上で、また違った環境でプレイヤーとしての視点を経験することで、キャリアやソフト・ハードスキルの広さと深さを伸ばしていけるのでは、とも考えていました。
そうした背景と、20代から30代になる節目の時期だったという状況もあって、このタイミングでの転職を検討し始めました。

LayerXを選んだ理由

転職活動を進める中で、自分の中で大切にしていた観点は以下の3つです。

  • データとビジネスを掛け合わせて世の中を良くするサービスに引き続き関わっていける

  • その上で、今所属している環境との差分が大きく、これまでとは違った経験が積める

  • データに関する特定の分野に深く入り込める

様々な企業様とお話しさせていだたき、これらを全て満たしていると感じて最終的に入社を決めたのがLayerXでした。

データとビジネスを掛け合わせて世の中に良いサービスを届ける取り組みに引き続き関わっていける

LayerXはバクラク事業、Fintech事業、AI・LLM事業という3つの領域でプロダクトを展開しています。

それぞれが現在も急成長を続けているのは魅力の1つではありますが、何より「使っていただくお客様の体験向上」を一番に考えているのが、個人的に魅力的に感じたポイントでした。

例えば、2023年末にCEOの福島さんが発信されていた記事では、ユーザーの体験をいかに再構築し、感動する体験をどう作り上げていくか、といった観点を起点にして、AI-UXについての方向性が述べられています。

面談や選考の過程で様々な人とお話ししたり、LayerXから発信されている情報を読んでいく中で、このお客様の体験を最も重視する考え方は、CEOや経営陣だけが持っているものではなく、社員一人一人にまで浸透している文化になっていると感じるようになりました。
そこから、この環境なら自分の実現したい取り組みを続けていけるのではないかと思ったのが、意思決定の大きなポイントの1つでした。

今所属している環境との差分が大きく、これまでとは違った経験が積める

LayerXの中でも特にバクラク事業は、企業における経理と関係した領域を扱う、いわゆるtoBサービスです。

1社目で関わっていた料理系のサービスは主にtoCサービスで、ユーザーの方がアプリをどのように使ってどんなレシピを見たのか、といった情報を扱っていました。
一方バクラクではお客様のアップロードした書類データを主に扱うため、データの性質はもちろん、データ量やセキュリティ要件も大きく異なります。
さらに、バクラクシリーズは、それぞれのプロダクト間のシナジーがより大きな価値を生み出すような状態を目指して設計されているため、プロダクト間のスムーズな連携をどう実現しお客様のもとへ届けるのかという観点が、難しくもあり面白い要素になっています。
このようにサービスの性質が大きく異なり、また違った難しさに向き合える環境であるというのも、新しい経験値を積んでいきたい自分にとってはポジティブな要素でした。

データに関する特定の分野に深く入り込める

LayerXのバクラクシリーズでは、書類のPDFや画像データを読み取り、支払金額や支払い期日といった情報を自動で入力するAI-OCR機能を提供しています。
AI-OCRによる「入力したい値が自動で入力されている」体験は、バクラクシリーズのコアとなる価値の1つになっており、読み取り精度の改善がサービスの価値向上に直結している点は、とても魅力的に感じました。
その上で、100%の精度を出すことは非常に難しいという前提で、誤った値が抽出された場合にも簡単に修正できるような体験まで含めてプロダクトに組み込んでいる点も、個人的に刺さったポイントです。

入社してみてどうだったか

上記のような背景からLayerXに入社しましたが、この記事を書いているちょうど2ヶ月経った時点で、自分が感じている印象をまとめてみようと思います。

組織について

LayerXでは「情報の透明性」を重視しており、実際にそれが深く根付いていると感じています。
人事情報など一部のセンシティブな情報を除き、経営会議の議事録から個々の資料に至るまで、基本的には全て公開され、いつでもアクセスできる状態になっています。
個人的には特に、動画の情報が多く残されているのが素敵だと感じており、過去の商談動画で実際のお客様の反応を見て開発のモチベーションを高められるのは、なかなか無い経験だと思います。

また、透明性につながる観点ですが、社外向けはもちろん、社内向けの情報発信が非常に多いと感じています。
社内のNotionには汎用メモデータベースがあり、ドキュメントや社内向けのちょっとした文章などが数多く蓄積されています。

中には経営陣の書いたビジネスや戦略に関する文章や、普段関わらないメンバーの学びや感じたことに関する文章が投稿されているため、それらを読むだけでも自分の学びに繋げることができます。
例えば、2024年1月に公開された福島さんの記事も、元々は汎用メモデータベースに投稿されていたものでした。

組織として良いと感じる点は他にもたくさんありますが、今後メンバーが増えて経験や価値観が多様になっていく中で、組織をどのように発展させていくかというのは(悪い点という意味ではなく)課題になるとも感じています。
自分個人としても、New Joinerとして気づいた点を改善していくのはもちろんですが、LayerXの一員としてより良い組織のあり方を模索していきたいと思います。

業務について

機械学習チームは、執筆時点で機械学習エンジニア4名、ソフトウェアエンジニア2名からなる、AI-OCR機能などの機械学習が専門の横断チームです。
所属メンバーには、推薦システムに関する本の執筆者や、Kaggle Grandmasterがいたりと経験豊富なシニアメンバーが多く、そういった人達と議論しつつプロダクトの改善に取り組めるのは非常にチャレンジングで充実した環境だと感じています。

とはいえ、既存メンバーだけで充分なのかというと全くそうではなく、機械学習を使ってプロダクトを成長させられる余地はまだまだたくさん残されています。
直近では、例えば会食での出席者情報をカレンダーなどの領収書以外のデータから自動で補完するような、「システムが人に合わせる」をバクラクの目指す未来として発表しており、これからAI-OCR以外の機械学習の活用が事業においてさらに重要になっていきます。

自分は機械学習という分野に特化した取り組みの経験は豊富ではないため、まだチームへの貢献度が多くない段階ではありますが、周りにサポートしていただき、楽しみながら少しずつ前進できていると思います。
機械学習によって少しでも多くのお客様により良い体験を届けるため、今後も引き続き課題に向き合いつつ、自らも成長していきたいと考えています。

最後に

最後になりましたが、機械学習チームでは一緒に働く仲間を積極採用中です!
ここまでお伝えしたように、LayerXは周囲のメンバーから多くを学べる環境であると同時に、新しい組織やプロダクトのあり方を作っていけるチャレンジングな環境でもあると思います。
機械学習エンジニアはもちろんですが、機械学習モデルをより確実にお客様の元に届けるため、MLOpsエンジニア・ソフトウェアエンジニアにも来ていただけるととても嬉しいです!
もし少しでも興味を持っていただけたら、是非カジュアル面談からでもご連絡ください!



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