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氷と炎の歌読書会 (高き心の丘の幽霊登場)

2020年の氷と炎の歌読書会 課題より 『A STORM OF SWORDS』

22. アリア(4)

兄弟団との牧歌的なやりとりがかわいいASOSの頃のアリア章。素朴な好青年アンガイ、ひょうひょうとしたトム、レムは政治的なことにも詳しいし言動からもしかして騎士だった?、肝が据わってかっこいいレディスモールウッド、みんないい。

・サーメイナードって誰だったんでしょうね?ファンダムとにかく層が厚いから、たいがい探すと何かしら出てくるんだけど、これは説が特になかったけどどこかにつながるのかなー?

・「ライチェスター公の息子たちはロバートが謀叛を起こしたときに死んだ。
レムが低い響く声でいった。
ある者は一方の側で、またある者はもう一方の側で。それ以来、かれは頭がおかしくなってしまった。」

これはASOIAF世界によくあるリスクヘッジなの?
どちらかは生き残ってお家はつぶれない。ひどいけど。
『七王国の騎士』にもそういう人出てきてましたよね。

・木の上の集落が不思議すぎてなかなか想像できない…。そんなずっと木の上に住んでいられるものなの?ファンアートが見たい!

・「あなたにはもっと軽い弓が必要です、お嬢さま」そのそばかすのある弓兵がいった。「もし、リヴァーラン城によく乾燥した木があれば、ひとつ作ってあげてもいいですよ」

アンガイがナイーブでかわいい!
いいやつ!当然、なにのんきなこと言ってるんだ!ってトムにおこられちゃうんだけど。今バラバラの兄弟団で、レムみたいに荒んじゃってる人も多いけど、アンガイは変わっていませんように!祈らずにはいられない。

・「〈高き心の丘〉と呼ばれる場所に行った。それは、アリアが頂上に立つと、世界の半分が見えるのではないかと思われるほど高い丘だった。その頂上の周囲に巨大な青白い切り株が円を描くように残っていた。これはかつて頂上を丸く囲んでそびえていたウィアウッドの大木の名残だった。」

でーたー! 〈高き心の丘〉!
リバーランドの中でも特に強く心惹かれる場所、ハイハート。

ターガリエン家の城、サマーホールが焼けて一族の大多数が死んじゃったのが259AC(突然始まる歴史話w)。余談ですがその日にレイガーが生まれたので、生きてたら41歳ですね。

本編には詳しく書いてないけど、エーゴン5世(つまりエッグ)の長男、小さいダンカン、別名ドラゴンフライのプリンスの妻がJenny of Oldstones。
彼女が平民だったので、結婚するためにプリンス・ダンカンは王位継承権を放棄。
で、ふたりともサマーホールの悲劇で命を落とすんですが、『幽霊』はジェニーの友達で今も彼女の死を悲しんでいる。トムが歌ったのはジェニーの歌らしい。

『幽霊』はジェニーをここに葬ったのかな?でもターガリエン風に灰になって何も残っていなさそう…。

《高き心の丘の幽霊の見た夢》
予知夢なわけだけど、伏線いまはもう全部回収され…てますよね?

夢①
「燃える心臓を持つ影が、黄金の牡鹿を殺しているところを夢に見た。」
- レンリーとスタニス

夢②「顔のない男がぐらぐら揺れる橋の上で待っている夢を見た。」
- ベイロンは顔のない男に殺された

「そいつの肩にはずぶ濡れの鴉がとまっていて、その翼から海藻が垂れ下がっていた。」
- 背後にユーロンがいることを暗示。

夢③「吠える川と魚の女の夢を見た。彼女は死んで漂い、頬に赤い涙をながしていた。
だが、彼女の目が開くと、おう、わたしは怖くて目が覚めてしまった。」
- レディストーンハート

ということは不死者の館などもいずれ回収されるんだろうね!
これは期待高まるな〜! 不死者の館は2大 気になる予知夢のひとつ(もうひとつはジェイミーがハレンホールを出たときの、熱に浮かされた夢)

・レムのことは以前eeeさんからお聞きして、おもしろいな、と思っているんだけど、レムはベリック生き返りは否定している。
「死んでいない」と主張しているあたり、超自然なことは受け入れられないタイプ?
しかし今はストーンハートを支持して、従っているので彼に何が起こったのか、新刊では長ぁ~いモノローグを希望!

・カースターク家の兵士がジェイミーを探してリバーランドを荒らしまくっている。

🔹ここからは、読書会のみなさんの感想

・「(レム)夢に何の価値があるか? 
  魚女と溺れた鴉。おれだって昨夜、夢を見たぞ。
  おれは知り合いの宿の娘にキスをしていた。
  これを聞いて、おまえはおれに礼金を払うか、ばあさん?」

  「その娘は死んだ」女はしゅーしゅーいう声でいった。

🔹娘はだれ?なんで死んだのか?

🔹レディスモールウッドがトムに言った「ヨモギギクのお茶」、ここは後々ライサの話の伏線になるので、「タンジー」と訳してほしかった。

「(レディスモールウッド)羊を追っていました。
わたしはこの目が信じられませんでしたよ。
ソロスはお礼に三匹くれましたがね。
今夜食べたのが、その一匹です」

🔹前の章で狂える狩人はどこからか羊を調達してくるが、実はソロスにもらったものでは?
それで兄弟団に心を寄せるようになったのでは?

感想: レムって一本筋の通ったちゃんとした人なんですよね。
アリアとふざけて取っ組み合いしたゲンドリーを「女の子なんだぞ!相手は」ってしかりつけたり。

そういう人が大義無い殺戮に走ってしまうのがつらいんだが、ストーンハートさんってこういう心に穴を抱えた人のためにいるんでしょうね。

自分自身が決して叶えられることない望みを胸に彷徨ってるから。

わぁ〜!成仏してください、マイレイディ!!

頭の写真はレディスモールウッドとのやり取り。ジョージ先生はもちろん天才だから素晴らしい文章の宝庫だけど、特に巻末が美しい。「勇気をお出しなさい」のところ胸が熱くなりました。

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