読書日記(2024.3.22)福祉国家の金融政策というのは、結局は国民から富を守る術を奪うのである
ロン・ポールの連邦準備銀行を廃止せよ
この文章は、連邦準備制度理事会(FRB)議長だったアラン・グリーンスパンの論文『金と経済的な自由』からの引用である。
金本位制の擁護者だった彼が2000年代に変節して、今に続く金融緩和政策の原因を作っているのである。
アメリカはドルを刷り散らかし、財政赤字は約35兆ドルである。
アメリカのインフレはおさまりつつあり、今年はまた利下げに転じるとFRBは言ってはいるのだが、刷り散らかしたドルは、アメリカ政府の財政赤字を拡大する一方、株式や不動産バブルを生み出している。
日本もそうだが、インフレがおさまらなければ、国民の貯蓄が政府に吸い上げられているのである。
金の価格は、急激に上昇しており、ドルの価値はますます金に比べて下がっている。
福祉国家の金融政策というのは、結局は国民から富を守る術を奪うのである。
社会保障が、絶対的な善のように語られ、増税やむなしという風潮があるが、実は、社会保障のシステムはファシズム的な統制経済を生み出す諸刃の剣なのである。統制経済の抑圧は、言論の自由を抑圧する政治体制の擁護につながる危険性を孕んでいる。
(おわり)
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