読書日記(2023.10.7) 昭和的な文化


YouTubeには、昔の街並みをただ撮っただけの映像が上がっている。

この動画は、1999年の東京の様子だ。私は1999年に上京して進学したので、なんとなくその頃の東京を思い出した。

今みたいに、スマホで気軽に動画が撮れるわけではないので、ビデオカメラの荒い映像である。

こんな雰囲気の中を歩いていたというのが思い出される。

20年も前なのだが、ついこのあいだのようである。

今とは街の雰囲気が違う。今は、街は綺麗だが、なんとなく活気がない。

ビルの看板を見てもらえばわかるが、看板のデザインが街の猥雑さを醸し出していた。

しかし、今考えれば、この頃から日本人の精神構造の変化というか、衰退とは言いたくはないけれど、文化基盤の沈下というか、そういうのがはじまっていたと思ってしまうのはなぜだろうか。

まだこの頃は、日本人が、昭和的な文化を引きずっていた。

私は、この頃本屋に入り浸っていたので、本屋のことよく思い出す。

本屋には、昭和的な文化が残っていた。

今は本屋も少なくなったし、本屋も雑貨屋みたいになっているし、書籍文化を支えている中間層みたいなものもなくなってしまい、悲しい限りだ。

私の岩波物語 山本夏彦 文春文庫 のち 文春学藝ライブラリー

昭和の出版文化史が描いてあった。

途中で読むのやめてしまったので、探してまた読んでみたい。

(おわり)





お志有難うございます。