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syrup16g「SCAM:SPAM:SCUM:SLUM」を観た話

こんばんは。東です。

syrup16gの話をするぞ。(いつもしてる)


ライブに行きました

行きました。1/16と1/17、USENスタジオコースト(旧新木場スタジオコースト)。めっちゃ良かった。syrup16g最高!一番好きなバンドです。

帰宅して自分以外誰もsyrup16gの話してない状況に耐えられないので自分からsyrup16gの話をしていきとう存じます。

ライブを観たその日の夜に情熱のまま書き殴ったメモ(記憶ない)があったので、それをそのまま乗っけようと思います。いくぞー。


1日目

syrup16g「SCAM:SPAM:SCUM:SLUM」@USENスタジオコースト1日目。私のことは「悪」と呼んでください(こんな情勢の中東京に行く悪人なので)

本当は2020年2月に訪れるはずだった場所を改めて訪れた。前日の夜中まで行くかどうか悩んでいたけれど、結局行こうが行かまいが感染するのは確率の問題でしかないから、行こうと決めた。五十嵐がMCで「今日一人も来なくてもしょうがないなと思ってたけど、みなさんが来てくれて本当に嬉しいです」と言ってくれていて、全てが報われたような気がした。

演奏について。ありえないほど完成度が高かった。五十嵐隆の調子が(歌もギタープレイも)あまりにも良く、リズム隊二人の調子も当然のように良く、スタジオコーストの音響も素晴らしく良かったので、「もしかしてsyrup16gの演奏が観られるのはこれで最後なんじゃないか?」と思うほど良すぎるライブだった。去年の無観客配信の時とセトリは変わらなかったけれど、やっぱり画面の前で配信で見るのと生で見るのとは天と地ほどの差がある。情報量が全然違うし、細胞の喜びかたも違う。なんか視力良くなったもん終わったあと。syrup16gに触れている時だけ生存を許されてる感じする。「今日しか来られない人もいるかもしれないで、死ぬ気でやります」と五十嵐は言っていたけれど、五十嵐の言う「死ぬ気」は本当に「死ぬ気」で、命を燃やしている。「不謹慎かもしれないけど、みんなの前でやれて嬉しい」と大樹ちゃんが言っていたけれど、私も三人の演奏を観られてよかった。なすすべなく燃え尽きていくだけの人生の中の数時間を、同じ場所で、共有できて本当に良かったと思う。ロックなんて時代遅れで、対面ライブなんてアナログなのかもしれないけれど、この場所と時間の共有の中でしか息ができない人間は確かに存在する。

明日もある。明日で終わり。明日が終わったらまたsyrup16gのライブを容易に観られない日々が始まる。楽しみなような恐ろしいような。こんな気持ちになるのはもう今となってはsyrup16gに対してだけだ。


2日目

syrup16g。

syrup16g……

スタジオコーストふつかめ。二日ともセトリは去年の2月の配信の時と同じだったけど、その時の記憶をほぼ忘却していたのですごく新鮮な気持ちで聴けた。「Good-bye myself」「夢」「Mouth to Mouse」あたりがレア曲かな。全部たまらなく好きな曲。あとMtoMとか他の静かめな曲はどうやらジャズマスターを使っていたらしく音が大変よかった。前まではアコギ(たぶんハミングバード)だったけど個人的にはジャズマスのが好きだな。

3人ともはじめからノリがトップギアだった。大樹ちゃんはどんな手数の多いドラミングの時も身体の軸が全くぶれなくてすごい。コーラスの音もほぼ外さんし。キタダさんもめちゃくちゃノリ良くて最高だった。特に再結成後の曲やってる時は楽しそうに見える。

そして五十嵐。五十嵐隆。お前だ。2021年にしてようやくスケールと音楽理論を勉強しはじめた五十嵐隆。「ハピネス」聴いてて、こんな曲を感性100%で作ってるのか、作れるのかと思うとぞくぞくした。やっぱり天才なんだよ五十嵐は。他の何者にも代えがたい天賦の才がある。今日も歌もギターも調子めちゃくちゃよかったし。落堕のギターソロとかアレンジあってよかった。 

syrup16gの3人を観てて、演奏を聴いていて、やっぱりこのバンドは生粋のロックバンドだな、と思った。これは最近syrup16gのライブを観ると必ず思うことで、どの要素が私をそんな気持ちにさせるのかはまだわからない。酔いが覚めて冷静になったらまた考えてみたいと思う(注:これを書いた時ハイネケン2缶飲んでた)。でもあの、余計なものがなくて、ストレートにやけくそにただ目の前になにかを放出している感じは、ロックンロールの真髄なんじゃないか。

五十嵐が「I'm劣勢」で「50代行くまで生きてんのか俺」って歌ってたけど生きててもらわないと困る。ていうか不老不死になってくれ。永遠の存在になってほしい。それか私が今日のライブの前でセーブデータ作っとくべきだったな。

2日通して一番よかったのはなんだかんだで「生活」だった。自分、「生活」が一番いいと思える真っ当なシロップファンだったんだ、と思って自分でびっくりした。

ダブルアンコールの時、大樹ちゃんに「何か言わなくていいの?」と言われた五十嵐が、「また会いにきてくれたらもっと楽しくなるようにします」と言っていて、そこで感情がめちゃくちゃになった。もうこの2日間の完成度は本当にかなり高めだったのにまだ上を目指す気があるのか、そしてこんな状況の中で「次」を約束してくれるのか、と思って、わけわかんなくなって帰り抜け殻みたいになってた。嬉しかったのはそうなんだけど五十嵐が自分で自分にかけてる呪縛みたいなものを感じて吐きそうになった。そうやって常に後悔と反省の中で生きてるんだろうか。ダメだ。五十嵐隆幸せになってくれないかな。でも幸せになった五十嵐隆はもうsyrup16gはできないだろう。どうすればいいんだ。そしてそのMCのあとにやる最後の曲が「翌日」ですよ。信じられます?ありえん。泣きはしなかったけど気が狂うかと思った。「諦めないほうが奇跡にもっと近づくように」。syrup16gの歌は決して明るい歌ではないし、未来に向かうような歌ではないけれど、そんな歌をこんな幸せな気持ちで聴けることが本当に嬉しかった。

今回のライブを観ることができて本当によかったと思う。なんなら2月も行きたい。チケットキャンセル分販売ないかなあ。

どれだけ言葉を尽くしてもぜんぜんこの感動は言い表せませんね。syrup16gのこと誰も知らない現実に帰るのが嫌すぎるのでみんなsyrup16g聴いてください。よろしく。最高のロックバンドだよ。



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