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THE KLFの「CHILL OUT」はどのくらい万能なのか検証してみた(10の考察)

最近何もしていないのに焦りすぎている。
得体のしれない焦りがせっかくできた日常の余白を埋めてしまっている。

そんな自分に必要な要素は「CHILL OUT」

「心を落ち着かせる」という意味でもある「CHILL OUT」を日常的に取り入れる必要があると考え、あの羊ジャケットでお馴染みのTHE KLFの「CHILL OUT」が頭に浮かんだ。

THE KLF「CHILL OUT」とは
アンビエント作品の名盤として名高い本作。
ジャケットに写っている羊のごとくゆるい世界観が繰り広げられている。
フィールドレコーディングされた自然音や羊や鳥の鳴き声、機関車の汽笛や走行音などが見事にコラージュされ、独自の世界観が音楽史上語り継がれている。

このアルバムを聴いてグッどきたと思ったことは一度もない。

聴き手のイマジネーションとコンデションまで影響するこのアルバムがどれだけ「日常の焦り」を取り除き、「心を落ち着かせる」のか起床から就寝まで検証してみた。

1 寝起き
1日の始まりを告げる朝日のようなシンセのリフレインが心地よく、月曜の朝でも何も考えずに布団の中でぼーっとできた。
ただ、6分弱から聴こえてくるお経のような声が不安感を煽るため開始5分くらいでやめるのが吉。

2 散歩
フィールドワークでフィールドレコーディングされたものを聴くのは無意味であることを確認。
テンションも上がらず少しイラッとする。

3 食事
牧場で食べているかのような錯覚を覚える。
なんとなくヨーグルトは美味しく感じられたが、BGMとして不向き。

4 在宅ワーク
すごく遠い場所で仕事しているかのような錯覚を覚える。
仕事がはかどるかといえばはかどらない。
終盤くらいからシンセが鳴り響き、カッコイイビートが申し訳程度にリズムを刻みだす瞬間があるから聞き流そうにも聞き流せない。

5 読書
読書は○。
村上春樹がスラスラ読めた。
耳を通過して心に何も響かないから電車の中で読む読書のような感じ。
無音よりも集中できるという効果があった。

6 料理
BGMとしては苦行。
料理はA TRIBE COLD QUESTに限る。
心なしか味噌汁の味が薄くなった。

7 風呂
露天風呂に入っているような錯覚に陥る。
虫の声とイコライジングされた羊の鳴き声のおかげか?

8 身支度
歯磨いて洗顔ローションつけて爪を研いで・・・
自分磨きマインドに水を差すBGM。
まったく気分が上がらず少しイラッとする。

9 瞑想
ここにきてようやく「CHILL OUT」が活かされそうな予感。
電気を消してロウソク灯して座禅組んでさぁ始めようとしたところ最初の不穏なシンセで心が折れそうになり、ディジュリドゥ的な声色が鳴り響く箇所でポッキリ心折れて断念。

10 就寝
子守唄の代わりに「CHILL OUT」を聴きながら就寝。
前半10分で寝落ちしそうなタイミングで浮遊感溢れるシンセとジェット音でハッとさせられる。
また、寝落ちしそうなところ突然テンション高めなビートとシンセが登場し完全に目が覚める。


起きてから寝るまでのライフワークの中でどれだけ「CHILL OUT」が日常の焦りを取り除き、「心を落ち着かせてくれるか」か検証した結果、

・寝起き5分までは心地よい
・ヨーグルトがなんとなく美味い
・読書は○

結論=万能ではない

とはいえ、アンビエントミュージックの大傑作であることは間違いなし。

アートワークでいえばなんかの賞を取ってもおかしくないくらい見事な構図。

どんな時に聴いたら良いのかは人それぞれ。

みなさんの万能な聴き方をぜひ考察してみてください。


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