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SEに疲れたら経理をやろう。地方の中小企業で。

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筆者の経験に基づき、「都会のSEが」「地方の中小企業の」「経理になる」ことによる素晴らしい効果について書いたコラム16本。
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2020年2月の記事一覧

日本の「世界最先端デジタル国家創造」は”SE人材の移動と定着”で実現する

前回の記事から、いよいよ「元SEが地方中小企業で経理になる」ことでもたらされる良い影響について説明を始めています。 影響が及ぶ範囲として前回はあくまで勤務先の一企業の話に止まりましたが、そんなことだけのために今まで長々と記事を投稿し続けてきたつもありはありません。今回は国レベルでいってみましょう。 「世界最先端デジタル国家創造宣言」とは日本の「行政手続き」は、「非効率」の象徴として常に槍玉に挙げられ続けています。しかしついに政府が重い腰を上げて高らかに掲げたのが「デジタル

日本の業務改革に立ちはだかる「中小企業の壁」。元SEの経理が“IT格差”を解消する。

前回の記事では、国の「行政手続き」のシステム化の動きについて書きました。 しかし、こういった手続き効率化の取り組みは、民間ほど進んでいるのが常です。 システム化は民間が常に先行 銀行、流通業など、とても「手でやっていられない」業界は、古くからアナログ電話回線網にてメッセージをやりとりするプロトコルを標準化し、マシン間でのデータのやりとりを実現してきました。 NTTの回線サービス廃止に伴い、現在はインターネットの標準プロトコルたるTCP/IP上で動作する仕組みへの移行が普及

地方で働くときの「お金」の話。仕事の価値とは何かを考える。

当マガジンは「元SEが」「地方の中小企業で」「経理になる」ことによるメリットを記述しています。 それの何が良いのかについては前回までに述べてきたつもりですが、今回の記事では「地方は給料が安いからきつい」という通説について考えを述べたいと思います。 「地方は給料が安い」は本当か本当です。 思わず1行で終わりかけましたが、より正確に言えば「平均すると安い」となります。 地方でも、大都市圏に本社のある大手企業の地方事業所や支店、系列会社であるならば、全社右ならえで給料は大都市

地方移住時にケアが必要な人間関係とは

このマガジン「SEに疲れたら経理をやろう。地方の中小企業で。」も議論が大詰めに入ってきましたが、前回と今回は、 「地方で暮らすって、しんどくないの??」 という心配について記述しています。前回はその心配のナンバーワンを占めているであろう「お金の話」を書きました。 お金に次いで、地方暮らしがしんどいというイメージを持たせる要素、「人間関係」が今回のテーマです。 地方の「近所付き合い」はどれほどかよく地方は人付き合いが面倒だとか、よそ者に冷たいだとか排他的だとか言われます

登録型転職サイトに依存しない「地方中小企業求人」の探し方

本マガジンでは、「元SEが地方に経理職として転職する」ことについて書いていますが、「そもそも、そんな求人あるの?」と思われたかもしれません。 少し見渡した程度で手に入る情報の範囲では、確かにそのような求人を目にすることは稀です。しかしながら、「都市部の大企業と地方の中小企業の圧倒的な力の差」を考えれば、それは単に求職情報の露出度という点においても圧倒的な力の差があるだけであり、優れた人材を常に渇望しているのは地方も一緒です。 それを発掘するために少しでも役立つ情報を提示で

【提言】都会のSEが地方企業で3年働ける「SE地方回遊制度」を発足すべし

ついにマガジン最終回となりました。結論を先に。 この記事で言いたいことは 「都会で5年働いたSEに対し、地方のユーザー企業で3年社内SEができる権利を付与することを、国の制度として義務付けよ」 ということです。このマガジン自体が最も言いたいことがこの今回の記事かもしれません。 これによって、当マガジンで縷縷綿綿と書き連ねてきた日本の問題点が解決するとともに、本人としてもレベルアップが望めるのです。 名付けるなら「SE地方回遊制度」この国家施策を「SE地方回遊制度」と名